3章:全てを見ていた月
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何故、こうなったのだと思いながらミソラは背後から自分を押さえつけている鳥の形をしたディセプティコンに視線を向ける。
赤い瞳をらんらんと輝かせている鳥形のディセプティコンが楽しげな声で笑う。
何とかしてこの状況をバンブルビーに伝えなくては、と思うのだが携帯は奪われてしまっており手立てが何もない。
「さぁ?どうする?」
両腕を拘束されたサムに向かい、ディランは優しく問いかける。
車の中に拘束されているカーリー、レーザービークに拘束されているミソラへと視線を向け、二人を救うことが出来るのはサムだけだと無言のまま伝えている。
「大人しく我々の言うとおりに動いてくれれば彼女達の安全は保証する」
「サムッ!!言うこと聞いちゃ駄目よ!!!」
車の中に囚われているカーリーに向かい、黙って居ろと言うかのように多数の触手が伸ばされている。
触手の先端は鋭く尖っており、露わになっている彼女の首筋にそれは狙いは定められている。少しでもサムがおかしな動きをしたのならばカーリーの命は危ない。
『人の心配している場合かぁ?』
ケタケタとした笑い声が聞こえた直後、肩を押さえていた爪が食い込む。
痛みに顔をしかめたミソラの耳元で耳障りな音が聞こえる。
『アンタの血はもう人間のものじゃないな!』
片足を持ち上げたレーザービークは爪に付着しているミソラの血を舐めとると、血の中にある高密度なエネルゴンに満足そうに笑う。
飢えが消え、エネルギー不足であった体に力が戻る。
しかし、完全とは言えない己の状態が不服らしいレーザービークはミソラの中にあるエネルゴンをもっと搾取しようと首筋にくちばしを突き立てようとした時だ。
『戯れが過ぎるぞ、レーザービーク』
『・・・ちょっとくらい良いだろう?なにも殺そうってわけじゃないんだ』
『駄目だ』
カーリーを捕まえているベンツからの言葉にレーザービークは不満げな声をあげながら首筋からくちばしを離す。
爪によって傷つけられた肩がズキズキと痛む。
「君にはオートボットのスパイになってもらう」
「ふざけるな!!」
「ふざけてなどいないさ!!奴らは簡単に我々を殺すぞ?さぁどうする!?このまま彼女が殺されても良いのか!?解ったら素直にオファーされた仕事を受けろ!!」
言い終わるのと同時にディランはサムの腕を掴む。
ディランの着けていた時計が変形をはじめ、トカゲのようなソレはサムの腕に巻き付くと先程と同じく時計になる。
直後にサムが苦しげに呻き声を上げ、地面に倒れ込む姿を見下ろしたディランは感情のこもらない声で時計の特徴を伝える。
「オプティマスの秘密を我々に伝えてもらう。それが終われば彼女は解放しよう」
「・・・殺してやるッ!!」
睨み付けたサムの言葉に対し、ディランは鼻で笑ってその言葉を一蹴すると、部下に命じてサムを追い出すように指示を出す。
「サムッ!!」
「カーリー、助けるから。・・・待ってて」
安心させるかのように優しく微笑んだサムに向かい、カーリーは口元を手で覆いながら涙を流して頷く。
ミソラへと視線を向けたサムは任せろと言うかのように頷く。
情報なんて誰が教えるか、と言うかのようなサムであったが時計から走る激痛に顔を歪めて咳き込む。
「言い忘れていたが、君の考えなんて全てお見通しだ」
健闘を祈る。
にっこりと微笑みながらディランは追い出される彼を見送った。
赤い瞳をらんらんと輝かせている鳥形のディセプティコンが楽しげな声で笑う。
何とかしてこの状況をバンブルビーに伝えなくては、と思うのだが携帯は奪われてしまっており手立てが何もない。
「さぁ?どうする?」
両腕を拘束されたサムに向かい、ディランは優しく問いかける。
車の中に拘束されているカーリー、レーザービークに拘束されているミソラへと視線を向け、二人を救うことが出来るのはサムだけだと無言のまま伝えている。
「大人しく我々の言うとおりに動いてくれれば彼女達の安全は保証する」
「サムッ!!言うこと聞いちゃ駄目よ!!!」
車の中に囚われているカーリーに向かい、黙って居ろと言うかのように多数の触手が伸ばされている。
触手の先端は鋭く尖っており、露わになっている彼女の首筋にそれは狙いは定められている。少しでもサムがおかしな動きをしたのならばカーリーの命は危ない。
『人の心配している場合かぁ?』
ケタケタとした笑い声が聞こえた直後、肩を押さえていた爪が食い込む。
痛みに顔をしかめたミソラの耳元で耳障りな音が聞こえる。
『アンタの血はもう人間のものじゃないな!』
片足を持ち上げたレーザービークは爪に付着しているミソラの血を舐めとると、血の中にある高密度なエネルゴンに満足そうに笑う。
飢えが消え、エネルギー不足であった体に力が戻る。
しかし、完全とは言えない己の状態が不服らしいレーザービークはミソラの中にあるエネルゴンをもっと搾取しようと首筋にくちばしを突き立てようとした時だ。
『戯れが過ぎるぞ、レーザービーク』
『・・・ちょっとくらい良いだろう?なにも殺そうってわけじゃないんだ』
『駄目だ』
カーリーを捕まえているベンツからの言葉にレーザービークは不満げな声をあげながら首筋からくちばしを離す。
爪によって傷つけられた肩がズキズキと痛む。
「君にはオートボットのスパイになってもらう」
「ふざけるな!!」
「ふざけてなどいないさ!!奴らは簡単に我々を殺すぞ?さぁどうする!?このまま彼女が殺されても良いのか!?解ったら素直にオファーされた仕事を受けろ!!」
言い終わるのと同時にディランはサムの腕を掴む。
ディランの着けていた時計が変形をはじめ、トカゲのようなソレはサムの腕に巻き付くと先程と同じく時計になる。
直後にサムが苦しげに呻き声を上げ、地面に倒れ込む姿を見下ろしたディランは感情のこもらない声で時計の特徴を伝える。
「オプティマスの秘密を我々に伝えてもらう。それが終われば彼女は解放しよう」
「・・・殺してやるッ!!」
睨み付けたサムの言葉に対し、ディランは鼻で笑ってその言葉を一蹴すると、部下に命じてサムを追い出すように指示を出す。
「サムッ!!」
「カーリー、助けるから。・・・待ってて」
安心させるかのように優しく微笑んだサムに向かい、カーリーは口元を手で覆いながら涙を流して頷く。
ミソラへと視線を向けたサムは任せろと言うかのように頷く。
情報なんて誰が教えるか、と言うかのようなサムであったが時計から走る激痛に顔を歪めて咳き込む。
「言い忘れていたが、君の考えなんて全てお見通しだ」
健闘を祈る。
にっこりと微笑みながらディランは追い出される彼を見送った。