3章:全てを見ていた月
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背後から迫り来る三体のディセプティコンが放った弾丸がすぐ近くに着弾する。衝撃が空気を通して伝わってきた事から、その威力がかなりあるものだと悟ったミソラは顔を引きつらせながらシートベルトを握りしめる。
バンブルビーの運転に間違いがあるわけがないと解っている。
両隣を併走する二体のオートボット達が、迫り来る脅威を排除してくれるだろう事も解っている。
それでも、どうしても恐怖は拭う事が出来ない。
「ビー!!なんとかしろ!!センチネルを守らなきゃ駄目だ」
前を走る消防車、それを守るかのように走る三台の高級車という異様な光景がハイウェイに広がっている。
関係のない車達がディセプティコンの手によって次々と破壊され、その度にラジオを通して救護要請が発信される。死傷者は解らないが、炎上する車から誰かが抜け出た様子はない。
バンブルビーとディーノの協力攻撃により一体は破壊することが出来た。
だが、残り二体は三台の前におり、センチネルを捕らえることが十分可能な距離にいる。
急がなければ、と焦りを抱きながらサムがハンドルを握りしめたときだった。
前方を走っていたトラックが横転し、積み荷が辺りに散らばる。
「う、うわぁぁぁ!!!」
「・・・・ビーッ!!!」
突然の状況に悲鳴を上げることが出来なかったミソラは頼りになる黄色いカマロの名を呼んだ瞬間だった。
体が宙に投げ出される。
何が起ったのか解らないままミソラの身体は空中を舞う。
『”任せろ””守ってみせる!!!”』
そう断言したのと同時にトランスフォームしたバンブルビーが身構え終えた頃、トラックの積荷がサムとミソラに襲いかかってきた。
バンブルビーは器用なことにそれを手で払いのけ、無事に全て払い終えたのと同時に二人の体を掴みカマロへと戻る。
カマロのシートに座る形となった二人は悲鳴を上げながらシートベルトを握りしめた。
『随分と楽しそうだったな』
『今度俺もやってみていいか?』
サイドスワイプとディーノが楽しそうな声で話しかけてきたが、当の本人達は答えることが出来なかった。
ただ、自分達が生きているのを確認するかのようにシートベルトを握りしめている。
『”大丈夫だ、問題ない!!”』
「あるに決まっているだろ!?」
「・・・ビー、お願いだからアレは二度としないで」
青白い顔をした二人の姿を見たバンブルビーは申し訳なさそうな音声をラジオから出してくる。
彼が悪いわけではない。
仕方のない事態だったのだと解っている。
それでも二度と体感したくないことだった。
「NESTに戻ろう。オプティマスと合流して、センチネルを守らなきゃ」
気持ちを切り替えたサムの言葉に三台の車は走り出す。
センチネルには未だ執拗にディセプティコンの追っ手が迫っている。
スピードを上げたカマロの中でミソラは妙な違和感を感じていた。
ディセプティコン達はセンチネル確保に対して邪魔なオートボット達を攻撃してきた。そこまでは理解が出来る。だが、何故肝心のセンチネルに対して攻撃をしないのかった。
「(タイヤを破壊して走行出来ないようにすることも出来るはずなのに)」
ただ単純に彼を無傷のまま連れてこいと命令されているのかもしれないと思うが、すぐさまソレは違うと判断する。
プライムの名を持つ彼を無傷のまま確保することなど出来はしないのだから。
何か考えがあるのだろうかと、考えるが答えは出てこない。
嫌な感覚を抱きながらミソラは消防車を見つめる。
「きっと勘違いだよね」
オプティマスが尊敬する師が、オートボットが道を間違えるわけなどない。
そう自分自身に言い聞かせることしかミソラにはできなかった。
バンブルビーの運転に間違いがあるわけがないと解っている。
両隣を併走する二体のオートボット達が、迫り来る脅威を排除してくれるだろう事も解っている。
それでも、どうしても恐怖は拭う事が出来ない。
「ビー!!なんとかしろ!!センチネルを守らなきゃ駄目だ」
前を走る消防車、それを守るかのように走る三台の高級車という異様な光景がハイウェイに広がっている。
関係のない車達がディセプティコンの手によって次々と破壊され、その度にラジオを通して救護要請が発信される。死傷者は解らないが、炎上する車から誰かが抜け出た様子はない。
バンブルビーとディーノの協力攻撃により一体は破壊することが出来た。
だが、残り二体は三台の前におり、センチネルを捕らえることが十分可能な距離にいる。
急がなければ、と焦りを抱きながらサムがハンドルを握りしめたときだった。
前方を走っていたトラックが横転し、積み荷が辺りに散らばる。
「う、うわぁぁぁ!!!」
「・・・・ビーッ!!!」
突然の状況に悲鳴を上げることが出来なかったミソラは頼りになる黄色いカマロの名を呼んだ瞬間だった。
体が宙に投げ出される。
何が起ったのか解らないままミソラの身体は空中を舞う。
『”任せろ””守ってみせる!!!”』
そう断言したのと同時にトランスフォームしたバンブルビーが身構え終えた頃、トラックの積荷がサムとミソラに襲いかかってきた。
バンブルビーは器用なことにそれを手で払いのけ、無事に全て払い終えたのと同時に二人の体を掴みカマロへと戻る。
カマロのシートに座る形となった二人は悲鳴を上げながらシートベルトを握りしめた。
『随分と楽しそうだったな』
『今度俺もやってみていいか?』
サイドスワイプとディーノが楽しそうな声で話しかけてきたが、当の本人達は答えることが出来なかった。
ただ、自分達が生きているのを確認するかのようにシートベルトを握りしめている。
『”大丈夫だ、問題ない!!”』
「あるに決まっているだろ!?」
「・・・ビー、お願いだからアレは二度としないで」
青白い顔をした二人の姿を見たバンブルビーは申し訳なさそうな音声をラジオから出してくる。
彼が悪いわけではない。
仕方のない事態だったのだと解っている。
それでも二度と体感したくないことだった。
「NESTに戻ろう。オプティマスと合流して、センチネルを守らなきゃ」
気持ちを切り替えたサムの言葉に三台の車は走り出す。
センチネルには未だ執拗にディセプティコンの追っ手が迫っている。
スピードを上げたカマロの中でミソラは妙な違和感を感じていた。
ディセプティコン達はセンチネル確保に対して邪魔なオートボット達を攻撃してきた。そこまでは理解が出来る。だが、何故肝心のセンチネルに対して攻撃をしないのかった。
「(タイヤを破壊して走行出来ないようにすることも出来るはずなのに)」
ただ単純に彼を無傷のまま連れてこいと命令されているのかもしれないと思うが、すぐさまソレは違うと判断する。
プライムの名を持つ彼を無傷のまま確保することなど出来はしないのだから。
何か考えがあるのだろうかと、考えるが答えは出てこない。
嫌な感覚を抱きながらミソラは消防車を見つめる。
「きっと勘違いだよね」
オプティマスが尊敬する師が、オートボットが道を間違えるわけなどない。
そう自分自身に言い聞かせることしかミソラにはできなかった。