3章:全てを見ていた月
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目的地に向かうまでの間、自分の身に何が起ったのかミソラはラチェットに報告をしていた。オプティマスに乗ろうとしたミソラを呼び止め、自分に乗るように指示を出したのは彼だ。
医者として話がしたいと言われればミソラには拒否をすることは出来ない。
『そうか』
説明を聞き終えたラチェットは静かにそう呟いた。
「ごめんなさい、ラチェットが色々と頑張ってくれていたのに」
『謝ることはない』
二人の会話は通信を通して全員に聞かれている。
オートボットに乗車しているエップス達にもだ。
「・・・オプティマス、聞こえる?」
『なんだ?』
いつもと変わらない声にミソラはホッとした。
何が起ろうとも冷静な彼の声を聞くだけで落ち着けるのだ。大丈夫なのだと思えるのだ。
「前に約束したこと覚えてる?」
自分の発言がどれほど残酷なものなのかミソラは理解している。
それでも、それを口にしなければならないのだ。
60億人もの人々を助けるためには。
「絶対に約束守ってね」
『ミソラ?何を約束したのかは解らないが、オプティマスの雰囲気から我々にとって喜ぶべきではない内容だと解っている。教えてくれないか?』
何か感づいたらしいラチェットに対し流石だなとミソラは笑う。
オートボット全員に話すべきなのだろう。
だが、出来ることならばオプティマスに頼みたいのだ。
「・・・ごめんなさい」
『オプティマス、答えてくれ。私はミソラの主治医だ。知る権利がある』
医者としての彼の直感は凄いものだと感心していると、ラチェットは感心している場合かと言うかのようにシートベルトを締め付けてきた。
機嫌が著しく悪くなったことにどうしたものかと考えていた時だった。
背後から凄まじい勢いで何かが迫ってくる。
地面を食い荒らすかのようなその機体に誰もが言葉を失う。
『・・・ショックウェーブか!!』
『厄介な奴が来たな!』
警戒した声がラジオを通して聞こえてくる。
『ディセプティコンの参謀の一人だ。少々厄介な相手でね・・・少し乱暴になるが我慢してくれたまえ』
言い終わるのと同時にラチェットが凄まじい速さで走り始める。
周りを走るオートボット達もスピードを上げたことから、ここは逃げ切ることを選択したのだなと考えているとラジオに雑音が混じりはじめる。
『ミソラ、貴様が大人しく投降するのであれば、貴様と行動を共にしている人間達は見逃してやる。逆らえば皆殺しだ』
聞き慣れぬ低い声であった。
誰だ、と聞くまでもない。背後にいるだろうショックウェーブがラジオを通して話しかけてきたのだ。
仮にもオートボットであるラチェットのラジオを使ったことから、相手がかなりの実力を持っていることが明らかになる。
『キュー!!』
『解っている。今、ジャミングをした。もうこれで割り込んでくることはないだろう。ミソラ、敵の言うことは聞き流しなさい』
「はい」
解っているがショックウェーブの声が耳から離れそうもなかった
医者として話がしたいと言われればミソラには拒否をすることは出来ない。
『そうか』
説明を聞き終えたラチェットは静かにそう呟いた。
「ごめんなさい、ラチェットが色々と頑張ってくれていたのに」
『謝ることはない』
二人の会話は通信を通して全員に聞かれている。
オートボットに乗車しているエップス達にもだ。
「・・・オプティマス、聞こえる?」
『なんだ?』
いつもと変わらない声にミソラはホッとした。
何が起ろうとも冷静な彼の声を聞くだけで落ち着けるのだ。大丈夫なのだと思えるのだ。
「前に約束したこと覚えてる?」
自分の発言がどれほど残酷なものなのかミソラは理解している。
それでも、それを口にしなければならないのだ。
60億人もの人々を助けるためには。
「絶対に約束守ってね」
『ミソラ?何を約束したのかは解らないが、オプティマスの雰囲気から我々にとって喜ぶべきではない内容だと解っている。教えてくれないか?』
何か感づいたらしいラチェットに対し流石だなとミソラは笑う。
オートボット全員に話すべきなのだろう。
だが、出来ることならばオプティマスに頼みたいのだ。
「・・・ごめんなさい」
『オプティマス、答えてくれ。私はミソラの主治医だ。知る権利がある』
医者としての彼の直感は凄いものだと感心していると、ラチェットは感心している場合かと言うかのようにシートベルトを締め付けてきた。
機嫌が著しく悪くなったことにどうしたものかと考えていた時だった。
背後から凄まじい勢いで何かが迫ってくる。
地面を食い荒らすかのようなその機体に誰もが言葉を失う。
『・・・ショックウェーブか!!』
『厄介な奴が来たな!』
警戒した声がラジオを通して聞こえてくる。
『ディセプティコンの参謀の一人だ。少々厄介な相手でね・・・少し乱暴になるが我慢してくれたまえ』
言い終わるのと同時にラチェットが凄まじい速さで走り始める。
周りを走るオートボット達もスピードを上げたことから、ここは逃げ切ることを選択したのだなと考えているとラジオに雑音が混じりはじめる。
『ミソラ、貴様が大人しく投降するのであれば、貴様と行動を共にしている人間達は見逃してやる。逆らえば皆殺しだ』
聞き慣れぬ低い声であった。
誰だ、と聞くまでもない。背後にいるだろうショックウェーブがラジオを通して話しかけてきたのだ。
仮にもオートボットであるラチェットのラジオを使ったことから、相手がかなりの実力を持っていることが明らかになる。
『キュー!!』
『解っている。今、ジャミングをした。もうこれで割り込んでくることはないだろう。ミソラ、敵の言うことは聞き流しなさい』
「はい」
解っているがショックウェーブの声が耳から離れそうもなかった