3章:全てを見ていた月
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拘束から解放されたミソラは堅い石畳の上に投げ出される。
何が起ったか解らない。
ただ、センチネルが警戒するかのように辺りを見渡すのを見た瞬間、今ならばここから逃げることができるのだと悟った。
痛む体を必死に起こしたミソラは走りだす。
『やめろ!!!』
ミソラの思考を読んだかのようにセンチネルが近づいてくる。
捕まるわけにはいかない。
こんな好機がくることは恐らく二度とないのだから。
背後から迫る機械の指からミソラは見事逃げることの成功した。
体を包み込む浮遊感にぞくりと背筋に嫌なモノが伝い落ちていく。
風が頬を撫でつける。
「これで守れたかな」
この星を、この星に生きる人間達を。
そうなら良いな、と思いながらミソラは目を閉じる。
前にも同じような体験をしたことがあった。
あの時はメガトロンの手から逃げるために塔から身を投げ出したのだ。
そしてジャズに助けてもらい、彼に勇気を分けてもらった。
だが、今ここにジャズはおらず、ミソラを守ってくれるだろう存在はどこにもない。このまま地面に激突して死ぬだけだ。
「死ねると良いなぁ」
オールスパークと共に。
そっと自分の胸元に手を添える。
押さえていたエネルゴンを解放すると青白い青い光が辺りに舞う。
オプティマスの瞳と同じ色をしたそれにミソラが触れると、それは一瞬で砕けて消えてしまう。
なんて儚い力なのだろうか。
こんな力で本当に星を救えるのだろうか。
そう考えていたときだった。
『ミソラ!!!』
自分の名を呼ぶ力強い声が聞こえた。
遅れて体を襲った衝撃にミソラは顔をしかめる。
何が起ったのだと思いながら目を上げると、恋い焦がれた青い瞳と視線が合う。
彼が、オプティマスが助けてくれたのだと理解した瞬間、 ミソラの瞳から堰を切ったかのように涙があふれ出した。
『ミソラ、君との約束を守ることは私には出来ない・・・・私は君と約束をする前に違う約束をしたのだから』
「違う約束?」
涙で濡れた瞳でオプティマスを見上げる。
そこにあるのはいつもと変わらない青い瞳。
たったそれだけなのに、恐怖で怯えていた心が落ち着きを取り戻していく。
『そうだ。君を守るという約束だ』
当然のようにそう告げたオプティマスはミソラを地面に下ろす。
ミソラの身体に未だ浮かんでいるサイバトロン語を認識した瞬間、オプティマスが悲痛な面持ちをしたことに気づいたミソラは大丈夫だと言うかのように微笑む。
「痛みはないよ」
『そうか』
「・・・私、もう今度こそ人でなくなっちゃったみたい」
眉尻を下げて微笑んだミソラの頬にオプティマスの指先が触れる。
涙を拭うかのようなその仕草にミソラは困ったように微笑む。
『君は君だろう?』
「・・・・うんッ!!」
何も変わったことなどない。
そう言うかのようなオプティマスの言葉にミソラは頬に触れるオプティマスの指に手を添えたときだった。
柱から下りてきたセンチネルが二人の前に現れた
何が起ったか解らない。
ただ、センチネルが警戒するかのように辺りを見渡すのを見た瞬間、今ならばここから逃げることができるのだと悟った。
痛む体を必死に起こしたミソラは走りだす。
『やめろ!!!』
ミソラの思考を読んだかのようにセンチネルが近づいてくる。
捕まるわけにはいかない。
こんな好機がくることは恐らく二度とないのだから。
背後から迫る機械の指からミソラは見事逃げることの成功した。
体を包み込む浮遊感にぞくりと背筋に嫌なモノが伝い落ちていく。
風が頬を撫でつける。
「これで守れたかな」
この星を、この星に生きる人間達を。
そうなら良いな、と思いながらミソラは目を閉じる。
前にも同じような体験をしたことがあった。
あの時はメガトロンの手から逃げるために塔から身を投げ出したのだ。
そしてジャズに助けてもらい、彼に勇気を分けてもらった。
だが、今ここにジャズはおらず、ミソラを守ってくれるだろう存在はどこにもない。このまま地面に激突して死ぬだけだ。
「死ねると良いなぁ」
オールスパークと共に。
そっと自分の胸元に手を添える。
押さえていたエネルゴンを解放すると青白い青い光が辺りに舞う。
オプティマスの瞳と同じ色をしたそれにミソラが触れると、それは一瞬で砕けて消えてしまう。
なんて儚い力なのだろうか。
こんな力で本当に星を救えるのだろうか。
そう考えていたときだった。
『ミソラ!!!』
自分の名を呼ぶ力強い声が聞こえた。
遅れて体を襲った衝撃にミソラは顔をしかめる。
何が起ったのだと思いながら目を上げると、恋い焦がれた青い瞳と視線が合う。
彼が、オプティマスが助けてくれたのだと理解した瞬間、 ミソラの瞳から堰を切ったかのように涙があふれ出した。
『ミソラ、君との約束を守ることは私には出来ない・・・・私は君と約束をする前に違う約束をしたのだから』
「違う約束?」
涙で濡れた瞳でオプティマスを見上げる。
そこにあるのはいつもと変わらない青い瞳。
たったそれだけなのに、恐怖で怯えていた心が落ち着きを取り戻していく。
『そうだ。君を守るという約束だ』
当然のようにそう告げたオプティマスはミソラを地面に下ろす。
ミソラの身体に未だ浮かんでいるサイバトロン語を認識した瞬間、オプティマスが悲痛な面持ちをしたことに気づいたミソラは大丈夫だと言うかのように微笑む。
「痛みはないよ」
『そうか』
「・・・私、もう今度こそ人でなくなっちゃったみたい」
眉尻を下げて微笑んだミソラの頬にオプティマスの指先が触れる。
涙を拭うかのようなその仕草にミソラは困ったように微笑む。
『君は君だろう?』
「・・・・うんッ!!」
何も変わったことなどない。
そう言うかのようなオプティマスの言葉にミソラは頬に触れるオプティマスの指に手を添えたときだった。
柱から下りてきたセンチネルが二人の前に現れた