3章:全てを見ていた月
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淡い光が辺りを包み込む。癒やすかのように、慰めるかのように、その光が強くなり始め、最終的に真っ白な光がキューの体を癒やし始める。
失われていた外装が癒え、露わになっていたスパークを包み込んでいく。
信じられないという面持ちで誰もが二人の姿を見つめる。
『馬鹿なことを・・・これでもう、君は』
オールスパークと同じ存在になった。
悔やむかのようなキューに向かい、ミソラは静かに首を振ると微笑みかける。この選択が間違いではない、そう思っていたときだった。
『頃合いだな』
背後から迫ってきた触手が体を拘束する。
辺りに満ちていた光が消え、ミソラの体が宙に持ち上げられる。四肢を締め上げる触手の力にミソラは顔を歪めながらサウンドウェーブを睨み付けた。
「私の事もオートボットと同じように殺す?」
『そのような不利益をする必要性が感じられない。お前は貴重な存在だ・・・センチネルの元へ運べ』
近くを飛行していた船に向かいそうサウンドウェーブが声を掛けると、船は静かに下りてくる。
開かれたハッチの中にいたディセプティコンに向かいサウンドウェーブはミソラを渡す。
『さて処刑の続きをするか』
楽しそうな声に怒りがこみ上げてくる。
止めなければ、何かしなくてはと思うのに体は思うように動かない。
何故だと思い四肢を見つめると体に見覚えのある文字が浮かんでいることに気がつく。
それはかつてキューブの表面に浮かんでいたものと同じで、それを見た瞬間、 ミソラは自分がすでに人でなくなったことを理解した。
『人という存在から我らと同じ存在になった貴様に祝いの品をやろう』
言い終わるのと同時にバチンッと何かが切れる音が聞こえた。
恐る恐る、ミソラが視線を向けると、そこには首を切られたキューの姿があった。
サウンドウェーブの手が青い光で濡れているのを見た瞬間、ミソラは誰がキューの命を奪ったのか悟る。
「キューッ!!!どうして、どうして!!」
『簡単なことだ。こいつらは我々の戦利品だ、どうしようと勝手だろう?まぁこの老いぼれは役に立ったから一瞬で終わらせてやった・・・残りの奴らには絶望を与えてから殺してやる』
弱者をいたぶることを当然とした口調でサウンドウェーブが答えると、開いていたハッチが閉じられる。
彼らを助けて。
誰か助けて。
そう願うことしか出来ない自分の無力さにミソラは涙を流す。
船は飛行をはじめ、どこかに向かって発進する。目的地は意外と近かったのか、すぐに開かれたハッチからミソラは突き飛ばされる。
「ッ・・・」
固い地面に叩付けられた事で体が痛む。
痛む体を気遣いながら身を起こしたとき、最初に見えたのはセンチネルの姿だった。
『ようやくお前を役立てる時が来た』
伸ばされる手が体を捕らえる。
コントローラーの柱の前に来たセンチネルはミソラの体を眼前に持ち上げる。青い目と視線が合う。オプティマスとは違う色合いをした瞳と。
「貴方は間違っている」
『間違ってなどいない。これで我が星は救われるのだから・・・お前という新しいオールスパークを手に入れ、我がサイバトロン星は再度復活をするのだ!!人間という資源を利用し、今までないほどの栄光を手に入れる!!』
これ以上は互いの意見がかみ合わないと判断したセンチネルは、コントローラーの柱にミソラの体を押しつけた。
失われていた外装が癒え、露わになっていたスパークを包み込んでいく。
信じられないという面持ちで誰もが二人の姿を見つめる。
『馬鹿なことを・・・これでもう、君は』
オールスパークと同じ存在になった。
悔やむかのようなキューに向かい、ミソラは静かに首を振ると微笑みかける。この選択が間違いではない、そう思っていたときだった。
『頃合いだな』
背後から迫ってきた触手が体を拘束する。
辺りに満ちていた光が消え、ミソラの体が宙に持ち上げられる。四肢を締め上げる触手の力にミソラは顔を歪めながらサウンドウェーブを睨み付けた。
「私の事もオートボットと同じように殺す?」
『そのような不利益をする必要性が感じられない。お前は貴重な存在だ・・・センチネルの元へ運べ』
近くを飛行していた船に向かいそうサウンドウェーブが声を掛けると、船は静かに下りてくる。
開かれたハッチの中にいたディセプティコンに向かいサウンドウェーブはミソラを渡す。
『さて処刑の続きをするか』
楽しそうな声に怒りがこみ上げてくる。
止めなければ、何かしなくてはと思うのに体は思うように動かない。
何故だと思い四肢を見つめると体に見覚えのある文字が浮かんでいることに気がつく。
それはかつてキューブの表面に浮かんでいたものと同じで、それを見た瞬間、 ミソラは自分がすでに人でなくなったことを理解した。
『人という存在から我らと同じ存在になった貴様に祝いの品をやろう』
言い終わるのと同時にバチンッと何かが切れる音が聞こえた。
恐る恐る、ミソラが視線を向けると、そこには首を切られたキューの姿があった。
サウンドウェーブの手が青い光で濡れているのを見た瞬間、ミソラは誰がキューの命を奪ったのか悟る。
「キューッ!!!どうして、どうして!!」
『簡単なことだ。こいつらは我々の戦利品だ、どうしようと勝手だろう?まぁこの老いぼれは役に立ったから一瞬で終わらせてやった・・・残りの奴らには絶望を与えてから殺してやる』
弱者をいたぶることを当然とした口調でサウンドウェーブが答えると、開いていたハッチが閉じられる。
彼らを助けて。
誰か助けて。
そう願うことしか出来ない自分の無力さにミソラは涙を流す。
船は飛行をはじめ、どこかに向かって発進する。目的地は意外と近かったのか、すぐに開かれたハッチからミソラは突き飛ばされる。
「ッ・・・」
固い地面に叩付けられた事で体が痛む。
痛む体を気遣いながら身を起こしたとき、最初に見えたのはセンチネルの姿だった。
『ようやくお前を役立てる時が来た』
伸ばされる手が体を捕らえる。
コントローラーの柱の前に来たセンチネルはミソラの体を眼前に持ち上げる。青い目と視線が合う。オプティマスとは違う色合いをした瞳と。
「貴方は間違っている」
『間違ってなどいない。これで我が星は救われるのだから・・・お前という新しいオールスパークを手に入れ、我がサイバトロン星は再度復活をするのだ!!人間という資源を利用し、今までないほどの栄光を手に入れる!!』
これ以上は互いの意見がかみ合わないと判断したセンチネルは、コントローラーの柱にミソラの体を押しつけた。