if:あり得たかもしれない未来
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目の前にある無数のパーツをミソラは黙って見つめていた。
腐敗銃によって破壊されたアイアンハイドのパーツ、無事な部分は数える程度しか無い。 元々の質量から考えれば蘇生させるにしても明らかに少なすぎた。
「(それでもやらなきゃ・・・)」
全てのトランスフォーマー達はオールスパークへと還元される。
そのオールスパークはミソラと同化した状態だ。
そっと自分の心臓の辺りに手を置いてみるが、それらしい反応は何もない。第一、このオールスパークの力を扱えるほど自分は長くは生きてはいないのだ。
だからと言ってソレは言い訳にしたくない。
「オプティマス」
見上げたオプティマスの青い目はいつもと変わらない。
青い目を見ていると自分の中にあった不安が少しだけ薄れた気がした。
『どうした?』
「・・・なんでもない」
深呼吸をしたミソラは目の前にあるパーツへと手を伸ばす。
何をどうしたら良いのかなど全く解らないはずなのに、ミソラの中にある何かがやり方を教えてくれる。
触れるだけで良いと。
そっと触れた金属のパーツは想像よりも冷たかった。
「アイアンハイド」
名を呟いた瞬間、ミソラの身体にサイバトロン語が浮かび上がる。
凄まじ量のエネルゴン反応がミソラを中心に巻き起こり、突風が格納庫の中で荒れ狂う。何かに捕まっていなければ吹き飛ばされそうなほど強い風の中、ミソラは何事もないかのように立っており、その目はアイアンハイドの欠片のみに向けられていた。
「アイアンハイド」
再度名を呼ぶ。
答えて欲しいと、もしも彼の魂がオールスパークの中にあるのだとしたら答えて欲しいと願いながら。
その願いが通じたのか心臓の辺りがドクリと強く脈を打つ。
ミソラの鼓動ではない、誰かの鼓動。ソレが誰のものなのか理解したミソラはその鼓動をそのまま目の前にある欠片へとそっと移す。
壊れないように慎重に全ての鼓動を移し終えた瞬間、粉々に砕けていたアイアンハイドの破片が何かを構築していく。
誰もが言葉を失ってその光景を見つめる中、ソレは次第にはっきりと形を作り始める。誰もが見慣れた、頼れるオートボットの姿へと。
「おかえり」
ミソラの言葉に応えるかのようにゆっくりと青いカメラアイが開かれる。
信じられないと言うかのように自身の手を見下ろしていたアイアンハイドであったが、目の前に居るミソラに気づくと、視線を合わせるかのようにその場に膝を着いた。
『随分と無茶をしたな』
「そうだね。でも・・・もう一度、会いたくて」
目の前に居るアイアンハイドは受け答えもしっかりしており、誰もが安心したかのような顔をして見つめる。
『ラチェット、アイアンハイドのチェックを頼みたい』
『あぁ』
オプティマスの指示にラチェットがアイアンハイドをスキャンする。
特に問題が無い状態であることをオプティマスに報告し、格納庫に居た人間やオートボット達が歓声を上げたときだった。
『ミソラ!!!』
その名に歓声が止まる。
床の上に倒れ込んだミソラは身じろぎ一つせず、ラチェットがミソラをそっと抱き上げ状態を確認していたが、ここでは対処が出来ないと告げると彼の処置室へと異動をしてしまう。
『貴方は止めるべきだった。奇跡なんて期待せず、今の幸せを守るべきだったんだ』
すれ違いざまにディーノが呟いた言葉にオプティマスは無言のまま拳を握りしめた。
腐敗銃によって破壊されたアイアンハイドのパーツ、無事な部分は数える程度しか無い。 元々の質量から考えれば蘇生させるにしても明らかに少なすぎた。
「(それでもやらなきゃ・・・)」
全てのトランスフォーマー達はオールスパークへと還元される。
そのオールスパークはミソラと同化した状態だ。
そっと自分の心臓の辺りに手を置いてみるが、それらしい反応は何もない。第一、このオールスパークの力を扱えるほど自分は長くは生きてはいないのだ。
だからと言ってソレは言い訳にしたくない。
「オプティマス」
見上げたオプティマスの青い目はいつもと変わらない。
青い目を見ていると自分の中にあった不安が少しだけ薄れた気がした。
『どうした?』
「・・・なんでもない」
深呼吸をしたミソラは目の前にあるパーツへと手を伸ばす。
何をどうしたら良いのかなど全く解らないはずなのに、ミソラの中にある何かがやり方を教えてくれる。
触れるだけで良いと。
そっと触れた金属のパーツは想像よりも冷たかった。
「アイアンハイド」
名を呟いた瞬間、ミソラの身体にサイバトロン語が浮かび上がる。
凄まじ量のエネルゴン反応がミソラを中心に巻き起こり、突風が格納庫の中で荒れ狂う。何かに捕まっていなければ吹き飛ばされそうなほど強い風の中、ミソラは何事もないかのように立っており、その目はアイアンハイドの欠片のみに向けられていた。
「アイアンハイド」
再度名を呼ぶ。
答えて欲しいと、もしも彼の魂がオールスパークの中にあるのだとしたら答えて欲しいと願いながら。
その願いが通じたのか心臓の辺りがドクリと強く脈を打つ。
ミソラの鼓動ではない、誰かの鼓動。ソレが誰のものなのか理解したミソラはその鼓動をそのまま目の前にある欠片へとそっと移す。
壊れないように慎重に全ての鼓動を移し終えた瞬間、粉々に砕けていたアイアンハイドの破片が何かを構築していく。
誰もが言葉を失ってその光景を見つめる中、ソレは次第にはっきりと形を作り始める。誰もが見慣れた、頼れるオートボットの姿へと。
「おかえり」
ミソラの言葉に応えるかのようにゆっくりと青いカメラアイが開かれる。
信じられないと言うかのように自身の手を見下ろしていたアイアンハイドであったが、目の前に居るミソラに気づくと、視線を合わせるかのようにその場に膝を着いた。
『随分と無茶をしたな』
「そうだね。でも・・・もう一度、会いたくて」
目の前に居るアイアンハイドは受け答えもしっかりしており、誰もが安心したかのような顔をして見つめる。
『ラチェット、アイアンハイドのチェックを頼みたい』
『あぁ』
オプティマスの指示にラチェットがアイアンハイドをスキャンする。
特に問題が無い状態であることをオプティマスに報告し、格納庫に居た人間やオートボット達が歓声を上げたときだった。
『ミソラ!!!』
その名に歓声が止まる。
床の上に倒れ込んだミソラは身じろぎ一つせず、ラチェットがミソラをそっと抱き上げ状態を確認していたが、ここでは対処が出来ないと告げると彼の処置室へと異動をしてしまう。
『貴方は止めるべきだった。奇跡なんて期待せず、今の幸せを守るべきだったんだ』
すれ違いざまにディーノが呟いた言葉にオプティマスは無言のまま拳を握りしめた。