4章:逃走の果てに得たものは
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丁度良く日が暮れ始めた為、今日はこれ以上、話し合うことは止めた方が良いとオプティマスが判断するとケイド達は近くにある汽車の中で休むことを決める。
ミソラもケイド共に一緒に行こうとした時だ。
『ミソラ、すまないが私に少し付き合ってくれ。少し話がしたい』
「うん」
恐らくシードに関してオールスパークの力がどれくらい対応出来るのか相談したいのだろうな、と思ったミソラは迷うことなく返答をする。
先に行っていて欲しいと言うかのようにケイドを見れば、彼は何とも言えない顔をしてオプティマスとミソラを見ていた。
それがテッサを案じているときと同じ顔、娘を案じている父の顔である事に気づいたミソラは意外そうに目を開いた後、困ったように肩をすくめる。
「私の持っている力についての話し合いです。ケイドさんが思っているような事にはなりませんよ」
「そ、そうか。あまり長居するなよ?夜は冷えるからな!!オプティマスも、あまり遅くまでミソラを付き合わせるな。ミソラだって女の子なんだからな?」
『解った。簡潔に話をまとめ上げよう』
「解れば良いんだ。俺達は先に休んでいるが、そうだな・・・ミソラが1時間経って戻ってこなかったら連れ戻しに来るからな!!」
保護者らしい事を言って去って行くケイドの姿にミソラはなんだか少しだけくすぐったい気持ちになる。
それはかつてウィトウィッキー家で暮していた時に抱いたものだ。
ミソラが帰宅する時間が遅くなればロンがあまり良い顔をしなかった。やんわりとだが誰と一緒に居たのだと問いかけてきたので、女友達とだと言えばあからさまにホッとした顔をしてはジュディからつねられていたのだ。
懐かしくて愛おしい記憶にミソラが目を細めて微笑んでいると、背後から金属が擦れ合うような音が聞こえてきたため振り返れば、いつの間にかビーグルモードになったオプティマスが居た。
『夜は冷える』
「・・・ありがとう」
オプティマスの中に乗り込めばドアが自動的に閉まり、そしてロックされる音が響く。
「無事で良かった」
『ミソラも記憶が戻ったようで何よりだ』
「迷惑をかけたよね」
『そんなことはない。君が君に戻ったことを喜ばしく思う』
何気ない会話であるがこれが何よりも幸せなことなのだとミソラは感じていた。
話したいことも、言いたいこともたくさんあるはずなのに、何故かこうして以前のように一緒に居ると声を出す事が出来なくなる。
『バンブルビーから聞いた。随分と無茶をしたようだな』
「いつもオプティマスがやっていることをしただけだよ。でも駄目だね・・・結局私はいつだって足を引っ張ってばかり。いつだって誰かに助けてもらってばかりだもの」
オールスパークの力があるのに何も出来ない自分が歯がゆい。
この力をもッと有効に使えたのならば救えた命があったのではないか?そう思いながら掌をジッと見つめる。
『報告の中でミソラがロックダウンに捕まっていたと聞いた時はスパークが凍るかと思った。良く逃げられたものだ』
「・・・ロックダウンが私のことを過小評価してくれていたから。多分きっと次は逃げられないから絶対に捕まらないようにする。それにしても二人揃って捕まっちゃうなんてね。こんなお揃いは嫌だなぁ」
『その通りだ』
どこか楽しそうな音声にミソラが声を上げて笑う。
こんな風に穏やかな時間は本当に久しぶりで、ミソラはオプティマスと懐かしい昔話をして盛り上がる。
それが辛い現実から一時だけ目を背けるだけだと解っていながらも、二人は今だけはこの幸せな時間を尊重した。
ミソラもケイド共に一緒に行こうとした時だ。
『ミソラ、すまないが私に少し付き合ってくれ。少し話がしたい』
「うん」
恐らくシードに関してオールスパークの力がどれくらい対応出来るのか相談したいのだろうな、と思ったミソラは迷うことなく返答をする。
先に行っていて欲しいと言うかのようにケイドを見れば、彼は何とも言えない顔をしてオプティマスとミソラを見ていた。
それがテッサを案じているときと同じ顔、娘を案じている父の顔である事に気づいたミソラは意外そうに目を開いた後、困ったように肩をすくめる。
「私の持っている力についての話し合いです。ケイドさんが思っているような事にはなりませんよ」
「そ、そうか。あまり長居するなよ?夜は冷えるからな!!オプティマスも、あまり遅くまでミソラを付き合わせるな。ミソラだって女の子なんだからな?」
『解った。簡潔に話をまとめ上げよう』
「解れば良いんだ。俺達は先に休んでいるが、そうだな・・・ミソラが1時間経って戻ってこなかったら連れ戻しに来るからな!!」
保護者らしい事を言って去って行くケイドの姿にミソラはなんだか少しだけくすぐったい気持ちになる。
それはかつてウィトウィッキー家で暮していた時に抱いたものだ。
ミソラが帰宅する時間が遅くなればロンがあまり良い顔をしなかった。やんわりとだが誰と一緒に居たのだと問いかけてきたので、女友達とだと言えばあからさまにホッとした顔をしてはジュディからつねられていたのだ。
懐かしくて愛おしい記憶にミソラが目を細めて微笑んでいると、背後から金属が擦れ合うような音が聞こえてきたため振り返れば、いつの間にかビーグルモードになったオプティマスが居た。
『夜は冷える』
「・・・ありがとう」
オプティマスの中に乗り込めばドアが自動的に閉まり、そしてロックされる音が響く。
「無事で良かった」
『ミソラも記憶が戻ったようで何よりだ』
「迷惑をかけたよね」
『そんなことはない。君が君に戻ったことを喜ばしく思う』
何気ない会話であるがこれが何よりも幸せなことなのだとミソラは感じていた。
話したいことも、言いたいこともたくさんあるはずなのに、何故かこうして以前のように一緒に居ると声を出す事が出来なくなる。
『バンブルビーから聞いた。随分と無茶をしたようだな』
「いつもオプティマスがやっていることをしただけだよ。でも駄目だね・・・結局私はいつだって足を引っ張ってばかり。いつだって誰かに助けてもらってばかりだもの」
オールスパークの力があるのに何も出来ない自分が歯がゆい。
この力をもッと有効に使えたのならば救えた命があったのではないか?そう思いながら掌をジッと見つめる。
『報告の中でミソラがロックダウンに捕まっていたと聞いた時はスパークが凍るかと思った。良く逃げられたものだ』
「・・・ロックダウンが私のことを過小評価してくれていたから。多分きっと次は逃げられないから絶対に捕まらないようにする。それにしても二人揃って捕まっちゃうなんてね。こんなお揃いは嫌だなぁ」
『その通りだ』
どこか楽しそうな音声にミソラが声を上げて笑う。
こんな風に穏やかな時間は本当に久しぶりで、ミソラはオプティマスと懐かしい昔話をして盛り上がる。
それが辛い現実から一時だけ目を背けるだけだと解っていながらも、二人は今だけはこの幸せな時間を尊重した。