4章:逃走の果てに得たものは
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隔離されている研究室の中にミソラは立っていた。
真っ白な壁、防護服を着た男達、息の詰まりそうなほど浄化されている空気、それら全てが妙に現実的だが、これが夢であることをミソラは本能で理解をする。
何故こんな夢を見るのか解らない。
ただ、何か意味があるような気がしてならないのだ。
すれ違う研究員達はミソラの存在が目に入っていない、むしろ身体をすり抜けていくのだ。
「ここは」
どこの研究施設なのだろうかと思いながらミソラは足を動かす。
金属の破片を解体している部屋があれば、なにかの粒子を一心不乱に調べている部屋もある。広い研究施設の中を歩いていたミソラの歩みはあるモノを見つけた瞬間止まる。
「ッ・・・」
無意識の内に後ろに下がったミソラの背が壁に当たる。
叫びだしそうになる口を慌てて両手で押さえつけたミソラはソレを凝視した。
「・・・メガトロン様?」
かつて自分を支配していたロボットの名を口にする。
しばしの間、壁に背を預けて固まっていたミソラであったが、メガトロンが動かないことに気づくとそっとその場から動き出す。
恐る恐る、メガトロンに近づけば赤く光っていた瞳からは光が消えていた。よく見ればここにあるメガトロンは首だけの存在だ。
「貴方は破壊されてしまったんですね」
痛々しい傷を見つめながらミソラが呟いた時だった。
『そうだ。オプティマスとお前によって俺は破壊されたのだ!!』
沈黙していた首が突如、動き始める。
目の前にいるミソラを食らうかのように大きく口が開かれ、ガチリ、ガチリと何度も何度も噛みつくような仕草をする。
咄嗟に数歩分後ろに下がったミソラは頭を抱えて彼を見ないようにするが、メガトロンの声が響き渡る。
『俺は貴様等を許さん!!』
「ひッ!!!」
『必ず、オプティマスを殺してやる!!そして貴様を永遠に飼ってやるぞ、ミソラ』
唇を噛みしめガタガタと震えることしか出来ないミソラの姿を見たメガトロンの狂ったような笑い声が木霊する。
コレは嫌だ。
早く目を覚まさなくては、夢から覚めなければ、そう思うのに目の前にいるメガトロンは消えてくれない。
『俺はもうすぐ蘇る・・・必ずな』
「どう、やって?貴方はもう、身体なんてないのでしょう?」
『代わりなどいくらでも手に入れる事が出来る・・・人間は本当に愚かな種族だ。自ら絶滅の道を選ぶのだからな!!!』
「それはどういう意味ですか?」
下げていた視線を上げたときだった。
先程までメガトロンがいた場所に、見たことがないロボットが鎮座していたのだ。メガトロンと瓜二つのボディをしたそのロボットは、胸元にぽっかりと穴が開いている。本来ならば魂があるはずの場所、スパークがある場所が消えているのだ。
『この身体が完成すれば貴様等に待っているのは死のみだ。だが、前にも言ったようにお前は俺が飼ってやる。貴様は俺のモノだ、ミソラ!!!』
言い終わるのと同時にミソラ目掛け凄まじい勢いでメガトロンの手が伸ばされた。
真っ白な壁、防護服を着た男達、息の詰まりそうなほど浄化されている空気、それら全てが妙に現実的だが、これが夢であることをミソラは本能で理解をする。
何故こんな夢を見るのか解らない。
ただ、何か意味があるような気がしてならないのだ。
すれ違う研究員達はミソラの存在が目に入っていない、むしろ身体をすり抜けていくのだ。
「ここは」
どこの研究施設なのだろうかと思いながらミソラは足を動かす。
金属の破片を解体している部屋があれば、なにかの粒子を一心不乱に調べている部屋もある。広い研究施設の中を歩いていたミソラの歩みはあるモノを見つけた瞬間止まる。
「ッ・・・」
無意識の内に後ろに下がったミソラの背が壁に当たる。
叫びだしそうになる口を慌てて両手で押さえつけたミソラはソレを凝視した。
「・・・メガトロン様?」
かつて自分を支配していたロボットの名を口にする。
しばしの間、壁に背を預けて固まっていたミソラであったが、メガトロンが動かないことに気づくとそっとその場から動き出す。
恐る恐る、メガトロンに近づけば赤く光っていた瞳からは光が消えていた。よく見ればここにあるメガトロンは首だけの存在だ。
「貴方は破壊されてしまったんですね」
痛々しい傷を見つめながらミソラが呟いた時だった。
『そうだ。オプティマスとお前によって俺は破壊されたのだ!!』
沈黙していた首が突如、動き始める。
目の前にいるミソラを食らうかのように大きく口が開かれ、ガチリ、ガチリと何度も何度も噛みつくような仕草をする。
咄嗟に数歩分後ろに下がったミソラは頭を抱えて彼を見ないようにするが、メガトロンの声が響き渡る。
『俺は貴様等を許さん!!』
「ひッ!!!」
『必ず、オプティマスを殺してやる!!そして貴様を永遠に飼ってやるぞ、ミソラ』
唇を噛みしめガタガタと震えることしか出来ないミソラの姿を見たメガトロンの狂ったような笑い声が木霊する。
コレは嫌だ。
早く目を覚まさなくては、夢から覚めなければ、そう思うのに目の前にいるメガトロンは消えてくれない。
『俺はもうすぐ蘇る・・・必ずな』
「どう、やって?貴方はもう、身体なんてないのでしょう?」
『代わりなどいくらでも手に入れる事が出来る・・・人間は本当に愚かな種族だ。自ら絶滅の道を選ぶのだからな!!!』
「それはどういう意味ですか?」
下げていた視線を上げたときだった。
先程までメガトロンがいた場所に、見たことがないロボットが鎮座していたのだ。メガトロンと瓜二つのボディをしたそのロボットは、胸元にぽっかりと穴が開いている。本来ならば魂があるはずの場所、スパークがある場所が消えているのだ。
『この身体が完成すれば貴様等に待っているのは死のみだ。だが、前にも言ったようにお前は俺が飼ってやる。貴様は俺のモノだ、ミソラ!!!』
言い終わるのと同時にミソラ目掛け凄まじい勢いでメガトロンの手が伸ばされた。