4章:逃走の果てに得たものは
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いつもならばミソラは迷うことなく乗り込んだ。
けれど、今のミソラは得体の知れない機械に対し恐怖心を抱いているらしくその場から動かない。
センサーが探知した何かはゆっくりとだが確実に自分達の元へと近づいてきている。
あまり悠長にしている時間は無い。
『ミソラ、私は決して君を傷つけない』
穏やかな声でそう告げたオプティマスに対し、ミソラはためらいながらゆっくりと近づいてくると、オプティマスを見上げながら口を開く。
「どうして、ですか?」
不安と疑問で揺れる瞳を向けられたオプティマスは言葉を返さない。
再度、トランスフォームをするとミソラと視線を合わせるかのように身を屈める。間近であった視線にミソラの身体が恐怖から強ばっていることが解ったが、ここで退いてしまえばきっとミソラは自分を信じてくれなくなるという確信があった為、ミソラを見つめる。
「貴方は私のことを知っているけど、私は貴方を知らない・・・なのに、どうして貴方は私を傷つけないって言うんですか?」
今にも泣き出しそうなミソラを落ち着かせるかのようにオプティマスは恐る恐る手を伸ばす。
自身へと向けられた金属の指先が震えていることにミソラは気づく。
彼も怯えているのだ。
何に対してなのかは解らないが、自分と同じく恐怖を抱くこの機械に対して少しだけ警戒心が薄れたため、ミソラは黙って彼を受け入れることにする。
壊れ物に触れるかのようにオプティマスの指先がミソラの頬を撫でる。
昔よくしていたように、優しく。
その感触にミソラは自分の頭の中に何かが浮かび上がってきたことを感じた。自分は過去に、こうして彼に頬を撫でてもらったことがあるような気がした。
『約束をしたからだ』
「約束?」
『君と、約束をしたんだ・・・』
自分の機能が停止する最期の瞬間まで、その約束は守らねばならないのだ。
例え、相手がそれを忘れてしまったとしても・・・。
『約束を破るのは性に合わない』
困ったように微笑んだオプティマスの顔をミソラはジッと見つめていたが、意を決したかのようにそっとオプティマスに触れる。
「解りました」
触れた場所は金属故に冷たい。だが、なぜだか解らないが触れた場所から暖かな何かが伝わってきた気がする。
「貴方と一緒に行きます」
その言葉は初めて二人が出会い、そしてオプティマスが今と同じく自分に乗って欲しいと告げたときと同じ言葉だった。
「私と貴方の関係は解らないけど・・・」
あの時のミソラも迷っていた。
そして今と同じくオプティマスを拒絶していた。
けれど最終的には自分を受け入れてくれた。
「貴方を信じてみようと思います、オプティマス」
『感謝する。ミソラ』
ビーグルモードへとなったオプティマスは再度助手席のドアを開く。
今度は迷うことなく乗り込んできたミソラの身体にシートベルトを巻き付けながらオプティマスは走り出す。
隠れて居場所からオプティマスが出たのと同時に、先程までいた場所から凄まじい爆音と衝撃が伝わってきた。
『人間は私達を殺すつもりだ。だが、私が必ず君を守る』
縋るように握りしめたシートベルトから伝わる震えにオプティマスは複雑な気持ちになりながら、果てしなく続いている道路を走り続けた。
けれど、今のミソラは得体の知れない機械に対し恐怖心を抱いているらしくその場から動かない。
センサーが探知した何かはゆっくりとだが確実に自分達の元へと近づいてきている。
あまり悠長にしている時間は無い。
『ミソラ、私は決して君を傷つけない』
穏やかな声でそう告げたオプティマスに対し、ミソラはためらいながらゆっくりと近づいてくると、オプティマスを見上げながら口を開く。
「どうして、ですか?」
不安と疑問で揺れる瞳を向けられたオプティマスは言葉を返さない。
再度、トランスフォームをするとミソラと視線を合わせるかのように身を屈める。間近であった視線にミソラの身体が恐怖から強ばっていることが解ったが、ここで退いてしまえばきっとミソラは自分を信じてくれなくなるという確信があった為、ミソラを見つめる。
「貴方は私のことを知っているけど、私は貴方を知らない・・・なのに、どうして貴方は私を傷つけないって言うんですか?」
今にも泣き出しそうなミソラを落ち着かせるかのようにオプティマスは恐る恐る手を伸ばす。
自身へと向けられた金属の指先が震えていることにミソラは気づく。
彼も怯えているのだ。
何に対してなのかは解らないが、自分と同じく恐怖を抱くこの機械に対して少しだけ警戒心が薄れたため、ミソラは黙って彼を受け入れることにする。
壊れ物に触れるかのようにオプティマスの指先がミソラの頬を撫でる。
昔よくしていたように、優しく。
その感触にミソラは自分の頭の中に何かが浮かび上がってきたことを感じた。自分は過去に、こうして彼に頬を撫でてもらったことがあるような気がした。
『約束をしたからだ』
「約束?」
『君と、約束をしたんだ・・・』
自分の機能が停止する最期の瞬間まで、その約束は守らねばならないのだ。
例え、相手がそれを忘れてしまったとしても・・・。
『約束を破るのは性に合わない』
困ったように微笑んだオプティマスの顔をミソラはジッと見つめていたが、意を決したかのようにそっとオプティマスに触れる。
「解りました」
触れた場所は金属故に冷たい。だが、なぜだか解らないが触れた場所から暖かな何かが伝わってきた気がする。
「貴方と一緒に行きます」
その言葉は初めて二人が出会い、そしてオプティマスが今と同じく自分に乗って欲しいと告げたときと同じ言葉だった。
「私と貴方の関係は解らないけど・・・」
あの時のミソラも迷っていた。
そして今と同じくオプティマスを拒絶していた。
けれど最終的には自分を受け入れてくれた。
「貴方を信じてみようと思います、オプティマス」
『感謝する。ミソラ』
ビーグルモードへとなったオプティマスは再度助手席のドアを開く。
今度は迷うことなく乗り込んできたミソラの身体にシートベルトを巻き付けながらオプティマスは走り出す。
隠れて居場所からオプティマスが出たのと同時に、先程までいた場所から凄まじい爆音と衝撃が伝わってきた。
『人間は私達を殺すつもりだ。だが、私が必ず君を守る』
縋るように握りしめたシートベルトから伝わる震えにオプティマスは複雑な気持ちになりながら、果てしなく続いている道路を走り続けた。