3章:全てを見ていた月
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男女の力の関係をそう退けることは出来ない。
こんなことならばレノックスに護身術の訓練でもしてもらえば良かったとミソラは考えながら、自分を引きずって歩くディランに向かい声を掛ける。
「この状況を見てもディセプティコンに着くというの!?」
「こんな状況だからさ!!ここで功績を挙げておけば僕は安泰だ!!」
「彼らが貴方との約束を守ると思っているの!?どうせ全員仲良く奴隷よ!?」
「そんなわけない!!少なくともセンチネルは約束を守ってくれる!!今までがそうだったように、これからもきっとそうさ!!」
狂気に歪む笑みを浮かべながらディランは歩き続ける。
足場が悪い中、彼は必死に歩き続けようやく目的地へとたどり着く。
横たわった柱から時折花火が上がっており、再起動を失敗したのならば二度と起動しないことは明らかだ。
ゴクリとディランは唾を飲み込むと、拘束していたミソラを引きずって柱へと近づこうとする。
しかし、ミソラとて素直に従うつもりは無い。
足に力を入れ、必死にこの場から離れないと言うかのように抵抗をする。時間を稼がなくてはならないのだ。きっと戦闘を終えたオートボットかNESTの誰かが来てくれるのだから。
自分がここで再度柱に拘束されてしまえば希望が潰えてしまう。
「クソッ!!解っているんだろ!?どっちに着いた方が利口なのかって事くらい!!」
ガツリと後頭部を堅い何かで殴られる。
歪む視界の中、ミソラの目は銃を手にしたディランを見た。
頭に走った衝撃により足下が覚束なくなったミソラをディランは易々と柱の前に連れてくる。
「やめて!」
「うるさい!!僕は、僕は自分の勤めを果たすだけだ!!」
やり方は解らないが、とりあえず柱に押しつければどうとでもなると判断したらしいディランがミソラを柱に向かい突き飛ばそうとしたときだった。
「ミソラを離せッ!ディラン!!!」
長い間、ずっと聞いていた声が聞こえたことにミソラは焦点の合わない視線を向ける。
鈍く揺れる視界の中でその人はいた。
一瞬だけ、彼の顔が辛そうに歪められた後、すぐに敵意を露わにした顔をディランに向けたサムはディランに向かい思い止まるように言葉を告げる。
「サム・・・にげて」
ディランは銃を所持している。
彼はセンチネルが利用価値を見いだしている自分に対し、発砲することはしないだろう。
だが、相手がセンチネルにとって価値のないものだとしたら?
ディランがためらうことなく引き金を引くのは明らかだ。
サムを守らなければならない。
その気持ちだけでミソラは行動を開始した。身を捩り、ディランへと思い切り体当たりをすると彼はバランスを崩しミソラを捕らえていた手を離してしまう。
「ミソラッ!!」
伸ばされたサムの手にに向かいミソラは飛び込んだ。
受け止めてくれたサムの腕は力強く、彼はディランから守るかのようにミソラを背に隠す。
「・・・賢くないな、二人とも」
「僕らが賢くないのならアンタは馬鹿だ。金も権力もあるのにね」
「そういうことは勝ってから言うべきだよ、サム!!!」
銃口をサムに定めたディランの顔からは余裕が消えている。
「ミソラをこちらによこせ」
「嫌だね!!女の事を見ればベタベタ触ってばっかりの・・・ミスターセクハラ!!」
カーリーにしたことも含めてサムがそう告げるとディランは怒りと羞恥で顔を真っ赤にしてサムを睨み付けた。
こんなことならばレノックスに護身術の訓練でもしてもらえば良かったとミソラは考えながら、自分を引きずって歩くディランに向かい声を掛ける。
「この状況を見てもディセプティコンに着くというの!?」
「こんな状況だからさ!!ここで功績を挙げておけば僕は安泰だ!!」
「彼らが貴方との約束を守ると思っているの!?どうせ全員仲良く奴隷よ!?」
「そんなわけない!!少なくともセンチネルは約束を守ってくれる!!今までがそうだったように、これからもきっとそうさ!!」
狂気に歪む笑みを浮かべながらディランは歩き続ける。
足場が悪い中、彼は必死に歩き続けようやく目的地へとたどり着く。
横たわった柱から時折花火が上がっており、再起動を失敗したのならば二度と起動しないことは明らかだ。
ゴクリとディランは唾を飲み込むと、拘束していたミソラを引きずって柱へと近づこうとする。
しかし、ミソラとて素直に従うつもりは無い。
足に力を入れ、必死にこの場から離れないと言うかのように抵抗をする。時間を稼がなくてはならないのだ。きっと戦闘を終えたオートボットかNESTの誰かが来てくれるのだから。
自分がここで再度柱に拘束されてしまえば希望が潰えてしまう。
「クソッ!!解っているんだろ!?どっちに着いた方が利口なのかって事くらい!!」
ガツリと後頭部を堅い何かで殴られる。
歪む視界の中、ミソラの目は銃を手にしたディランを見た。
頭に走った衝撃により足下が覚束なくなったミソラをディランは易々と柱の前に連れてくる。
「やめて!」
「うるさい!!僕は、僕は自分の勤めを果たすだけだ!!」
やり方は解らないが、とりあえず柱に押しつければどうとでもなると判断したらしいディランがミソラを柱に向かい突き飛ばそうとしたときだった。
「ミソラを離せッ!ディラン!!!」
長い間、ずっと聞いていた声が聞こえたことにミソラは焦点の合わない視線を向ける。
鈍く揺れる視界の中でその人はいた。
一瞬だけ、彼の顔が辛そうに歪められた後、すぐに敵意を露わにした顔をディランに向けたサムはディランに向かい思い止まるように言葉を告げる。
「サム・・・にげて」
ディランは銃を所持している。
彼はセンチネルが利用価値を見いだしている自分に対し、発砲することはしないだろう。
だが、相手がセンチネルにとって価値のないものだとしたら?
ディランがためらうことなく引き金を引くのは明らかだ。
サムを守らなければならない。
その気持ちだけでミソラは行動を開始した。身を捩り、ディランへと思い切り体当たりをすると彼はバランスを崩しミソラを捕らえていた手を離してしまう。
「ミソラッ!!」
伸ばされたサムの手にに向かいミソラは飛び込んだ。
受け止めてくれたサムの腕は力強く、彼はディランから守るかのようにミソラを背に隠す。
「・・・賢くないな、二人とも」
「僕らが賢くないのならアンタは馬鹿だ。金も権力もあるのにね」
「そういうことは勝ってから言うべきだよ、サム!!!」
銃口をサムに定めたディランの顔からは余裕が消えている。
「ミソラをこちらによこせ」
「嫌だね!!女の事を見ればベタベタ触ってばっかりの・・・ミスターセクハラ!!」
カーリーにしたことも含めてサムがそう告げるとディランは怒りと羞恥で顔を真っ赤にしてサムを睨み付けた。