3章:全てを見ていた月
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バランスが悪いのかくるくると回転をしながら船は飛行をする。
揺れる視界の中、必死にサムはレーザービークと戦っていたが、鋭いくちばしと爪を押さえ込むことは難しく至るところに傷を負っていた。
「クソッ!!」
『ケケケッさぁ!?どうする!?どうする!?』
サムの体力も限界に近く、そろそろ自分を押さえ込むことが難しくなってきていることを理解しているレーザービークは嗤う。
終わり次第、サムを殺して食事の再開だと考えていた時だった。
「こうするのよ!!!」
サムの後ろに居たミソラが右腕を突き出してきた。
右腕はためらうことなくレーザービークの口に突き立てられ、口の中に血液と共に大量のエネルゴンが流れ込んでくる。
今までにない摂取量にレーザービークの体は耐えきれず、痙攣を始めた事に気づいたミソラはゆるくなった口元から腕を引く。
「ビー!!撃て!!!」
「え!?・・・ビー?」
サムの声に驚いて背後を振り返ったのと同時に弾丸が顔の横を掠め、レーザービークの頭部を破壊した。
その衝撃により飛行機はコントロールを失ったらしく先程よりも回転速度を増しながら地面へと落下した。途中、甲板から落下してしまったサムが慌てて船に近づいてくる。
「ビー?」
『”お姫様””お呼びですか?””貴方のナイトがお迎えに参りましたよ!”』
飛行機の中から現れた黄色い機体をミソラは信じられない面持ちで見つめることしか出来ない。
サムとカーリーが再会を喜んでいる中、ミソラだけは信じられない気持ちのままバンブルビーに触れる。
ふれ慣れた金属の感触を確認した瞬間、ミソラはバンブルビーの指先に額を押しつけて涙を流す。
『”お姫様!?””どこか怪我したの?””あの鳥野郎に噛まれた””痛い?”』
「違う、違うよ・・・ビーが生きていてくれたのが嬉しくて。シャトルがスタースクリームに破壊されるのを見たから」
みんな、死んでしまったのだと思っていたのだ。
だからこうして生きてまた会えることが嬉しい。
そう言うかのように涙を流してバンブルビーの指に抱きついていたミソラを、バンブルビーは黙って見つめていたが大丈夫だと言うかのようにそっと反対の手で包んでやる。
『”みんな無事だ””ほら、後ろを見てごらん?”』
バンブルビーの声に視線を後ろに向けたミソラは言葉を失う。
走ってくる車がどれも自分の知っているものだからだ。
チカチカとヘッドライトを照らして挨拶をしてくれる彼らに向かい、ミソラは涙を流しながら手を振っていたときだった。
最後尾を走るトラックに気づく。
その姿を認識したのと同時にミソラはオプティマスに向かって走って行く。
向かってきていた車達が気を遣って道を空けてくれたので、ミソラはオプティマスへと真っ直ぐ走るとことが出来た。
「オプティマスッ!!」
停止をしたオプティマスへと抱きついたミソラは声を上げて泣きじゃくった。
彼から感じるエネルゴン反応が彼が生きていると伝えている。
『ミソラ』
彼の声が自分の名を呼ぶ。
たったそれだけのことなのに嬉しくて仕方がないのだ。
溢れてくる涙を止めることが出来ない。
揺れる視界の中、必死にサムはレーザービークと戦っていたが、鋭いくちばしと爪を押さえ込むことは難しく至るところに傷を負っていた。
「クソッ!!」
『ケケケッさぁ!?どうする!?どうする!?』
サムの体力も限界に近く、そろそろ自分を押さえ込むことが難しくなってきていることを理解しているレーザービークは嗤う。
終わり次第、サムを殺して食事の再開だと考えていた時だった。
「こうするのよ!!!」
サムの後ろに居たミソラが右腕を突き出してきた。
右腕はためらうことなくレーザービークの口に突き立てられ、口の中に血液と共に大量のエネルゴンが流れ込んでくる。
今までにない摂取量にレーザービークの体は耐えきれず、痙攣を始めた事に気づいたミソラはゆるくなった口元から腕を引く。
「ビー!!撃て!!!」
「え!?・・・ビー?」
サムの声に驚いて背後を振り返ったのと同時に弾丸が顔の横を掠め、レーザービークの頭部を破壊した。
その衝撃により飛行機はコントロールを失ったらしく先程よりも回転速度を増しながら地面へと落下した。途中、甲板から落下してしまったサムが慌てて船に近づいてくる。
「ビー?」
『”お姫様””お呼びですか?””貴方のナイトがお迎えに参りましたよ!”』
飛行機の中から現れた黄色い機体をミソラは信じられない面持ちで見つめることしか出来ない。
サムとカーリーが再会を喜んでいる中、ミソラだけは信じられない気持ちのままバンブルビーに触れる。
ふれ慣れた金属の感触を確認した瞬間、ミソラはバンブルビーの指先に額を押しつけて涙を流す。
『”お姫様!?””どこか怪我したの?””あの鳥野郎に噛まれた””痛い?”』
「違う、違うよ・・・ビーが生きていてくれたのが嬉しくて。シャトルがスタースクリームに破壊されるのを見たから」
みんな、死んでしまったのだと思っていたのだ。
だからこうして生きてまた会えることが嬉しい。
そう言うかのように涙を流してバンブルビーの指に抱きついていたミソラを、バンブルビーは黙って見つめていたが大丈夫だと言うかのようにそっと反対の手で包んでやる。
『”みんな無事だ””ほら、後ろを見てごらん?”』
バンブルビーの声に視線を後ろに向けたミソラは言葉を失う。
走ってくる車がどれも自分の知っているものだからだ。
チカチカとヘッドライトを照らして挨拶をしてくれる彼らに向かい、ミソラは涙を流しながら手を振っていたときだった。
最後尾を走るトラックに気づく。
その姿を認識したのと同時にミソラはオプティマスに向かって走って行く。
向かってきていた車達が気を遣って道を空けてくれたので、ミソラはオプティマスへと真っ直ぐ走るとことが出来た。
「オプティマスッ!!」
停止をしたオプティマスへと抱きついたミソラは声を上げて泣きじゃくった。
彼から感じるエネルゴン反応が彼が生きていると伝えている。
『ミソラ』
彼の声が自分の名を呼ぶ。
たったそれだけのことなのに嬉しくて仕方がないのだ。
溢れてくる涙を止めることが出来ない。