4章:逃走の果てに得たものは
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ケイドがオプティマスを助けたことに関して、クロスヘアーズとて何も感じていないわけではない。
ただ、そもそもの前提が大きく違っている。
元々オートボット達はディセプティコンの侵略から人間達を守ってきたのだ。
結果、彼らがディセプティコンの奴隷になることを阻止することが出来た。ソレで終わればいい話だったが、話はそうはならなかった。
人間達は突如、牙を剥いたのだ。
自分達を脅かしたディセプティコンを退治するまでは良かったが、その矛先は味方であったはずのオートボットにも向けられた。
その時のことをクロスヘアーズは今でも覚えている。
人間達手によって同胞達が幾人も命を散らせたことも事実だ。
忘れることが出来ない、信じることが出来ない、守る事の意義を感じられない。
クロスヘアーズのそんな態度は他のオートボット達とて理解している。それは少なからず彼らの中にもある感情だからだ。
『損得の問題か?クロスヘアーズ』
『・・・それ以前の問題だろ?』
今にも相手の顔に向かい銃口を向けそうなど凄まじい殺気を放ちながらハウンドとクロスヘアーズが互いの顔を睨み付ける。
ドリフトは呆れたような眼差しで静観しているが、人間達は一触即発の雰囲気に身を震わせると二人から距離を取る。
「仲が悪いな」
「みたい、ですね」
引きつった声でミソラは返事をする。
過去に出会ったオートボット達はある意味個性的であったが、ここまで仲が悪くなることはなかったはずだ。
「やっぱり」
人間に裏切られ、追われた生活が彼らの心に暗雲を広げているのだろうかと考えたときだった。
何の前触れも無く船が大きく揺れたため、ミソラはバランスを崩し背中から壁に衝突する。
背中に走る鈍い痛みに顔をしかめつつ離れようとした瞬間、その壁が消えてしまう。
引っ張られるかのように後ろへと身体を傾けるミソラを襲うのは奇妙な浮遊感だ。
嫌な感覚に顔をしかめつつもミソラは何かをつかもうとするかのように必死に手を伸ばすが指先が何かに触れることは無い。
「・・・うそ」
何かに掴まらなければ、そう思い必死に手を伸ばすが指先が何かを掴むことはない。
「ミソラ!!!」
隣に居たミソラの姿が突然消えたことに気づいたケイドが慌てて手を伸ばしてくる。その手を掴もうと必死に腕を伸ばすが、彼の手に触れることなくミソラの身体は暗い穴の中へと落下していく。
風が耳元を通り過ぎる音と、慌ただしく揺れ動く視界に顔を歪めながらミソラは狭い穴の中を転がっていたが突如、開けた場所に出たのと同時に目がくらむような光が視界を歪める。
「ッ・・・・」
数度瞬きをして歪む視界を正常に戻そうとする。
何度か瞬きを繰り返していると視界は正常になり始めた為、ホッと胸をなで下ろすがすぐに自分が居る場所を確認する。
天井にまで伸びた鉄柵からここが牢屋なのだと理解したミソラが嫌な予感を抱いたときだった。
『ようやく来たか』
その声に身体が震えた。
恐る恐る、声のした方向に目を向ければ緑の瞳と視線がかち合う。
「ロックダウン」
オプティマスを攻撃し、そして捕らえた賞金稼ぎがそこに居た。
名を呼ばれたロックダウンは緑の目を少しだけ細めると、ミソラが居る場所の周りを歩き始める。
まるで捕らえた獲物を観察するかのようなその眼差しにミソラは耐えられず視線を足下に落とすが、ここで屈しては駄目だと自分に言い聞かせると顔を上げ、ロックダウンの顔を正面から見据えた。
ただ、そもそもの前提が大きく違っている。
元々オートボット達はディセプティコンの侵略から人間達を守ってきたのだ。
結果、彼らがディセプティコンの奴隷になることを阻止することが出来た。ソレで終わればいい話だったが、話はそうはならなかった。
人間達は突如、牙を剥いたのだ。
自分達を脅かしたディセプティコンを退治するまでは良かったが、その矛先は味方であったはずのオートボットにも向けられた。
その時のことをクロスヘアーズは今でも覚えている。
人間達手によって同胞達が幾人も命を散らせたことも事実だ。
忘れることが出来ない、信じることが出来ない、守る事の意義を感じられない。
クロスヘアーズのそんな態度は他のオートボット達とて理解している。それは少なからず彼らの中にもある感情だからだ。
『損得の問題か?クロスヘアーズ』
『・・・それ以前の問題だろ?』
今にも相手の顔に向かい銃口を向けそうなど凄まじい殺気を放ちながらハウンドとクロスヘアーズが互いの顔を睨み付ける。
ドリフトは呆れたような眼差しで静観しているが、人間達は一触即発の雰囲気に身を震わせると二人から距離を取る。
「仲が悪いな」
「みたい、ですね」
引きつった声でミソラは返事をする。
過去に出会ったオートボット達はある意味個性的であったが、ここまで仲が悪くなることはなかったはずだ。
「やっぱり」
人間に裏切られ、追われた生活が彼らの心に暗雲を広げているのだろうかと考えたときだった。
何の前触れも無く船が大きく揺れたため、ミソラはバランスを崩し背中から壁に衝突する。
背中に走る鈍い痛みに顔をしかめつつ離れようとした瞬間、その壁が消えてしまう。
引っ張られるかのように後ろへと身体を傾けるミソラを襲うのは奇妙な浮遊感だ。
嫌な感覚に顔をしかめつつもミソラは何かをつかもうとするかのように必死に手を伸ばすが指先が何かに触れることは無い。
「・・・うそ」
何かに掴まらなければ、そう思い必死に手を伸ばすが指先が何かを掴むことはない。
「ミソラ!!!」
隣に居たミソラの姿が突然消えたことに気づいたケイドが慌てて手を伸ばしてくる。その手を掴もうと必死に腕を伸ばすが、彼の手に触れることなくミソラの身体は暗い穴の中へと落下していく。
風が耳元を通り過ぎる音と、慌ただしく揺れ動く視界に顔を歪めながらミソラは狭い穴の中を転がっていたが突如、開けた場所に出たのと同時に目がくらむような光が視界を歪める。
「ッ・・・・」
数度瞬きをして歪む視界を正常に戻そうとする。
何度か瞬きを繰り返していると視界は正常になり始めた為、ホッと胸をなで下ろすがすぐに自分が居る場所を確認する。
天井にまで伸びた鉄柵からここが牢屋なのだと理解したミソラが嫌な予感を抱いたときだった。
『ようやく来たか』
その声に身体が震えた。
恐る恐る、声のした方向に目を向ければ緑の瞳と視線がかち合う。
「ロックダウン」
オプティマスを攻撃し、そして捕らえた賞金稼ぎがそこに居た。
名を呼ばれたロックダウンは緑の目を少しだけ細めると、ミソラが居る場所の周りを歩き始める。
まるで捕らえた獲物を観察するかのようなその眼差しにミソラは耐えられず視線を足下に落とすが、ここで屈しては駄目だと自分に言い聞かせると顔を上げ、ロックダウンの顔を正面から見据えた。