4章:逃走の果てに得たものは
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廃墟と化したガソリンスタンドでケイド達は一夜を過ごすこととなった。襲撃があるのではないか、追っ手が今にも自分達を殺しに来るのではないか、といった不安から安眠することが出来なかったケイド達は不安な気持ちで朝日を見つめていた。
「ミソラは?」
「眠ってる・・・でも、酷い高熱で私じゃどうにもできない」
ミソラと共に一晩一緒にいたテッサの言葉にケイドの顔が曇る。
本当ならば医者に診せてやりたい、だが、そうすることができないのだ。どうしたものかと考えていると辺りの警戒に出ていたオプティマスが戻ってきた。
「オプティマス、話がある」
『ミソラの事だな・・・解っている』
ガソリンスタンドへと視線を一度だけ向けたオプティマスは多くを語らない。
少しオプティマスが機熱を冷ましてから出立すると決めると、ケイド達は必要なものを鞄の中に詰め込んでいく。
全員が乗り込んだのを合図にオプティマスは走り出す。
「聞いても良いか?」
意を決したケイドの声にオプティマスは無言のままだった。
「あの光のことだ」
『ソレを聞いてどうする?』
「知る権利があるだろ?」
後部座席で横になっているミソラの意識は依然として戻らない。
腹部の傷も癒えてはいない状態であることをオプティマスはケイドから聞かされている。
状況がオプティマスにとって最悪なことは事実だ。
『聞けば君達は逃げることが出来なくなるぞ』
「今更だな・・・と、言うか黒幕をひっくるめて全部倒してしまえば問題ないだろ?」
違うかと言うかのようにケイドはラジオを見つめる。
その強気な発言はかつての友をオプティマスに思い出させた。彼は無事だろうか、ぼんやりと考えていたオプティマスであったがケイドが急かすように自身の内部を叩いてきたことで考えるのを止めた。
『長い話になる』
「時間ならたっぷりあるわ」
にっこりと微笑んだテッサの発言にオプティマスはもう説明するしか方法はないのだと理解すると、過去に何があったのかを説明し始めた。
最初の目的はキューブを探すことだったが肝心のキューブは失われてしまった。
しかしその力は一人の人間へと移し替えられただけに過ぎないこと、ディセプティコンの手からキューブの力を得てしまったミソラを守り抜くこと。秘密裏に行われていたサイバトロン星の復活計画に師が関わっていたことと、そしてその戦場となったのがシカゴだったこと。
『その結果がこれだ』
狩られる物としてオートボット達は命を落としていったのだ。
オプティマスにはどれくらいの仲間が生き延びているのか解らない。だが、連絡のつかない仲間達の数は増えていく一方だったことから未来は明るくはない。
「一つ聞いても?そのオールスパークの力がこの子に?」
『そうだ。今は彼女がオールスパークだ』
「あの光は・・・」
『君達を助けるために使った。負傷していない状態の彼女ならば問題はなかったのだろうが、逃亡生活に疲れていた状態と力の使い方を忘れてしまった今のミソラには負担が大きすぎた』
記憶がなくとも誰かを助けるために自分を犠牲にするところは変わらない、人の本質というものに変化がないことにオプティマスは少しだけ安堵していた。
「ミソラは?」
「眠ってる・・・でも、酷い高熱で私じゃどうにもできない」
ミソラと共に一晩一緒にいたテッサの言葉にケイドの顔が曇る。
本当ならば医者に診せてやりたい、だが、そうすることができないのだ。どうしたものかと考えていると辺りの警戒に出ていたオプティマスが戻ってきた。
「オプティマス、話がある」
『ミソラの事だな・・・解っている』
ガソリンスタンドへと視線を一度だけ向けたオプティマスは多くを語らない。
少しオプティマスが機熱を冷ましてから出立すると決めると、ケイド達は必要なものを鞄の中に詰め込んでいく。
全員が乗り込んだのを合図にオプティマスは走り出す。
「聞いても良いか?」
意を決したケイドの声にオプティマスは無言のままだった。
「あの光のことだ」
『ソレを聞いてどうする?』
「知る権利があるだろ?」
後部座席で横になっているミソラの意識は依然として戻らない。
腹部の傷も癒えてはいない状態であることをオプティマスはケイドから聞かされている。
状況がオプティマスにとって最悪なことは事実だ。
『聞けば君達は逃げることが出来なくなるぞ』
「今更だな・・・と、言うか黒幕をひっくるめて全部倒してしまえば問題ないだろ?」
違うかと言うかのようにケイドはラジオを見つめる。
その強気な発言はかつての友をオプティマスに思い出させた。彼は無事だろうか、ぼんやりと考えていたオプティマスであったがケイドが急かすように自身の内部を叩いてきたことで考えるのを止めた。
『長い話になる』
「時間ならたっぷりあるわ」
にっこりと微笑んだテッサの発言にオプティマスはもう説明するしか方法はないのだと理解すると、過去に何があったのかを説明し始めた。
最初の目的はキューブを探すことだったが肝心のキューブは失われてしまった。
しかしその力は一人の人間へと移し替えられただけに過ぎないこと、ディセプティコンの手からキューブの力を得てしまったミソラを守り抜くこと。秘密裏に行われていたサイバトロン星の復活計画に師が関わっていたことと、そしてその戦場となったのがシカゴだったこと。
『その結果がこれだ』
狩られる物としてオートボット達は命を落としていったのだ。
オプティマスにはどれくらいの仲間が生き延びているのか解らない。だが、連絡のつかない仲間達の数は増えていく一方だったことから未来は明るくはない。
「一つ聞いても?そのオールスパークの力がこの子に?」
『そうだ。今は彼女がオールスパークだ』
「あの光は・・・」
『君達を助けるために使った。負傷していない状態の彼女ならば問題はなかったのだろうが、逃亡生活に疲れていた状態と力の使い方を忘れてしまった今のミソラには負担が大きすぎた』
記憶がなくとも誰かを助けるために自分を犠牲にするところは変わらない、人の本質というものに変化がないことにオプティマスは少しだけ安堵していた。