3章:全てを見ていた月
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柱のコントローラーを破壊するため、ミソラ達は行動を開始した。
少し離れたところから聞こえてくる戦闘音、オプティマス達がショックウェーブと交戦を開始したのだ。
彼らがショックウェーブを足止めしてくれている間にコントローラーを破壊せねばならない。
必死に走り続けていると、レーザービークに噛みつかれた喉が熱を持ち始める。ラチェットが気休めだと言って応急処置をしてくれたのだが、傷口が開いたのだろうかと考えていた時だ。
「あそこよ!あのビル!!」
カーリーが示した先、そこにある建物の四隅から凄まじいエネルゴン反応が起っている。未だパワー不足なのか発射されることはないが、そう長い時間を待たなくても発射されることは明らかだ。
コントローラーさえ破壊してしまえば全てが終わる。
「よし、準備完了!!」
「いつでもイケるぜ!!」
エップスと共に駆けつけてくれた傭兵達がそう言って笑ったときだった。
グラリ建物が傾く。
遅れる形で金属がきしむ音が聞こえ始めた事に全員が息をのむ。
「・・・なんか発砲音が聞こえない?」
ミソラがそう呟くと、エップスが窓の外を見る。
「嘘だろ!?あいつ等ビルを撃ってやがる!!!」
コントローラー破壊に気づいたらしい船が一斉射撃を行い始める。
元々、中程から折れていた建物は攻撃を受けたことによりバランスを崩し崩壊を始め、足場が悪くなる中、柱にしがみつき落下しないようにしていた時だ。
ビルの中を確認するためか一体のディセプティコンが中に飛び込んでくる。
柱の陰に身を潜めたミソラは口元を手で覆い、出来るだけ気づかれないようにする。誰もが緊張した面持ちで身を潜めているが、ディセプティコンは中々立ち去る様子を見せない。
仕方ないと言うかのように椅子を囮にし、一斉に外に向かって走り出す。
「エップスさん!外に逃げましたけど何か策ってあるんですか!?」
全員が建物の外に飛び出す。
ガラスを伝い落ちながらミソラは隣にいるエップスに声かけると、彼はニッと笑いながら信じられない発言をした。
「ない!!全くな!!!」
思わずミソラは彼を凝視した。見たのはミソラだけではない。その場にいる全員が落下をしながら彼を見つめる事しか出来ずにいた。
「ガラスを撃て!!」
エップスの声と共に銃を持っている者達が一斉に足下のガラスめがけて発砲し、ガラスが砕けた場所から再度建物内部へと流れ込むが、中は傾斜が激しい事もあるが落下したときのスピードのせいか止まることをせず全員がそのまま流されていく。
向かう先には何もなく、飛び出せば命がないのは確かだ。
「何かに掴まれ!!!」
「ミソラ!」
カーリーを抱きかかえながらも配線を上手く掴むことが出来たサムが手を伸ばしてくる。
体制を整えたカーリーも手を伸ばしたのでミソラは二人の手を掴もうとしたときだった。建物が大きく傾き、二人から離れる形になってしまう。
「え?」
「ミソラ!!!誰か、誰かミソラを掴んで!!!」
サムの言葉にエップスが反応し、腕を必死に伸ばしてくれるがその手が触れることはない。誰もが助けようと腕を伸ばす中、ミソラの体はビルの外へ投げ出される。
嫌な浮遊感がミソラの体を包む。
下に見える地面と自分との距離はかなりあるため、このまま落ちたら死ぬのは間違いない。
「あぁ・・・でも、私って」
死ねるのだろうか?
