4章:逃走の果てに得たものは
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何故、どうして。という思考でオプティマスのブレインは埋め尽くされる。
苦悶の表情を浮かべながら傷口を押さえつけていたミソラであったが、このままでは失血死する可能性があると判断すると、足下に置いていたバッグの中から衣服を数枚手に取るとそれを傷口に押しつけた。
「うッ・・・」
『ミソラ!!』
「大丈夫だよ、ちょっと血が多く出ているだけだから」
オールスパークが体内にある間、きっと自分は大丈夫だという確証がミソラにはあった。器として機能出来るのならばオールスパークは自分を生かし続ける。
「私は大丈夫だから・・・今は逃げることに集中して」
聞こえてくる銃弾の音にミソラは引きつった笑みを浮かべる。
オプティマスは何か言いたげな雰囲気になるが、逃げることを選択したらしくスピードが一気に上がる。
そのことにホッとしたミソラはゆるく息を吐き出す。
血は止まっていない。
押し当てた衣服が血で濡れて真っ赤に染まっている。
「(いつもなら)」
血は止まっているはずだとミソラは思った時、今日はオールスパークの力を使いすぎたことを思い出す。
恐らくそのせいで回復が遅れているのだ。
「(失敗した、かな)」
オプティマスにはこのことを伝えることは出来ない。
伝えてしまえば彼はきっと自分を気遣うから。
ミソラは自分がどうなろうとも構わなかったが、オプティマスが破壊されるのだけは絶対に嫌だった。
「オプティマス」
消えそうな小さな声で名を呼ぶ。
『どうした?』
安心させるかのような優しい声にミソラは微笑む。
たったそれだけのことなのに安心出来るのだ。
彼に名を呼んでもらえるとどんな状況でも大丈夫だと思えた。
ずっとこの声を聞いていたい、叶うのならば、彼の側にずっといたいと思った時、視界が歪み始める。
そろそろ身体が限界を迎えそうだった。
ならば、今の内に自分に出来ることをしなければならない。
「今の姿はきっと、情報として敵に伝わっている・・・だから違うトラックをスキャンして?できればボロボロな方が良いかも。そして、どこかに隠れた方が敵を撹乱することが出来ると思う」
『・・・・すまない、スキャンシステムは破損してしまっているんだ』
「大丈夫」
血で赤く染まった手をダッシュボードに伸ばす。
指先から伝わってくるオプティマスの情報を確認すると、やはり内部破損はかなり深刻だったようで色々なシステムが機能停止をしていた。
「大丈夫、私がなんとかしてみせるから」
『ミソラ!!!』
残っていた最後の力を使い、出来るところまでオプティマスの機能を修復する。
表示されていただろうエラーがいくつか消えたらしいオプティマスが何度も何度も、止めるように声を掛けてくるがミソラは力を使い続ける。
「オプティマス、逃げ切ってね」
指先がオプティマスから離れてしまう。
意識を失ったミソラの姿を見たオプティマスのスパークが裂けるような痛みを発する。
『必ず、君を守ろう・・・ミソラ』
誰に誓うでもなく、オプティマスは自身のスパークに誓った。
苦悶の表情を浮かべながら傷口を押さえつけていたミソラであったが、このままでは失血死する可能性があると判断すると、足下に置いていたバッグの中から衣服を数枚手に取るとそれを傷口に押しつけた。
「うッ・・・」
『ミソラ!!』
「大丈夫だよ、ちょっと血が多く出ているだけだから」
オールスパークが体内にある間、きっと自分は大丈夫だという確証がミソラにはあった。器として機能出来るのならばオールスパークは自分を生かし続ける。
「私は大丈夫だから・・・今は逃げることに集中して」
聞こえてくる銃弾の音にミソラは引きつった笑みを浮かべる。
オプティマスは何か言いたげな雰囲気になるが、逃げることを選択したらしくスピードが一気に上がる。
そのことにホッとしたミソラはゆるく息を吐き出す。
血は止まっていない。
押し当てた衣服が血で濡れて真っ赤に染まっている。
「(いつもなら)」
血は止まっているはずだとミソラは思った時、今日はオールスパークの力を使いすぎたことを思い出す。
恐らくそのせいで回復が遅れているのだ。
「(失敗した、かな)」
オプティマスにはこのことを伝えることは出来ない。
伝えてしまえば彼はきっと自分を気遣うから。
ミソラは自分がどうなろうとも構わなかったが、オプティマスが破壊されるのだけは絶対に嫌だった。
「オプティマス」
消えそうな小さな声で名を呼ぶ。
『どうした?』
安心させるかのような優しい声にミソラは微笑む。
たったそれだけのことなのに安心出来るのだ。
彼に名を呼んでもらえるとどんな状況でも大丈夫だと思えた。
ずっとこの声を聞いていたい、叶うのならば、彼の側にずっといたいと思った時、視界が歪み始める。
そろそろ身体が限界を迎えそうだった。
ならば、今の内に自分に出来ることをしなければならない。
「今の姿はきっと、情報として敵に伝わっている・・・だから違うトラックをスキャンして?できればボロボロな方が良いかも。そして、どこかに隠れた方が敵を撹乱することが出来ると思う」
『・・・・すまない、スキャンシステムは破損してしまっているんだ』
「大丈夫」
血で赤く染まった手をダッシュボードに伸ばす。
指先から伝わってくるオプティマスの情報を確認すると、やはり内部破損はかなり深刻だったようで色々なシステムが機能停止をしていた。
「大丈夫、私がなんとかしてみせるから」
『ミソラ!!!』
残っていた最後の力を使い、出来るところまでオプティマスの機能を修復する。
表示されていただろうエラーがいくつか消えたらしいオプティマスが何度も何度も、止めるように声を掛けてくるがミソラは力を使い続ける。
「オプティマス、逃げ切ってね」
指先がオプティマスから離れてしまう。
意識を失ったミソラの姿を見たオプティマスのスパークが裂けるような痛みを発する。
『必ず、君を守ろう・・・ミソラ』
誰に誓うでもなく、オプティマスは自身のスパークに誓った。