4章:逃走の果てに得たものは
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目の前でユラユラと燃える炎をミソラは黙って見つめていた。
左横にある枯れ木の上にはシェーンがおり、タイミングを見て薪を炎の中に投げ捨てている。彼の視線の先には父親と共に座っているテッサがいる。テッサはシェーンの元に行きたそうにしているが隣に座るケイドがソレを許さない。
奇妙な攻防戦にミソラは何も言えず、ただ、黙って炎を見つめる事しか出来ないのだ。
なによりミソラをそうさせている原因がある。
それは当然のようにミソラの右隣に鎮座している黄色いオートボット、バンブルビーだ。
キラキラとした眼差しを向けてくる彼はミソラとの会話を望んでいるように思えたが、ミソラ自身はバンブルビーの記憶がないため彼と楽しくおしゃべりをするつもりはなかった。
「(完全に視線を向けてもらうのを待っているよね)」
そわそわとしている右側を見ないようにしていたミソラであったが、恐る恐るという感じでそっと視線を動かしてバンブルビーの顔を見ると、くりくりとした青い目と視線がかち合う。
『”お姫様!!”』
待ってました、と言わんばかりの反応にミソラは仕方がないと思い、腹をくくる。
「・・・その呼び方はちょっと恥ずかしいな」
『”嫌いになっちゃった?”』
キュゥンという悲しげな音にミソラはどうしようかと思った時だった。
『バンブルビー、ミソラは記憶を失っている。我々の記憶は彼女の中から消えてしまっているんだ』
『・・・・!?』
信じられないと言いたげに青い瞳が左右に揺れる。
「オプティマスの言ったことは本当なの。えっと、バンブルビーだよね?貴方の事、何も解らないの・・・ごめんなさい」
膝の上で拳を握りながら謝罪の言葉を告げると、バンブルビーは悲しそうに顔をうつむけた。妙に人間じみた動作をするこのロボットに対し、ミソラは弟のような感覚を抱く。
『”彼の事も忘れちゃったの?”』
「彼?」
『”我らのスーパーマン”』
悲しげな青い瞳を向けた先にいるのはオプティマスだ。
バンブルビーの視線に対しオプティマスは何も言わず、ただ、いつものように静かに佇んでいるだけだった。
「そう、だね」
『”なんてことだ!!”』
信じられない、最悪だ、と言いたげに両手を上げて頭を左右に振ったバンブルビーをミソラは見つめる。
彼の仕草の一つ一つにサムの面影が見えた。
だがすぐにそんなわけなどないのだと自分に言い聞かせると、項垂れてしまったバンブルビーへと話しかける。
「バンブルビー、で良いんだよね?良ければなんだけど私と貴方の話を教えてくれないかな?」
『”お姫様の頼みならば喜んで”』
ビーグルモードへとトランスフォームしたバンブルビーはドアを開く。
中に入れと言うかのようなバンブルビーの態度に対し、ミソラは迷うことなくバンブルビーの中に乗り込む。
ロックがかかったのと同時に音楽が流れ始める。
『”他に聞きたいことはあるか?”』
自分の中にあるメモリーの中にある情報ならばいくらでも提供しよう、そう言うかのようなバンブルビーの発言にミソラは笑みを浮かべるとハンドルに額を押しつける。
左横にある枯れ木の上にはシェーンがおり、タイミングを見て薪を炎の中に投げ捨てている。彼の視線の先には父親と共に座っているテッサがいる。テッサはシェーンの元に行きたそうにしているが隣に座るケイドがソレを許さない。
奇妙な攻防戦にミソラは何も言えず、ただ、黙って炎を見つめる事しか出来ないのだ。
なによりミソラをそうさせている原因がある。
それは当然のようにミソラの右隣に鎮座している黄色いオートボット、バンブルビーだ。
キラキラとした眼差しを向けてくる彼はミソラとの会話を望んでいるように思えたが、ミソラ自身はバンブルビーの記憶がないため彼と楽しくおしゃべりをするつもりはなかった。
「(完全に視線を向けてもらうのを待っているよね)」
そわそわとしている右側を見ないようにしていたミソラであったが、恐る恐るという感じでそっと視線を動かしてバンブルビーの顔を見ると、くりくりとした青い目と視線がかち合う。
『”お姫様!!”』
待ってました、と言わんばかりの反応にミソラは仕方がないと思い、腹をくくる。
「・・・その呼び方はちょっと恥ずかしいな」
『”嫌いになっちゃった?”』
キュゥンという悲しげな音にミソラはどうしようかと思った時だった。
『バンブルビー、ミソラは記憶を失っている。我々の記憶は彼女の中から消えてしまっているんだ』
『・・・・!?』
信じられないと言いたげに青い瞳が左右に揺れる。
「オプティマスの言ったことは本当なの。えっと、バンブルビーだよね?貴方の事、何も解らないの・・・ごめんなさい」
膝の上で拳を握りながら謝罪の言葉を告げると、バンブルビーは悲しそうに顔をうつむけた。妙に人間じみた動作をするこのロボットに対し、ミソラは弟のような感覚を抱く。
『”彼の事も忘れちゃったの?”』
「彼?」
『”我らのスーパーマン”』
悲しげな青い瞳を向けた先にいるのはオプティマスだ。
バンブルビーの視線に対しオプティマスは何も言わず、ただ、いつものように静かに佇んでいるだけだった。
「そう、だね」
『”なんてことだ!!”』
信じられない、最悪だ、と言いたげに両手を上げて頭を左右に振ったバンブルビーをミソラは見つめる。
彼の仕草の一つ一つにサムの面影が見えた。
だがすぐにそんなわけなどないのだと自分に言い聞かせると、項垂れてしまったバンブルビーへと話しかける。
「バンブルビー、で良いんだよね?良ければなんだけど私と貴方の話を教えてくれないかな?」
『”お姫様の頼みならば喜んで”』
ビーグルモードへとトランスフォームしたバンブルビーはドアを開く。
中に入れと言うかのようなバンブルビーの態度に対し、ミソラは迷うことなくバンブルビーの中に乗り込む。
ロックがかかったのと同時に音楽が流れ始める。
『”他に聞きたいことはあるか?”』
自分の中にあるメモリーの中にある情報ならばいくらでも提供しよう、そう言うかのようなバンブルビーの発言にミソラは笑みを浮かべるとハンドルに額を押しつける。