6話:友の幸せを願っている
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家に向かって歩いていた2人は見慣れた道を他愛ない話をしながら歩き続ける。
色々な事があって、色々な事が終わった。
それを嬉しいと思うのと同時に少しばかりの寂しさを感じてしまうのは、この場に見慣れたカナリアイエローが居ないから。
チャーリーは大丈夫だろうか?そう思いながらセツナが彼女を盗み見た時だ。
焦げ茶の瞳と目が合う。
その目が柔らかく細められるのと同時に、唇が弧を描く。
「大丈夫だよ」
「・・・そっか」
父を喪ったときとは違うのだということを理解したセツナはそれ以上の事は口にしない。
顔と名前の一致するご近所さん達が2人の姿を見ると、口早に色々と問いかけてくるのだが2人はそれに対して大丈夫だと言うかのように微笑みながら手を振るだけだ。
「問題はこれからよねぇ」
ママにどうやって言い訳をしようか?
言葉を濁すチャーリーの声を聞いたセツナも心底同意だと言うかのように頷く。
「私もね家を脱走してきたから絶対に雷が落ちる」
「あー・・・おばさん、普段は優しいけど怒るときは凄く怖いよね」
「うん。めっちゃヤバい」
「私もヤバい」
神妙な顔をしてチャーリーは呟くとセツナの顔を凝視する。
しばしの間、2人は相手の顔をジッと見つめていたのだが堪えきれないと言うかのように肩を震わせ始めると声を上げて笑い出す。
チャーリーの家に近づくと家を囲むかのように沢山の人達が居た。
彼等は2人に気づくと道を譲ってくれる。
顔なじみの保安官が「この小娘共めが」と腹立たしいと言うかのような目をして睨んできたが、すぐに規制テープを持ち上げて中に入れてくれた。
ワトソン家の前にいたのはチャーリーの家族と、そしてセツナの両親だった。
「チャーリーッ!!」
「セツナ!?無事だったのね!?」
駆け寄ってくる母親達がそれぞれの娘を抱きしめる。
てっきり拳骨の1つでも落とされるのではないか?と予想していたセツナだったが母は純粋に自分の身を案じ続けていてくれたのだと思うと申し訳なさが込み上げてくる。
「ごめんなさい」
「お父さんから全部聞いたわ・・・」
多くは語らなかったが母がずっと前からバンブルビーの存在を知っていて、それを口にすることが出来ぬまま、娘が危険な存在と交流を持っていたことを案じていたことをセツナは理解する。
「セツナ。彼は?」
「自分の居るべき場所に行ったよ」
「・・・そうか」
バンブルビーの事を問う父の言葉にセツナは嘘をつかず、本当の事を口にすると父は少しだけ寂しそうに微笑む。
「セツナ」
「なに?」
「無事で良かった」
娘がシャッターの脅威から逃れる事が出来たことを心から安堵しながら父が告げた言葉にセツナは無言のまま頷く。
チャーリーの方へと視線を向けるとそこにはメモと再会を果たしたらしい彼女の姿があった。
「あらまぁ」
2人の雰囲気が良い感じである事に気づいたセツナはあのままチャーリーとメモが良い関係になってくれれば良いなぁと願う。
喪ってばかりいたチャーリーだが、これから先の彼女の人生が誰かから与えられるモノで満ちていること、そして沢山のことを誰かと一緒につくっていければ良いなと思ったセツナは笑う。
脳裏に浮かぶのは可愛いイタズラ蜂の姿。
「そんな未来があるのは貴方もだよ」
そっと囁いた言葉。
それが届かぬ事くらい解っていたがそれでもセツナはそれを口にせずには居られなかった。
色々な事があって、色々な事が終わった。
それを嬉しいと思うのと同時に少しばかりの寂しさを感じてしまうのは、この場に見慣れたカナリアイエローが居ないから。
チャーリーは大丈夫だろうか?そう思いながらセツナが彼女を盗み見た時だ。
焦げ茶の瞳と目が合う。
その目が柔らかく細められるのと同時に、唇が弧を描く。
「大丈夫だよ」
「・・・そっか」
父を喪ったときとは違うのだということを理解したセツナはそれ以上の事は口にしない。
顔と名前の一致するご近所さん達が2人の姿を見ると、口早に色々と問いかけてくるのだが2人はそれに対して大丈夫だと言うかのように微笑みながら手を振るだけだ。
「問題はこれからよねぇ」
ママにどうやって言い訳をしようか?
言葉を濁すチャーリーの声を聞いたセツナも心底同意だと言うかのように頷く。
「私もね家を脱走してきたから絶対に雷が落ちる」
「あー・・・おばさん、普段は優しいけど怒るときは凄く怖いよね」
「うん。めっちゃヤバい」
「私もヤバい」
神妙な顔をしてチャーリーは呟くとセツナの顔を凝視する。
しばしの間、2人は相手の顔をジッと見つめていたのだが堪えきれないと言うかのように肩を震わせ始めると声を上げて笑い出す。
チャーリーの家に近づくと家を囲むかのように沢山の人達が居た。
彼等は2人に気づくと道を譲ってくれる。
顔なじみの保安官が「この小娘共めが」と腹立たしいと言うかのような目をして睨んできたが、すぐに規制テープを持ち上げて中に入れてくれた。
ワトソン家の前にいたのはチャーリーの家族と、そしてセツナの両親だった。
「チャーリーッ!!」
「セツナ!?無事だったのね!?」
駆け寄ってくる母親達がそれぞれの娘を抱きしめる。
てっきり拳骨の1つでも落とされるのではないか?と予想していたセツナだったが母は純粋に自分の身を案じ続けていてくれたのだと思うと申し訳なさが込み上げてくる。
「ごめんなさい」
「お父さんから全部聞いたわ・・・」
多くは語らなかったが母がずっと前からバンブルビーの存在を知っていて、それを口にすることが出来ぬまま、娘が危険な存在と交流を持っていたことを案じていたことをセツナは理解する。
「セツナ。彼は?」
「自分の居るべき場所に行ったよ」
「・・・そうか」
バンブルビーの事を問う父の言葉にセツナは嘘をつかず、本当の事を口にすると父は少しだけ寂しそうに微笑む。
「セツナ」
「なに?」
「無事で良かった」
娘がシャッターの脅威から逃れる事が出来たことを心から安堵しながら父が告げた言葉にセツナは無言のまま頷く。
チャーリーの方へと視線を向けるとそこにはメモと再会を果たしたらしい彼女の姿があった。
「あらまぁ」
2人の雰囲気が良い感じである事に気づいたセツナはあのままチャーリーとメモが良い関係になってくれれば良いなぁと願う。
喪ってばかりいたチャーリーだが、これから先の彼女の人生が誰かから与えられるモノで満ちていること、そして沢山のことを誰かと一緒につくっていければ良いなと思ったセツナは笑う。
脳裏に浮かぶのは可愛いイタズラ蜂の姿。
「そんな未来があるのは貴方もだよ」
そっと囁いた言葉。
それが届かぬ事くらい解っていたがそれでもセツナはそれを口にせずには居られなかった。