3章:全てを見ていた月
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サムとカーリーの間に何があったのかは解らない。
戦いとは無縁な生活を送っていた人にとって、突然、愛する人が戦いに巻き込まれそうになったとなれば黙ってはいられないだろう。
数年前の自分と同じように。
そう思いながらミソラはサムを見つめる。
「解ってもらえるかな」
「カーリーもきっと解ってると思う。ただ、理解するのと受け入れるのとは違う事だから・・・時間がかかるけどちゃんとサムの気持ちを話さないと。言いたいことは言葉にしないと伝わらないよ?」
にっこり微笑みそう告げるとサムの顔は少しすっきりとしたものへと変わる。
自分を信じろと言うかのように彼の肩を叩いたとき、外からクラクションの音がしたため視線を外へと向けたミソラは驚く。
「サイドスワイプとディーノ?」
「僕が呼んだんだ。ちょっと彼らの力を借りたくて」
「呼んだって・・・どういう事?」
「僕に護衛がついた理由はディセプティコンに狙われたことだって知っているだろ?あいつ等、絶対に何か良くない事を企んでる。メアリング長官は関わるなって言っていたけど、僕は黙っていることはできない。僕に出来ることをするだけだよ」
それが危険な事だと解っていても。
サムがシモンズを呼び、調べていたことは月面計画についてだ。
センチネルも月面に着地したアーク号にいた。
恐らく、その二つは繋がっているだろうとサムは考えている。
「だから知っている人に会いに行こうと思うんだ」
「知っている人って?」
「決まっているだろ?宇宙飛行士だよ。ロシア人宇宙飛行士に話を聞きに行く。多分、ディセプティコンの妨害があるから彼らに援軍を頼んだんだ」
「もしかして今から行くつもり?」
「・・・・君はここで待っていて欲しい。ソレがあるなら大丈夫だろ?」
ディセプティコンに襲われた際、ミソラの存在が彼らに知られれば危険になる。
メガトロンは諦めたわけではないのだから。
サムの言葉にミソラは黙って俯いていたが、キュッと唇を軽く噛むと顔を上げる。
「私も行く」
「駄目だよ、危険だからここに」
「私はバンブルビーと行動を共にするのを条件に休暇をもらったの。彼と離れたことがメアリング長官が知ったらきっと怒られるだけじゃすまないよ?置いていくって言うのなら、私は長官の携帯に電話するからね」
選択肢は一つしかない、そう訴えながらミソラはサムに詰め寄る。
互いに相手の目を睨み付けること数秒、先に折れたのはサムだった。
「君、NESTに行ってから変わったね。図太くなった」
降参だと言うかのように肩をすくめ、両手を顔の横に上げながらサムは呟く。
知っていたはずの同居人がいつの間にか知らない人になっていることが、サムを少しだけ寂しくさせる。
きっと自分も知らない間に彼女の知らない自分になっているのも解っている。
こういう時ほど嫌と言うほど年月の経過を認識させられる。
「・・・連れて行くだけだからね。絶対にバンブルビーの中から下りないでよ?」
噛みしめるかのようにそう告げたサムの言葉にミソラは頷いた。
戦いとは無縁な生活を送っていた人にとって、突然、愛する人が戦いに巻き込まれそうになったとなれば黙ってはいられないだろう。
数年前の自分と同じように。
そう思いながらミソラはサムを見つめる。
「解ってもらえるかな」
「カーリーもきっと解ってると思う。ただ、理解するのと受け入れるのとは違う事だから・・・時間がかかるけどちゃんとサムの気持ちを話さないと。言いたいことは言葉にしないと伝わらないよ?」
にっこり微笑みそう告げるとサムの顔は少しすっきりとしたものへと変わる。
自分を信じろと言うかのように彼の肩を叩いたとき、外からクラクションの音がしたため視線を外へと向けたミソラは驚く。
「サイドスワイプとディーノ?」
「僕が呼んだんだ。ちょっと彼らの力を借りたくて」
「呼んだって・・・どういう事?」
「僕に護衛がついた理由はディセプティコンに狙われたことだって知っているだろ?あいつ等、絶対に何か良くない事を企んでる。メアリング長官は関わるなって言っていたけど、僕は黙っていることはできない。僕に出来ることをするだけだよ」
それが危険な事だと解っていても。
サムがシモンズを呼び、調べていたことは月面計画についてだ。
センチネルも月面に着地したアーク号にいた。
恐らく、その二つは繋がっているだろうとサムは考えている。
「だから知っている人に会いに行こうと思うんだ」
「知っている人って?」
「決まっているだろ?宇宙飛行士だよ。ロシア人宇宙飛行士に話を聞きに行く。多分、ディセプティコンの妨害があるから彼らに援軍を頼んだんだ」
「もしかして今から行くつもり?」
「・・・・君はここで待っていて欲しい。ソレがあるなら大丈夫だろ?」
ディセプティコンに襲われた際、ミソラの存在が彼らに知られれば危険になる。
メガトロンは諦めたわけではないのだから。
サムの言葉にミソラは黙って俯いていたが、キュッと唇を軽く噛むと顔を上げる。
「私も行く」
「駄目だよ、危険だからここに」
「私はバンブルビーと行動を共にするのを条件に休暇をもらったの。彼と離れたことがメアリング長官が知ったらきっと怒られるだけじゃすまないよ?置いていくって言うのなら、私は長官の携帯に電話するからね」
選択肢は一つしかない、そう訴えながらミソラはサムに詰め寄る。
互いに相手の目を睨み付けること数秒、先に折れたのはサムだった。
「君、NESTに行ってから変わったね。図太くなった」
降参だと言うかのように肩をすくめ、両手を顔の横に上げながらサムは呟く。
知っていたはずの同居人がいつの間にか知らない人になっていることが、サムを少しだけ寂しくさせる。
きっと自分も知らない間に彼女の知らない自分になっているのも解っている。
こういう時ほど嫌と言うほど年月の経過を認識させられる。
「・・・連れて行くだけだからね。絶対にバンブルビーの中から下りないでよ?」
噛みしめるかのようにそう告げたサムの言葉にミソラは頷いた。