3章:全てを見ていた月
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誰かが優しく髪を撫でてくれている感触でミソラは意識を取り戻す。
目に飛び込んできたのは見慣れない家具だったことに気づき、ここはどこだろうかと考えていると気を失う前のことを思い出す。
自分はサウンドウェーブに捕まったのだ。
そう理解したのと同時に恐怖が蘇ってくる。
「・・・・やだ、いや!!いや!!!!」
髪を撫でていた手を払いのけたミソラが逃げようと身を捩る。
恐怖で白く染まる視界の中、誰かが必死に名を呼んでくれる。
暴れる体をベッドに押さえつけ何度も何度も名を呼ぶ。
「私よ、カーリーよ!?ミソラ、ミソラ、大丈夫だから」
荒く息をしながらミソラは視線を動かす。
そこにいたのはカーリーで視線が合うと彼女はぎこちなく微笑んでくれる。
少し落ち着いたミソラに気づいたカーリーは離れる。
乱れた髪を整えてくれた彼女に向かい、ミソラは申し訳なさそうな顔をして謝罪の言葉を告げると彼女は気にするなと言うかのように微笑んだ。
「あんな目に遭ったんだもの・・・しかたがないわ」
「カーリーは何もされていない?」
「今のところはね」
今後が解らない故、彼女の顔は引きつっている。
外部との連絡は一切取ることが出来ない状況は恐怖でしかない。ましてやサムが自分達のせいでスパイ活動を無理矢理させられているのだから。
ベッドから身を起こしたミソラは無意識の内にネックレスに触れようとしたが、さわり慣れた感触がないことに気づき、慌ててその場所に視線を向ける
「すまないが君の所有していたモノは押収しているよ」
いつの間にかドアの所に立っていたらしいディランの言葉に二人の目が鋭くなる。
「そんな怖い顔をしないでくれ、可愛い顔が台無しだよ?」
「誰がそうさせているの!?・・・・ミソラのモノを返して」
「できない。私は持っていないからな。ミソラ、目が覚めたようで何よりだ。サウンドウェーブが君を呼んでいる」
その名にミソラの顔から血の気が引く。
大丈夫だと言うかのように手を握ってくれたカーリーの優しさにミソラは今だけ甘えることにする。
彼は今まで出会ったディセプティコンとは違う。
こちらの弱点を的確に狙ってくるそのやり方が恐ろしくて仕方がない。
「ミソラ」
「・・・なんでしょう?」
「彼は無駄なことが嫌いだ。これ以上酷い目に遭いたくないだろう?だったら、素直に私の言葉に従って欲しい。今はまだ被害は君だけに留まっている・・・だが、君が反抗的ならば解るだろう?」
チラリと一度だけカーリーへと視線を向けたディランの姿から、彼が言っている事の意味を理解したミソラは、彼を睨み付けながらベッドから下りる。
カーリーに向かい大丈夫と言うかのように微笑みかけると、ディランに近づく。
「聞き分けが良くて助かるよ」
にっこりと微笑んだその顔を張り倒してやりたい気持ちになる。
ディランは案内すると言うかのようにミソラの腰に手を添えてディランは歩き出す。
広い屋敷の中を彼は迷うことなく歩く。
進んだ先にあったのは広い庭で、その庭の中に不釣り合いな金属生命体が立っていた。
『意識が戻ったか』
「では、私はこれで」
一礼をしたディランが離れていく。
サウンドウェーブと二人きりになったミソラはきつく拳を握りしめてこみ上げてくる恐怖を押し殺すことしかできない。
目に飛び込んできたのは見慣れない家具だったことに気づき、ここはどこだろうかと考えていると気を失う前のことを思い出す。
自分はサウンドウェーブに捕まったのだ。
そう理解したのと同時に恐怖が蘇ってくる。
「・・・・やだ、いや!!いや!!!!」
髪を撫でていた手を払いのけたミソラが逃げようと身を捩る。
恐怖で白く染まる視界の中、誰かが必死に名を呼んでくれる。
暴れる体をベッドに押さえつけ何度も何度も名を呼ぶ。
「私よ、カーリーよ!?ミソラ、ミソラ、大丈夫だから」
荒く息をしながらミソラは視線を動かす。
そこにいたのはカーリーで視線が合うと彼女はぎこちなく微笑んでくれる。
少し落ち着いたミソラに気づいたカーリーは離れる。
乱れた髪を整えてくれた彼女に向かい、ミソラは申し訳なさそうな顔をして謝罪の言葉を告げると彼女は気にするなと言うかのように微笑んだ。
「あんな目に遭ったんだもの・・・しかたがないわ」
「カーリーは何もされていない?」
「今のところはね」
今後が解らない故、彼女の顔は引きつっている。
外部との連絡は一切取ることが出来ない状況は恐怖でしかない。ましてやサムが自分達のせいでスパイ活動を無理矢理させられているのだから。
ベッドから身を起こしたミソラは無意識の内にネックレスに触れようとしたが、さわり慣れた感触がないことに気づき、慌ててその場所に視線を向ける
「すまないが君の所有していたモノは押収しているよ」
いつの間にかドアの所に立っていたらしいディランの言葉に二人の目が鋭くなる。
「そんな怖い顔をしないでくれ、可愛い顔が台無しだよ?」
「誰がそうさせているの!?・・・・ミソラのモノを返して」
「できない。私は持っていないからな。ミソラ、目が覚めたようで何よりだ。サウンドウェーブが君を呼んでいる」
その名にミソラの顔から血の気が引く。
大丈夫だと言うかのように手を握ってくれたカーリーの優しさにミソラは今だけ甘えることにする。
彼は今まで出会ったディセプティコンとは違う。
こちらの弱点を的確に狙ってくるそのやり方が恐ろしくて仕方がない。
「ミソラ」
「・・・なんでしょう?」
「彼は無駄なことが嫌いだ。これ以上酷い目に遭いたくないだろう?だったら、素直に私の言葉に従って欲しい。今はまだ被害は君だけに留まっている・・・だが、君が反抗的ならば解るだろう?」
チラリと一度だけカーリーへと視線を向けたディランの姿から、彼が言っている事の意味を理解したミソラは、彼を睨み付けながらベッドから下りる。
カーリーに向かい大丈夫と言うかのように微笑みかけると、ディランに近づく。
「聞き分けが良くて助かるよ」
にっこりと微笑んだその顔を張り倒してやりたい気持ちになる。
ディランは案内すると言うかのようにミソラの腰に手を添えてディランは歩き出す。
広い屋敷の中を彼は迷うことなく歩く。
進んだ先にあったのは広い庭で、その庭の中に不釣り合いな金属生命体が立っていた。
『意識が戻ったか』
「では、私はこれで」
一礼をしたディランが離れていく。
サウンドウェーブと二人きりになったミソラはきつく拳を握りしめてこみ上げてくる恐怖を押し殺すことしかできない。