if:あり得たかもしれない未来
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『ミソラが叶えたいと思った願いも、見たいと思った光景もここにはあるか?』
「うん。あるよ」
オートボットとディセプティコンとの間に見えない壁があるものの、それはきっと近い将来消えることは明らかだ。
「ジャズは生き返って良かったって思う?」
『また随分と唐突だなぁ』
軽い口調ではあるもののジャズはミソラが言わんとしていることの意味を感じ取っているらしかった。
彼のこういった所にミソラは救われた。
全てを言わなくとも全てを悟る。
オートボットとディセプティコンの間を取り持っているのはジャズで、オプティマス不在の間も色々と尽力してくれたことは知っている。NEST隊員達との緩和剤の役目をしてくれていることも、腹黒い政治家達との駆け引きも全てジャズが密かに動いていてくれているから万事上手く言っているのだ。
「ジャズは幸せ?」
『あぁ。幸せだ』
偽ることなくきっぱりと断言したジャズの言葉にミソラは彼を見ると、バイザー越しの青い目と視線が合う。
『アイツ等とまた会えて、言葉を交わし、隣に立てるとは思わなかったからな。俺はこの星に来て早々に命を落とした・・・あぁ、悔いはないから安心してくれ。俺はミソラの中にあるオールスパークの中からオプティマス達の戦いを見てきた。俺があの場所に居ればと思うことが何度もあった。ただ見ていることしか出来なかったが、これからアイツ等に色々と教えてやれるし、導いてやれる・・・まぁ欲を言うのならば俺の好みの可愛いオネエチャンが居てくれれば良いんだがなぁ』
ケラケラと笑ったジャズの言葉にミソラは苦笑を浮かべた。
軽快な口調ではあるがその裏には他人を労る感情がいつだってある。
今だってミソラが抱く不安を消すためにわざと茶化しているのだ。
『やっぱりこうして笑っていられるってのが一番良いってことくらいは解っているんだ』
辛い戦いを何度もくぐり抜けて皆今ここに居る。
命を落とした者も居るが、こうしてまた蘇りこの場で新たな生を始めようとしているのだ。その一人であるジャズから語られる言葉にミソラは耳を傾ける。
『きっと全てのことに意味があったんだな。俺達今こうして居る為に必要な事だった・・・だからミソラ。お前のした事を悔やむなよ?』
「うん」
『ミソラ』
「なに?」
『もう自分から命を絶とうとするなよ?』
その言葉にミソラはジャズの最期を思い出す。
彼は知っている。
メガトロンの支配から逃れるためにミソラが自ら命を絶とうとしたことを。飛び降りたミソラを助けたのはジャズなのだから。
「・・・うん。もうしない」
命を粗末にするようなことは二度としない、そう言うかのように大きく頷いたミソラを見たジャズは安心したと言うかのように笑ったときだ。
オプティマスとメガトロンが喧嘩をしていると報告を聞いたらしいメアリングとラチェットが現れる。