5章:全てはこの為に
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イザベラの肩を抱きながらケイドの車へと乗り込んだミソラへと訝しむかのような視線が向けられるが、それに対してミソラは何も言わないでくれと言うかのようにゆるく首を振る。
泣きじゃくる声も、胸を締め付ける惜別も、愛おしい存在を失った事も。
それは全てかつて自分が経験したことだった。
「とりあえず悪ガキ共を逃がすぞ。詳しい話はその後だ」
「そうですね」
後部座席で身を縮こまらせている四人の子供達へとミソラが視線を向ければ、彼等はビクリと大きく身体を震わせた。
そんな彼等に対しミソラは困ったように微笑むだけで何も言わない。
彼等を怒るのは親の仕事だ。
部外者の自分がすべきことでは無い。
破けたフェンスから彼等を逃がし終えたケイドはホッとしたように遠ざかっていく背中を見つめていた。
「ミソラ。すまんがちょっと戻っても良いか?気になるものを見つけたんだ」
「解りました」
ケイドは今来た道を引き返していく。
彼の言う気になるものとは何か?そう思っていると墜落しただろう小型の宇宙船の近くでケイドは車を止める。
「・・・・中にいますね」
微かに伝わってくる生命反応をオールスパークが教えてくれる。
宇宙船のコックピットに当たる場所に一体のトランスフォーマーが居た。
一目見て解るほどの致命傷であるがケイドは必死に治療を行い、ミソラは彼の手伝いをしていたとき、トランスフォーマーが何かを言っていることに気づく。
ケイドの肩を叩きそれを視線で訴えればケイドは動かしていた手を止めた。
『・・を守る、のだ・・・クイン・・・から』
その言葉を聞いた瞬間、ミソラは自分の血が凍るのでは無いかと思えるほどの衝撃を受けた。
聞いたことの無い名前、何を守るのかも解らないのに、何故か警戒しなければならないのだとミソラの中にある何かが警鐘を鳴らす。
脳裏に浮かぶのは女性的なフォルムをした何かの存在。
彼女がクインテッサなのだ。
そう理解した瞬間、 ミソラはビクリと大きく身体を震わせた。
「これは・・・」
オールスパークの知識。
そう理解したミソラは荒れ狂うソレを堪えるかのようにゆっくりと深呼吸をした。 高ぶる気持ちが少しずつ落ち着いていくのを感じながらミソラは、今にもその命が潰えそうなトランスフォーマーへと視線を向ける。
『あぁ・・・君が受け継いだのだな』
「はい。私が受け継ぎました」
彼等トランスフォーマーの希望を。
矮小な人間風情がその身に余るだろう力を得たことをミソラが告げれば、トランスフォーマーは安心したと言うかのように微笑む。
『君達で良かった。我らの英知を受け継ぐ者が』
「達?それはどういう意味なの?」
複数の人物を意味する発言にミソラが問いかければそのトランスフォーマーは満足そうに微笑んだ後、その命を静かに潰えさせた。
何も解らぬまま全てが終わった。
けれどミソラは嫌な予感を抱いていた。
知らぬ間に自分達は予期せぬ事に巻き込まれたのではないか?そう思いながら自身の胸元を押さえることしか ミソラには出来なかった。
泣きじゃくる声も、胸を締め付ける惜別も、愛おしい存在を失った事も。
それは全てかつて自分が経験したことだった。
「とりあえず悪ガキ共を逃がすぞ。詳しい話はその後だ」
「そうですね」
後部座席で身を縮こまらせている四人の子供達へとミソラが視線を向ければ、彼等はビクリと大きく身体を震わせた。
そんな彼等に対しミソラは困ったように微笑むだけで何も言わない。
彼等を怒るのは親の仕事だ。
部外者の自分がすべきことでは無い。
破けたフェンスから彼等を逃がし終えたケイドはホッとしたように遠ざかっていく背中を見つめていた。
「ミソラ。すまんがちょっと戻っても良いか?気になるものを見つけたんだ」
「解りました」
ケイドは今来た道を引き返していく。
彼の言う気になるものとは何か?そう思っていると墜落しただろう小型の宇宙船の近くでケイドは車を止める。
「・・・・中にいますね」
微かに伝わってくる生命反応をオールスパークが教えてくれる。
宇宙船のコックピットに当たる場所に一体のトランスフォーマーが居た。
一目見て解るほどの致命傷であるがケイドは必死に治療を行い、ミソラは彼の手伝いをしていたとき、トランスフォーマーが何かを言っていることに気づく。
ケイドの肩を叩きそれを視線で訴えればケイドは動かしていた手を止めた。
『・・を守る、のだ・・・クイン・・・から』
その言葉を聞いた瞬間、ミソラは自分の血が凍るのでは無いかと思えるほどの衝撃を受けた。
聞いたことの無い名前、何を守るのかも解らないのに、何故か警戒しなければならないのだとミソラの中にある何かが警鐘を鳴らす。
脳裏に浮かぶのは女性的なフォルムをした何かの存在。
彼女がクインテッサなのだ。
そう理解した瞬間、 ミソラはビクリと大きく身体を震わせた。
「これは・・・」
オールスパークの知識。
そう理解したミソラは荒れ狂うソレを堪えるかのようにゆっくりと深呼吸をした。 高ぶる気持ちが少しずつ落ち着いていくのを感じながらミソラは、今にもその命が潰えそうなトランスフォーマーへと視線を向ける。
『あぁ・・・君が受け継いだのだな』
「はい。私が受け継ぎました」
彼等トランスフォーマーの希望を。
矮小な人間風情がその身に余るだろう力を得たことをミソラが告げれば、トランスフォーマーは安心したと言うかのように微笑む。
『君達で良かった。我らの英知を受け継ぐ者が』
「達?それはどういう意味なの?」
複数の人物を意味する発言にミソラが問いかければそのトランスフォーマーは満足そうに微笑んだ後、その命を静かに潰えさせた。
何も解らぬまま全てが終わった。
けれどミソラは嫌な予感を抱いていた。
知らぬ間に自分達は予期せぬ事に巻き込まれたのではないか?そう思いながら自身の胸元を押さえることしか ミソラには出来なかった。