if:あり得たかもしれない未来
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ミソラの意識が戻ったのはディセプティコン達が復活してから一週間後であった。意識が戻っただけであり、自由に動けるようになるまで回復するのはまだ当分時間がかかるという状況にミソラは顔をしかめつつラチェットを見上げる。
自分が何をしてしまったのかということくらい十分理解していた。
「・・・何事もなく終わっているわけなんてないよね」
『色々と問題はあるが、少なくとも暴動などは起こっていない。オプティマスが冷静なのと事情を知ったメガトロンが大人しくしているからな』
ラチェットの言葉にミソラ小さく頷く。
折れていた骨はいつの間にか治っていた。オールスパークのおかげであることは十分に理解している。
その力が彼らを蘇らせたことも。
『ミソラ。私は警告したんだがなぁ』
「ごめんなさい」
『報告は上がっている。ブラックアウトの所有しているドローンが発した信号が君の元に届いたのだろう?そして君はソレに応えてしまった・・・』
疲れたようにラチェットは排気をすると考える。
恐らくミソラの中にあるオールスパークが応えたのだろう。あの場所は気づかれないようにするため、信号やエネルゴンなどの反応を抑える装置を設置していたのだ。故に、スコルポノックがいくら外部に救援信号を送ろうとも応える者はいないはずだった。
チラリとミソラを見下ろす。
『(彼女の意思ではない)』
全てはオールスパークが応えたのだろう。
少しばかりはミソラの意思もあっただろうが、トランスフォーマーからの救いの声を聞き届けたのはオールスパークだ。
トランスフォーマーは全てオールスパークへと還元される。
ミソラの中にあっただろうブラックアウトの一部がドローンの信号を聞き届ける手助けとなった。
『(だとしたら)』
非常に厄介なことになる。
このことが知れ渡ればミソラを利用する者は恐らく後を絶たない。彼女の身にかかるだろう負荷を考えることなく、幾度となく戦えることを理解してしまった者達が何をするかということくらいラチェットには簡単に解ってしまう。
「ラチェット、怒ってる?」
不安な声が聞こえたためラチェットは考えることを止め、ミソラの方へと視線を向けると、自分をジッと見つめているミソラの姿があった。
彼の本心としてはもう怒ってはいない。
ただ、酷く心配したことは確かだ。オプティマスとミソラはいくら言ったとしても無茶を平気でするのだ。
傷ついた彼らを見てラチェットがどんな気持ちになるのか解っているのに、彼らは何度も何度も無茶をする。自分を信頼してくれていることも理解しているが、そうだとしても命は無限にあるわけではない。
次が最後になってしまうことをラチェットは知っている。
そんな経験を何度も何度も体験してきているラチェットの脳裏に、長い間の戦いで失っていった戦友達の顔を思い浮かぶ。
『さて・・・どうだと思う?』
だから少しだけ意地悪をしても良いのではないかと思ったラチェットはムッとした声で答える。
驚いたように開かれた瞳をジッと見つめる。
「本当にごめんなさい」
『解れば良いんだ。私が君を怒れるのは生きている間だけなんだから』
医者としての言葉を告げたラチェットはグリグリと小さな頭を指先で撫でてやる。
安心したと言うかのように笑ったその顔を見てラチェットは願う。
少しでもこの平和な時間が続くようにと。
自分が何をしてしまったのかということくらい十分理解していた。
「・・・何事もなく終わっているわけなんてないよね」
『色々と問題はあるが、少なくとも暴動などは起こっていない。オプティマスが冷静なのと事情を知ったメガトロンが大人しくしているからな』
ラチェットの言葉にミソラ小さく頷く。
折れていた骨はいつの間にか治っていた。オールスパークのおかげであることは十分に理解している。
その力が彼らを蘇らせたことも。
『ミソラ。私は警告したんだがなぁ』
「ごめんなさい」
『報告は上がっている。ブラックアウトの所有しているドローンが発した信号が君の元に届いたのだろう?そして君はソレに応えてしまった・・・』
疲れたようにラチェットは排気をすると考える。
恐らくミソラの中にあるオールスパークが応えたのだろう。あの場所は気づかれないようにするため、信号やエネルゴンなどの反応を抑える装置を設置していたのだ。故に、スコルポノックがいくら外部に救援信号を送ろうとも応える者はいないはずだった。
チラリとミソラを見下ろす。
『(彼女の意思ではない)』
全てはオールスパークが応えたのだろう。
少しばかりはミソラの意思もあっただろうが、トランスフォーマーからの救いの声を聞き届けたのはオールスパークだ。
トランスフォーマーは全てオールスパークへと還元される。
ミソラの中にあっただろうブラックアウトの一部がドローンの信号を聞き届ける手助けとなった。
『(だとしたら)』
非常に厄介なことになる。
このことが知れ渡ればミソラを利用する者は恐らく後を絶たない。彼女の身にかかるだろう負荷を考えることなく、幾度となく戦えることを理解してしまった者達が何をするかということくらいラチェットには簡単に解ってしまう。
「ラチェット、怒ってる?」
不安な声が聞こえたためラチェットは考えることを止め、ミソラの方へと視線を向けると、自分をジッと見つめているミソラの姿があった。
彼の本心としてはもう怒ってはいない。
ただ、酷く心配したことは確かだ。オプティマスとミソラはいくら言ったとしても無茶を平気でするのだ。
傷ついた彼らを見てラチェットがどんな気持ちになるのか解っているのに、彼らは何度も何度も無茶をする。自分を信頼してくれていることも理解しているが、そうだとしても命は無限にあるわけではない。
次が最後になってしまうことをラチェットは知っている。
そんな経験を何度も何度も体験してきているラチェットの脳裏に、長い間の戦いで失っていった戦友達の顔を思い浮かぶ。
『さて・・・どうだと思う?』
だから少しだけ意地悪をしても良いのではないかと思ったラチェットはムッとした声で答える。
驚いたように開かれた瞳をジッと見つめる。
「本当にごめんなさい」
『解れば良いんだ。私が君を怒れるのは生きている間だけなんだから』
医者としての言葉を告げたラチェットはグリグリと小さな頭を指先で撫でてやる。
安心したと言うかのように笑ったその顔を見てラチェットは願う。
少しでもこの平和な時間が続くようにと。