3章:全てを見ていた月
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こめかみにズキズキと断続的に走る痛みでミソラは目を覚ました。気怠い体を起こすと見慣れない室内であった事にミソラは小首を傾げていたが、不意に自分の身に何が起ったのか思い出すと辺りを見渡す。
静かな室内にミソラは警戒しつつもベッドから下りるとドアに近づき、そっとドアを開ける。
「あぁ、目が覚めたかい?・・・何か飲み物は?」
にっこりと微笑みながら問いかけてきたディランに対しミソラは警戒した眼差しを向けながら口を開く。
「いりません」
「遠慮しなくても良い」
室内の様子を伺うとディランの正面に置かれているソファに腰掛けているカーリーの姿を見つけ安堵する。
彼女もまたミソラを見て安堵した顔をしていた。
「そろそろ時間だ。君達は私と一緒に来てもらうよ」
反論は許さない。
そう言うかのようにカーリーにディランが告げると、彼のSPが問答無用でカーリーの腕を掴み上げる。
「離して!!触らないでよ!!!」
「カーリー!!」
彼女に近づこうとしたミソラであったが、行く手を遮るかのように立ちふさがるSP達によって妨害される。
何度もこちらを振り返りながら手を伸ばすカーリーであったが、玄関から無理矢理外へと連れて行かれてしまう。残されたミソラはディランを睨み付ける事しか出来ない。
「素直になった方が良い」
「・・・貴方のようにディセプティコンに従えと?」
「そうだ。そうすれば痛い目に遭わなくて済む」
労るかのように傷つけられたこめかみをディランはそっと撫でる。
引き裂かれていた皮膚はすでに治っており、表面上は傷などない状態になっているのだが皮膚の下では腫れが残っているので触れられると微かな痛みが走る。
顔を少ししかめたミソラに気づいたディランは慌てて手を離す。
「彼らは君の事を高く評価している。人間を認めることなんてしない彼らがだ。大人しく従うのであれば、それ相応の待遇をしてくれるだろう・・・・欲しいものは何でも手に入る。だが、少しでも彼らの不評を買うようなことがあればどうなるかくらい君には理解が出来るだろう?」
これ以上、酷い目に遭いたくないのならば彼らの要求を素直に受け入れ、彼らの望むままに生きることだ。
ディランの言葉にミソラは静かに首を横に振る。
「私は従わない」
「強情だね。それはオートボット達が助けに来てくれると思っているからかい?だとしたらそれは愚かな考えだ」
「どういう意味?」
まるで彼らがここに来ることが出来ない、彼らが自分達に勝てるわけがないと確信しているかのようなディランの言葉にミソラは嫌な予感を抱く。
「答えが知りたいのならば彼らに直接聞くと良い。私からは何も言えない」
今後の予定が詰まっているらしいディランはソファに置いていた上着を手に取るとSPにミソラを連れてくるよう命じると歩きだす。
玄関を出た先にはヘリコプターが一機あり、すでに乗せられているカーリーが不安な顔をしていた。
どこに連れて行かれるのだろうか。
彼らは無事なのだろうか。
そんな不安を抱きながらミソラはヘリコプターへと乗り込んだ。
静かな室内にミソラは警戒しつつもベッドから下りるとドアに近づき、そっとドアを開ける。
「あぁ、目が覚めたかい?・・・何か飲み物は?」
にっこりと微笑みながら問いかけてきたディランに対しミソラは警戒した眼差しを向けながら口を開く。
「いりません」
「遠慮しなくても良い」
室内の様子を伺うとディランの正面に置かれているソファに腰掛けているカーリーの姿を見つけ安堵する。
彼女もまたミソラを見て安堵した顔をしていた。
「そろそろ時間だ。君達は私と一緒に来てもらうよ」
反論は許さない。
そう言うかのようにカーリーにディランが告げると、彼のSPが問答無用でカーリーの腕を掴み上げる。
「離して!!触らないでよ!!!」
「カーリー!!」
彼女に近づこうとしたミソラであったが、行く手を遮るかのように立ちふさがるSP達によって妨害される。
何度もこちらを振り返りながら手を伸ばすカーリーであったが、玄関から無理矢理外へと連れて行かれてしまう。残されたミソラはディランを睨み付ける事しか出来ない。
「素直になった方が良い」
「・・・貴方のようにディセプティコンに従えと?」
「そうだ。そうすれば痛い目に遭わなくて済む」
労るかのように傷つけられたこめかみをディランはそっと撫でる。
引き裂かれていた皮膚はすでに治っており、表面上は傷などない状態になっているのだが皮膚の下では腫れが残っているので触れられると微かな痛みが走る。
顔を少ししかめたミソラに気づいたディランは慌てて手を離す。
「彼らは君の事を高く評価している。人間を認めることなんてしない彼らがだ。大人しく従うのであれば、それ相応の待遇をしてくれるだろう・・・・欲しいものは何でも手に入る。だが、少しでも彼らの不評を買うようなことがあればどうなるかくらい君には理解が出来るだろう?」
これ以上、酷い目に遭いたくないのならば彼らの要求を素直に受け入れ、彼らの望むままに生きることだ。
ディランの言葉にミソラは静かに首を横に振る。
「私は従わない」
「強情だね。それはオートボット達が助けに来てくれると思っているからかい?だとしたらそれは愚かな考えだ」
「どういう意味?」
まるで彼らがここに来ることが出来ない、彼らが自分達に勝てるわけがないと確信しているかのようなディランの言葉にミソラは嫌な予感を抱く。
「答えが知りたいのならば彼らに直接聞くと良い。私からは何も言えない」
今後の予定が詰まっているらしいディランはソファに置いていた上着を手に取るとSPにミソラを連れてくるよう命じると歩きだす。
玄関を出た先にはヘリコプターが一機あり、すでに乗せられているカーリーが不安な顔をしていた。
どこに連れて行かれるのだろうか。
彼らは無事なのだろうか。
そんな不安を抱きながらミソラはヘリコプターへと乗り込んだ。