6話:友の幸せを願っている
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険しい目をしてこちらを見つめてくるその軍人はバンブルビーを捕まえるときに指揮官だった男で、確かバーンズ少佐と呼ばれていたなとセツナは思い出すと、バンブルビーを守るかのように彼の前に出ると両手を広げる。
険のある眼差しでバーンズを見つめるセツナに気づいたチャーリーもバンブルビーを守るかのように前に立つ。
少女2人から向けられる敵意に対してバーンズは何も反応を示さず、バンブルビーの顔をジッと見つめるとある場所を指さす。
「・・・早く逃げろ」
「え?」
意外な言葉がバーンズから出たことにセツナは驚きを隠せなかった。
てっきり彼の事だからバンブルビーに対して「逃げるな」と言いながら再び捕獲行動をするだろうと思っていたのだ。
「後数分もしたらここに軍が来る。それまでにここから立ち去れ」
「逃げても良いんですか?」
職務に忠実そうなこの軍人が自分達をあえて逃がすというのか?もしかしたらこの発言は罠でこの先に軍が待機しているのではないか?と疑心暗鬼になったセツナが疑うかのような顔をすると、バーンズは苦笑を浮かべると肩をすくめる。
「ソイツに助けられた。だから・・・これで貸し借り無しだ」
背後で燃えているヘリコプターに一瞬だけ視線を向けた事でバーンズが本当に自分達を見逃してくれるのだと理解したセツナは広げていた手を下ろす。
「ありがとうッ!!」
お礼を告げたチャーリーはバンブルビーに対してここからすぐに逃げるように伝えると、バンブルビーは了解と言うかのようにコクリと頷くと歩き出した。
遠ざかっていく黄色いロボットをバーンズはジッと見つめていたが、意を決したかのように声を掛ける。
「そこの兵士!」
呼び止められたバンブルビーは歩みを止め、上半身を動かしてバーンズの方へと視線を向ける。
気が変わってやっぱりバンブルビーの捕獲をすることにしたのか?と不安になったチャーリーとセツナが固唾を呑んでバーンズを見つめる中、バーンズは姿勢を正すとバンブルビーに対して敬礼をする。
そんなバーンズの姿を見たバンブルビーは彼に答えるかのように拳をグッと頭上へと高く突き上げた。
「ソレってもしかしてブレックファストクラブの真似?」
呆れた、と言うかのような声でチャーリーはバンブルビーを見上げるとバンブルビーは正解と言うかのように頭部パーツをピコピコと動かすと、ロボットモードから見慣れたビークルの姿へと変形するとドアを開く。
「あんまり長居はしない方が良いね」
軍がどれくらいの時間でここに来るのかは解らないが、少なくとも数分以内にはここは物々しい雰囲気に変わることは明らかだ。
周りにも恐らく検問所ができ、バンブルビーを捕縛するために次々と部隊が集結する前に警戒地域から逃れなければならない。
「そうね・・・きっとこれが最後のドライブね」
少しだけ悲しそうな声でそっとバンブルビーを撫でたチャーリーの声にセツナは何も言えなかった。
解っているのだ。
記憶を取り戻したバンブルビーが自分の果たすべき事を果たそうとしていることを。
それはつまり、チャーリーとの別れ意外何ものでも無い。
「いきましょ」
そう言って笑うチャーリーの顔はいつもと比べて少しだけ悲しそうに見えた。
険のある眼差しでバーンズを見つめるセツナに気づいたチャーリーもバンブルビーを守るかのように前に立つ。
少女2人から向けられる敵意に対してバーンズは何も反応を示さず、バンブルビーの顔をジッと見つめるとある場所を指さす。
「・・・早く逃げろ」
「え?」
意外な言葉がバーンズから出たことにセツナは驚きを隠せなかった。
てっきり彼の事だからバンブルビーに対して「逃げるな」と言いながら再び捕獲行動をするだろうと思っていたのだ。
「後数分もしたらここに軍が来る。それまでにここから立ち去れ」
「逃げても良いんですか?」
職務に忠実そうなこの軍人が自分達をあえて逃がすというのか?もしかしたらこの発言は罠でこの先に軍が待機しているのではないか?と疑心暗鬼になったセツナが疑うかのような顔をすると、バーンズは苦笑を浮かべると肩をすくめる。
「ソイツに助けられた。だから・・・これで貸し借り無しだ」
背後で燃えているヘリコプターに一瞬だけ視線を向けた事でバーンズが本当に自分達を見逃してくれるのだと理解したセツナは広げていた手を下ろす。
「ありがとうッ!!」
お礼を告げたチャーリーはバンブルビーに対してここからすぐに逃げるように伝えると、バンブルビーは了解と言うかのようにコクリと頷くと歩き出した。
遠ざかっていく黄色いロボットをバーンズはジッと見つめていたが、意を決したかのように声を掛ける。
「そこの兵士!」
呼び止められたバンブルビーは歩みを止め、上半身を動かしてバーンズの方へと視線を向ける。
気が変わってやっぱりバンブルビーの捕獲をすることにしたのか?と不安になったチャーリーとセツナが固唾を呑んでバーンズを見つめる中、バーンズは姿勢を正すとバンブルビーに対して敬礼をする。
そんなバーンズの姿を見たバンブルビーは彼に答えるかのように拳をグッと頭上へと高く突き上げた。
「ソレってもしかしてブレックファストクラブの真似?」
呆れた、と言うかのような声でチャーリーはバンブルビーを見上げるとバンブルビーは正解と言うかのように頭部パーツをピコピコと動かすと、ロボットモードから見慣れたビークルの姿へと変形するとドアを開く。
「あんまり長居はしない方が良いね」
軍がどれくらいの時間でここに来るのかは解らないが、少なくとも数分以内にはここは物々しい雰囲気に変わることは明らかだ。
周りにも恐らく検問所ができ、バンブルビーを捕縛するために次々と部隊が集結する前に警戒地域から逃れなければならない。
「そうね・・・きっとこれが最後のドライブね」
少しだけ悲しそうな声でそっとバンブルビーを撫でたチャーリーの声にセツナは何も言えなかった。
解っているのだ。
記憶を取り戻したバンブルビーが自分の果たすべき事を果たそうとしていることを。
それはつまり、チャーリーとの別れ意外何ものでも無い。
「いきましょ」
そう言って笑うチャーリーの顔はいつもと比べて少しだけ悲しそうに見えた。