3章:全てを見ていた月
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
サムの姿が消えてからカーリーは解放された。
車から降りた彼女はミソラへと近づこうとしたが、ディランが彼女の腕を掴んでソレを妨害する。
「サウンドウェーブ、約束通り彼女の身柄は君に渡す」
『あぁ。それでいい』
ベンツからトランスフォームしたディセプティコンをミソラは睨み付けることしか出来ない。
『レーザービーク』
名を呼ぶと鳥の形をしたディセプティコンはサウンドウェーブの腕に止まる。
解放されたミソラは痛む肩をかばいながら立ち上がると、辺りの様子を確認した。何とかここから逃げなければならない。
『お前は貴重な存在だ・・・抵抗しなければ身の安全は保証はしてやろう』
楽しげに笑いながら告げられた言葉にミソラは服の上からネックレスを押さえつけた。
服越しに伝わってくる金属の感触。それだけで怯えそうになった心に落ち着きが戻ってくる。
大丈夫だと、落ち着けと自分に言い聞かせる。
「・・・だから、昔のように大人しく貴方達に飼われろと?」
『そうだ。今までがそうだっただろう?お前はメガトロン様の為だけに生きれば良い』
「嫌よ!私はもう貴方達に屈したりしないと決めたの」
あの日、ジャズが教えてくれたのだから。
どんなに怖くても、絶対に彼らに対して頭を下げたりしない。
強い決意を宿した目をしてミソラはサウンドウェーブを睨み付けると、彼は何か考えるかのように沈黙をしていたが、レーザービークの乗っていない方の手をミソラに向ける。
その腕から飛び出した触手がミソラに絡みつき、肩の傷口へと容赦なく突き刺さる。凄まじい激痛にミソラは悲鳴を上げて倒れそうになるが、体に絡みついている触手がソレを許さない。
「ミソラ!!」
カーリーが駆け寄ろうとするがディランによって彼女は屋敷の方に向かって引きずられていく。
屋敷に向かって歩いていたディランがミソラを見つめる。
その目は同情するかのようなものであった。
大人しく従えば楽になれるというのに、力ないくせに刃向かうミソラに対し、ディランは哀れむかのように目を静かに伏せた。
彼らが去った後、サウンドウェーブはミソラに近づくと乱暴に顎を持ち上げ顔をのぞき込む。
赤い瞳と目が合った瞬間、メガトロンの姿が思い浮かび体が震えた。
恐怖で心が折れそうになったときだった。
『私に君を守らせて欲しい』
大好きな青い瞳と、穏やかな声を思い出す。
大丈夫、そう自分に言い聞かせたミソラは目の前にある赤い瞳を睨み付けた。
『・・・あの頃とは違うな』
少しだけ感心したかのような声でサウンドウェーブが呟いた直後、肩の傷に凄まじい激痛が走った。
何が起ったと思い視線を向けると、傷口に刺さっている触手が一本増えていた。
『メガトロン様にお渡しする前に少しばかり自分の立場を自覚させる必要があるな』
『躾か!?俺にやらせてくれよ、サウンドウェーブ!!!』
『駄目だ。どうせお前はこの娘のエネルゴンが狙いだろう?』
触手を通して伝わってくるエネルゴンにサウンドウェーブが満足そうに笑う。
痛みに視界が白く染まっていく。
痛みに耐えきれなくなった体から力が抜け、意識が途切れていく中、縋るようにオプティマスの名を呼んだが、ソレに答える声はなかった。
車から降りた彼女はミソラへと近づこうとしたが、ディランが彼女の腕を掴んでソレを妨害する。
「サウンドウェーブ、約束通り彼女の身柄は君に渡す」
『あぁ。それでいい』
ベンツからトランスフォームしたディセプティコンをミソラは睨み付けることしか出来ない。
『レーザービーク』
名を呼ぶと鳥の形をしたディセプティコンはサウンドウェーブの腕に止まる。
解放されたミソラは痛む肩をかばいながら立ち上がると、辺りの様子を確認した。何とかここから逃げなければならない。
『お前は貴重な存在だ・・・抵抗しなければ身の安全は保証はしてやろう』
楽しげに笑いながら告げられた言葉にミソラは服の上からネックレスを押さえつけた。
服越しに伝わってくる金属の感触。それだけで怯えそうになった心に落ち着きが戻ってくる。
大丈夫だと、落ち着けと自分に言い聞かせる。
「・・・だから、昔のように大人しく貴方達に飼われろと?」
『そうだ。今までがそうだっただろう?お前はメガトロン様の為だけに生きれば良い』
「嫌よ!私はもう貴方達に屈したりしないと決めたの」
あの日、ジャズが教えてくれたのだから。
どんなに怖くても、絶対に彼らに対して頭を下げたりしない。
強い決意を宿した目をしてミソラはサウンドウェーブを睨み付けると、彼は何か考えるかのように沈黙をしていたが、レーザービークの乗っていない方の手をミソラに向ける。
その腕から飛び出した触手がミソラに絡みつき、肩の傷口へと容赦なく突き刺さる。凄まじい激痛にミソラは悲鳴を上げて倒れそうになるが、体に絡みついている触手がソレを許さない。
「ミソラ!!」
カーリーが駆け寄ろうとするがディランによって彼女は屋敷の方に向かって引きずられていく。
屋敷に向かって歩いていたディランがミソラを見つめる。
その目は同情するかのようなものであった。
大人しく従えば楽になれるというのに、力ないくせに刃向かうミソラに対し、ディランは哀れむかのように目を静かに伏せた。
彼らが去った後、サウンドウェーブはミソラに近づくと乱暴に顎を持ち上げ顔をのぞき込む。
赤い瞳と目が合った瞬間、メガトロンの姿が思い浮かび体が震えた。
恐怖で心が折れそうになったときだった。
『私に君を守らせて欲しい』
大好きな青い瞳と、穏やかな声を思い出す。
大丈夫、そう自分に言い聞かせたミソラは目の前にある赤い瞳を睨み付けた。
『・・・あの頃とは違うな』
少しだけ感心したかのような声でサウンドウェーブが呟いた直後、肩の傷に凄まじい激痛が走った。
何が起ったと思い視線を向けると、傷口に刺さっている触手が一本増えていた。
『メガトロン様にお渡しする前に少しばかり自分の立場を自覚させる必要があるな』
『躾か!?俺にやらせてくれよ、サウンドウェーブ!!!』
『駄目だ。どうせお前はこの娘のエネルゴンが狙いだろう?』
触手を通して伝わってくるエネルゴンにサウンドウェーブが満足そうに笑う。
痛みに視界が白く染まっていく。
痛みに耐えきれなくなった体から力が抜け、意識が途切れていく中、縋るようにオプティマスの名を呼んだが、ソレに答える声はなかった。