3章:全てを見ていた月
夢小説設定
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バンブルビーの中で一晩過ごしたミソラは聞こえてくる人の声で目を覚ます。ゆっくりと目を開くと見覚えのある姿が見えた。
「シモンズさん?」
『”専門家だからね””色々と協力をしてもらっている”』
今後のことに関してシモンズに助言をもらうことにしたらしいサムは、彼をここに呼び色々と調べ物をしているようだった。
時計を見るとおはようを言うのには遅すぎる時間だった。
バンブルビーの中から下りたミソラにシモンズの視線が向けられる。
「久しぶりだな」
「はい。本、読みましたよ」
「それは何より。サム!少しはこのお嬢さんを見習え!!・・・・それで?私のサインはいるかね?」
今なら無料でサインをしてやるぞ、と言わんばかりのシモンズに向かい秘書らしき男性がペンを差し出す。
「ごめんなさい、本は今は持っていなくて・・・」
「仕方ない。だがサインが欲しいならいつでも言ってくれ!」
にんまりと微笑んだシモンズに向かいミソラは感謝の言葉を告げると、サムに視線を向けた。
サムは呆れたような顔をして二人のやりとりを見ている。
「サム、カーリーは?」
「・・・ん、ちょっとね」
言葉を濁すことから喧嘩でもしたのだろうと予想したミソラはそれ以上触れることはしない。
シモンズと元、ディセプティコンの二体が色々と調べ物をしているのをミソラは黙って見つめていたが、このままではさすがに失礼だと思い身支度を整える。
部屋に戻り衣服を着替えたミソラが部屋を出ると、ドアの近くでサムが待っていた。
「サム?」
「ちょっと聞きたいことがあって」
悩んでいる風なサムの姿にミソラはチラリとシモンズ達へと視線を向ける。
調べ物はまだかかりそうだと判断し、彼らに聞かれないようにするためサムを部屋の中に招く。
「ごめん」
「気にしないで。それで?どうしたの?」
「ミソラはさ、オプティマスが戦いに行くのをいつも見ているの?」
突然の問いかけにミソラは瞬きを数回する。
彼らの出撃は突然決まる。
深夜遅くだったり、早朝だったりするのだ。
故に起きたときにはすでに彼らが居ないということも多々あった。
だが、見送れるときは出来るだけ見送るようにしている。
「それってかなり辛い?」
「・・・うん、無事に帰ってきてくれる保証なんてどこにもないもの」
怪我をして帰ってくることもある。
酷いときには機能を停止している時もあるのだ。それを見ているからこそ、彼らの出撃を見届けるのが辛いときもある。
「行かないでって言わないの?」
「言えるのなら私だって本当はそう言いたい。でも、彼らが何のために戦っているのか知っているから・・・私たちにはディセプティコンに抗うすべはないでしょう?彼らに託すしかないもの、だから私は待っているしか出来ないよ。みんなが無事に帰ってきてくれることを」
そう呟いたミソラの頭をサムは無言のまま撫でてくれた。
「シモンズさん?」
『”専門家だからね””色々と協力をしてもらっている”』
今後のことに関してシモンズに助言をもらうことにしたらしいサムは、彼をここに呼び色々と調べ物をしているようだった。
時計を見るとおはようを言うのには遅すぎる時間だった。
バンブルビーの中から下りたミソラにシモンズの視線が向けられる。
「久しぶりだな」
「はい。本、読みましたよ」
「それは何より。サム!少しはこのお嬢さんを見習え!!・・・・それで?私のサインはいるかね?」
今なら無料でサインをしてやるぞ、と言わんばかりのシモンズに向かい秘書らしき男性がペンを差し出す。
「ごめんなさい、本は今は持っていなくて・・・」
「仕方ない。だがサインが欲しいならいつでも言ってくれ!」
にんまりと微笑んだシモンズに向かいミソラは感謝の言葉を告げると、サムに視線を向けた。
サムは呆れたような顔をして二人のやりとりを見ている。
「サム、カーリーは?」
「・・・ん、ちょっとね」
言葉を濁すことから喧嘩でもしたのだろうと予想したミソラはそれ以上触れることはしない。
シモンズと元、ディセプティコンの二体が色々と調べ物をしているのをミソラは黙って見つめていたが、このままではさすがに失礼だと思い身支度を整える。
部屋に戻り衣服を着替えたミソラが部屋を出ると、ドアの近くでサムが待っていた。
「サム?」
「ちょっと聞きたいことがあって」
悩んでいる風なサムの姿にミソラはチラリとシモンズ達へと視線を向ける。
調べ物はまだかかりそうだと判断し、彼らに聞かれないようにするためサムを部屋の中に招く。
「ごめん」
「気にしないで。それで?どうしたの?」
「ミソラはさ、オプティマスが戦いに行くのをいつも見ているの?」
突然の問いかけにミソラは瞬きを数回する。
彼らの出撃は突然決まる。
深夜遅くだったり、早朝だったりするのだ。
故に起きたときにはすでに彼らが居ないということも多々あった。
だが、見送れるときは出来るだけ見送るようにしている。
「それってかなり辛い?」
「・・・うん、無事に帰ってきてくれる保証なんてどこにもないもの」
怪我をして帰ってくることもある。
酷いときには機能を停止している時もあるのだ。それを見ているからこそ、彼らの出撃を見届けるのが辛いときもある。
「行かないでって言わないの?」
「言えるのなら私だって本当はそう言いたい。でも、彼らが何のために戦っているのか知っているから・・・私たちにはディセプティコンに抗うすべはないでしょう?彼らに託すしかないもの、だから私は待っているしか出来ないよ。みんなが無事に帰ってきてくれることを」
そう呟いたミソラの頭をサムは無言のまま撫でてくれた。