3章:全てを見ていた月
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発射された銃弾は二発。
背中を貫通したソレは瞬く間にアイアンハイドの体を凄まじい速さで壊していく。
倒れ込んだアイアンハイドの口からオイルが溢れ、地面に落ちていくのを誰もが絶句して見つめる事しか出来ない。
『な、何故!?』
味方であるはずのセンチネルからの攻撃をアイアンハイドは信じられなかった。
尊敬する偉大なオートボットが、プライムの名を持つ存在がこんな事をするとは認めたくなかったのだ。
『アイアンハイド?』
背後から聞こえた声にミソラが振り返れば、そこには呆然と立ち尽くしているサイドスワイプの姿があった。
崩れ落ちた師の体が錆びていくのを彼は黙って見つめることしか出来ない。
彼がどれほどアイアンハイドを慕っているのか、側に居たミソラは知っている。いつかは師を越えられるような戦士になるのだと彼は言っていた。
『嘘だろ』
彼の青い目はヒタリと師に向けられている。
逸らされることのないサイドスワイプに対し誰も声を掛けることが出来ない中、ガシャリッとリロードする音が響く。
ビクリと肩を振るわせて振り返ったミソラはセンチネルの青い目と視線が合う。
『さぁどうする?』
「え・・・?」
『今ならばまだ救えるぞ?』
全身が錆びる前にアイアンハイドを救うことが出来る。
ミソラの中にあるエネルゴンを使えば。
ニヤリと笑った顔にミソラは言葉を失う。
彼は知っているのだ。
誰から聞いたのかは解らないが、ソレが真実なのか確かめるためにアイアンハイドを攻撃したの。
全ては己の探究心を満たすために。
「ッ・・・・」
最低だ、そう言うかのように睨み付けながらミソラは掌をきつく握りしめる。
彼は全て承知の上で行動しているのだ。
ミソラがアイアンハイドを見捨てることが出来ないということも理解した上で。
全てが周到に用意された舞台、その舞台で踊るのか、踊らないのかの選択はミソラの意思に任せているようでいて、実際に主導権を握っているのはセンチネルだ。
『ミソラ』
何かに怯えているかのように震える声がミソラを呼ぶ。
自分の名を呼んだのが誰なのかくらいミソラには確認しなくても解っている。
いつも陽気で、自分に色々なことを話してくれた声なのだから。
「任せて、サイドスワイプ」
振り返ることなくミソラは走り出す。
誰かが必死に名前を呼ぶ。
その声を無視してミソラはアイアンハイドに近づくと彼の外装に手を添える。
オプティマスのスパークに力を分け与えたときと同じく、淡い光が辺りに満ち始める中、腐敗し錆びていたアイアンハイドの外装が綺麗になっていく。
『すばらしい』
高揚した声がセンチネルからこぼれ出る。
彼はミソラへと視線を向けたまま歓喜で震えていた。
『素晴らしい!!想像以上の力だ!!その力があるのならばッ!!!』
夢を実現させることが十分可能だ。
センチネルの狂気に染まった声に誰もが敵意を向けた瞬間、辺りに満ちていた光がふいに消えてしまう。
光が完全に消えた直後、ミソラの体が崩れ落ちた。
背中を貫通したソレは瞬く間にアイアンハイドの体を凄まじい速さで壊していく。
倒れ込んだアイアンハイドの口からオイルが溢れ、地面に落ちていくのを誰もが絶句して見つめる事しか出来ない。
『な、何故!?』
味方であるはずのセンチネルからの攻撃をアイアンハイドは信じられなかった。
尊敬する偉大なオートボットが、プライムの名を持つ存在がこんな事をするとは認めたくなかったのだ。
『アイアンハイド?』
背後から聞こえた声にミソラが振り返れば、そこには呆然と立ち尽くしているサイドスワイプの姿があった。
崩れ落ちた師の体が錆びていくのを彼は黙って見つめることしか出来ない。
彼がどれほどアイアンハイドを慕っているのか、側に居たミソラは知っている。いつかは師を越えられるような戦士になるのだと彼は言っていた。
『嘘だろ』
彼の青い目はヒタリと師に向けられている。
逸らされることのないサイドスワイプに対し誰も声を掛けることが出来ない中、ガシャリッとリロードする音が響く。
ビクリと肩を振るわせて振り返ったミソラはセンチネルの青い目と視線が合う。
『さぁどうする?』
「え・・・?」
『今ならばまだ救えるぞ?』
全身が錆びる前にアイアンハイドを救うことが出来る。
ミソラの中にあるエネルゴンを使えば。
ニヤリと笑った顔にミソラは言葉を失う。
彼は知っているのだ。
誰から聞いたのかは解らないが、ソレが真実なのか確かめるためにアイアンハイドを攻撃したの。
全ては己の探究心を満たすために。
「ッ・・・・」
最低だ、そう言うかのように睨み付けながらミソラは掌をきつく握りしめる。
彼は全て承知の上で行動しているのだ。
ミソラがアイアンハイドを見捨てることが出来ないということも理解した上で。
全てが周到に用意された舞台、その舞台で踊るのか、踊らないのかの選択はミソラの意思に任せているようでいて、実際に主導権を握っているのはセンチネルだ。
『ミソラ』
何かに怯えているかのように震える声がミソラを呼ぶ。
自分の名を呼んだのが誰なのかくらいミソラには確認しなくても解っている。
いつも陽気で、自分に色々なことを話してくれた声なのだから。
「任せて、サイドスワイプ」
振り返ることなくミソラは走り出す。
誰かが必死に名前を呼ぶ。
その声を無視してミソラはアイアンハイドに近づくと彼の外装に手を添える。
オプティマスのスパークに力を分け与えたときと同じく、淡い光が辺りに満ち始める中、腐敗し錆びていたアイアンハイドの外装が綺麗になっていく。
『すばらしい』
高揚した声がセンチネルからこぼれ出る。
彼はミソラへと視線を向けたまま歓喜で震えていた。
『素晴らしい!!想像以上の力だ!!その力があるのならばッ!!!』
夢を実現させることが十分可能だ。
センチネルの狂気に染まった声に誰もが敵意を向けた瞬間、辺りに満ちていた光がふいに消えてしまう。
光が完全に消えた直後、ミソラの体が崩れ落ちた。