if:あり得たかもしれない未来
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人気の無い廃工場の中にミソラはディーノと居た。
彼は何も言わないままだ。
ただ、自身の中にミソラを閉じ込めているだけで何も言わない。
最初こそ理由を聞こうとしたミソラであったが、何も答えてくれないディーノに対し何を言えば良いのか解らず、口を閉ざしてしまったのだ。
『・・・何でだ?』
「なにが?」
『オートボットを蘇らせるのは理解が出来る。だが、ディセプティコン共を蘇らせるのは何故だ?』
ここに来てからはじめてディーノが口を開いてくれた。
しかし、彼の言葉にミソラは驚いたように目を開く。
「聞いていたの?」
『偶然聞こえた』
しれっとした声で答えたディーノであったが、それは嘘だとすぐに解った。
ラチェットは何か相談事をするとき誰にも聞かれないようにするため必ず防音システムを起動するのだ。それを起動している間は外に音が漏れることはない。
「ハッキングしたの?」
良くあのラチェット相手に出来たものだと感心したかのような声で呟く。誰もが報復を恐れてしないことを見事にやったディーノに対し、ミソラは驚いた眼差しを向けている。
『誤魔化しは通用しないぜ、signorina・・・それで?俺の質問に答えないのか?』
少しだけ身体を締め付けるシートベルトにミソラは顔を曇らせる。
きっと理由を言わない限り、彼は自分を解放しないだろうと判断すると口を開く。
「それを望んでいるだけだよ」
『お前はあいつ等のことを恐れていると思ったんだが?』
「怖いよ、今でも」
『だったら止めろ』
「・・・それはできないよ」
恐怖を思い出せば身体は震える。
冷たくなった指先を温めるかのように握りしめたミソラはゆっくりと深呼吸をすると思い出す。
ディセプティコンとは本当に良い記憶はない。
少し前までの自分ならば絶対に彼らのことを拒否していただろう。
「私の中にあるオールスパークがそれを望んでいるから」
そっと自身の胸元に手を添える。
心臓の脈打つ音と共に伝わってくる何かの気配。
オールスパークは全てのトランスフォーマーの帰るべき場所で、そして全てを生み出す存在だ。そんな存在が片方の種族だけを蘇らせることを認めることはない。
『違うだろ』
吐き捨てるようにディーノは呟く。
『オプティマスが望んでいるから、が正解じゃないか?』
意地の悪い声でディーノが告げた言葉はある意味、核心を突いていた。
彼は何も言わないままだ。
ただ、自身の中にミソラを閉じ込めているだけで何も言わない。
最初こそ理由を聞こうとしたミソラであったが、何も答えてくれないディーノに対し何を言えば良いのか解らず、口を閉ざしてしまったのだ。
『・・・何でだ?』
「なにが?」
『オートボットを蘇らせるのは理解が出来る。だが、ディセプティコン共を蘇らせるのは何故だ?』
ここに来てからはじめてディーノが口を開いてくれた。
しかし、彼の言葉にミソラは驚いたように目を開く。
「聞いていたの?」
『偶然聞こえた』
しれっとした声で答えたディーノであったが、それは嘘だとすぐに解った。
ラチェットは何か相談事をするとき誰にも聞かれないようにするため必ず防音システムを起動するのだ。それを起動している間は外に音が漏れることはない。
「ハッキングしたの?」
良くあのラチェット相手に出来たものだと感心したかのような声で呟く。誰もが報復を恐れてしないことを見事にやったディーノに対し、ミソラは驚いた眼差しを向けている。
『誤魔化しは通用しないぜ、signorina・・・それで?俺の質問に答えないのか?』
少しだけ身体を締め付けるシートベルトにミソラは顔を曇らせる。
きっと理由を言わない限り、彼は自分を解放しないだろうと判断すると口を開く。
「それを望んでいるだけだよ」
『お前はあいつ等のことを恐れていると思ったんだが?』
「怖いよ、今でも」
『だったら止めろ』
「・・・それはできないよ」
恐怖を思い出せば身体は震える。
冷たくなった指先を温めるかのように握りしめたミソラはゆっくりと深呼吸をすると思い出す。
ディセプティコンとは本当に良い記憶はない。
少し前までの自分ならば絶対に彼らのことを拒否していただろう。
「私の中にあるオールスパークがそれを望んでいるから」
そっと自身の胸元に手を添える。
心臓の脈打つ音と共に伝わってくる何かの気配。
オールスパークは全てのトランスフォーマーの帰るべき場所で、そして全てを生み出す存在だ。そんな存在が片方の種族だけを蘇らせることを認めることはない。
『違うだろ』
吐き捨てるようにディーノは呟く。
『オプティマスが望んでいるから、が正解じゃないか?』
意地の悪い声でディーノが告げた言葉はある意味、核心を突いていた。