そう考えながら落下をしていたとき、視界の片隅で何かが動いたことに気がつく。何だと思い目をこらしているとそれが先程自分達を追いかけてきたショックウェーブであることに気がつき顔を引きつらせる。
自分に向かって落下してくるミソラに向かい、ショックウェーブは動じることなく、手を伸ばすとミソラの体を受け止めた。
ショックウェーブは予想外の獲物を手に入れられたことを喜ぶかのように、一つしかないカメラアイを細めた。
『大人しく投降しに来たか』
その言葉にミソラは反応せず、顔を背けることしかできなかったが、彼の目がサム達が居るビルへと向けられた事に気づくと顔色を変えた。
「約束、でしょう」
投降したのならば彼らは見逃すと。
そう呟いたミソラをジッと見つめていたショックウェーブだったが、不意に堪えきれないと言うかのように肩を振るわせると、聞いた事のない言語を呟いた。
オールスパークせいなのか、今のミソラにはショックウェーブの言ったことが理解できてしまう。
ショックウェーブの命令を聞いたドリラーがサム達の居るビルへと襲いかかった。
少し離れたところから聞こえてくる戦闘音、オプティマス達がショックウェーブと交戦を開始したのだ。
彼らがショックウェーブを足止めしてくれている間にコントローラーを破壊せねばならない。
必死に走り続けていると、レーザービークに噛みつかれた喉が熱を持ち始める。ラチェットが気休めだと言って応急処置をしてくれたのだが、傷口が開いたのだろうかと考えていた時だ。
「あそこよ!あのビル!!」
カーリーが示した先、そこにある建物の四隅から凄まじいエネルゴン反応が起っている。未だパワー不足なのか発射されることはないが、そう長い時間を待たなくても発射されることは明らかだ。
コントローラーさえ破壊してしまえば全てが終わる。
「よし、準備完了!!」
「いつでもイケるぜ!!」
エップスと共に駆けつけてくれた傭兵達がそう言って笑ったときだった。
グラリ建物が傾く。
遅れる形で金属がきしむ音が聞こえ始めた事に全員が息をのむ。
「・・・なんか発砲音が聞こえない?」
ミソラがそう呟くと、エップスが窓の外を見る。
「嘘だろ!?あいつ等ビルを撃ってやがる!!!」
コントローラー破壊に気づいたらしい船が一斉射撃を行い始める。
元々、中程から折れていた建物は攻撃を受けたことによりバランスを崩し崩壊を始め、足場が悪くなる中、柱にしがみつき落下しないようにしていた時だ。
ビルの中を確認するためか一体のディセプティコンが中に飛び込んでくる。
柱の陰に身を潜めたミソラは口元を手で覆い、出来るだけ気づかれないようにする。誰もが緊張した面持ちで身を潜めているが、ディセプティコンは中々立ち去る様子を見せない。
仕方ないと言うかのように椅子を囮にし、一斉に外に向かって走り出す。
「エップスさん!外に逃げましたけど何か策ってあるんですか!?」
全員が建物の外に飛び出す。
ガラスを伝い落ちながらミソラは隣にいるエップスに声かけると、彼はニッと笑いながら信じられない発言をした。
「ない!!全くな!!!」
思わずミソラは彼を凝視した。見たのはミソラだけではない。その場にいる全員が落下をしながら彼を見つめる事しか出来ずにいた。
「ガラスを撃て!!」
エップスの声と共に銃を持っている者達が一斉に足下のガラスめがけて発砲し、ガラスが砕けた場所から再度建物内部へと流れ込むが、中は傾斜が激しい事もあるが落下したときのスピードのせいか止まることをせず全員がそのまま流されていく。
向かう先には何もなく、飛び出せば命がないのは確かだ。
「何かに掴まれ!!!」
「ミソラ!」
カーリーを抱きかかえながらも配線を上手く掴むことが出来たサムが手を伸ばしてくる。
体制を整えたカーリーも手を伸ばしたのでミソラは二人の手を掴もうとしたときだった。建物が大きく傾き、二人から離れる形になってしまう。
「え?」
「ミソラ!!!誰か、誰かミソラを掴んで!!!」
サムの言葉にエップスが反応し、腕を必死に伸ばしてくれるがその手が触れることはない。誰もが助けようと腕を伸ばす中、ミソラの体はビルの外へ投げ出される。
嫌な浮遊感がミソラの体を包む。
下に見える地面と自分との距離はかなりあるため、このまま落ちたら死ぬのは間違いない。
「あぁ・・・でも、私って」
死ねるのだろうか?
そう考えながら落下をしていたとき、視界の片隅で何かが動いたことに気がつく。何だと思い目をこらしているとそれが先程自分達を追いかけてきたショックウェーブであることに気がつき顔を引きつらせる。
自分に向かって落下してくるミソラに向かい、ショックウェーブは動じることなく、手を伸ばすとミソラの体を受け止めた。
ショックウェーブは予想外の獲物を手に入れられたことを喜ぶかのように、一つしかないカメラアイを細めた。
『大人しく投降しに来たか』
その言葉にミソラは反応せず、顔を背けることしかできなかったが、彼の目がサム達が居るビルへと向けられた事に気づくと顔色を変えた。
「約束、でしょう」
投降したのならば彼らは見逃すと。
そう呟いたミソラをジッと見つめていたショックウェーブだったが、不意に堪えきれないと言うかのように肩を振るわせると、聞いた事のない言語を呟いた。
オールスパークせいなのか、今のミソラにはショックウェーブの言ったことが理解できてしまう。
ショックウェーブの命令を聞いたドリラーがサム達の居るビルへと襲いかかった。