6話:友の幸せを願っている
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水を吸って重たくなった衣服が四肢の動きを邪魔する。
このままでは溺れてしまうと焦りを抱いたセツナは冷静さを取り戻そうとするのだが、思うように動かせぬ手足と息苦しさがセツナを追い詰めていく。水の中でパニックになってしまえば命は危険に晒されると解っているのだが、落ち着くことができぬままセツナが必死に足掻いていたときだった。
右手を誰かが掴む。
その方向を見るとそこにはチャーリーの姿があった。
目が合うのと同時に安心させるかのように微笑んだチャーリーを見たセツナはコクリと頷く。
ゆっくりとではあるが確実に海面へと向かって泳ぎ始める。
近づいてくる海面を見つめながらセツナはあと少し、あと少しだと思いながら息苦しさに耐えながら腕を動かしていると指先が冷たい風を感じ取った。
「ッ!!!」
思い切り顔を上に向かって突き上げ、口を大きく開いて息を吸い込む。
顔、首、肩、と順に海面から出したセツナは荒く呼吸をすることに集中する。
沈まないように海中で足は絶えず動かし続けていると、少しずつ呼吸も落ち着きを取り戻し始めた。
「セツナ、大丈夫?」
「うん。チャーリー・・・助けに来てくれてありがとう」
溺れかけている人間の救出は難しく、訓練の受けてはいない者がそれを行う事の危険性をチャーリーは知っていたはずだが、それでも助けに来てくれたチャーリーの勇気と優しさにセツナは心から感謝しながら告げれば、チャーリーは気にするなと言うかのように微笑む。
「ビーの所まで潜ることになるけど大丈夫?」
セツナが落ち着いた事に気づいたチャーリーは再度、海中に身を沈めることになるのだが平気か?と不安げな目を向けてきたが、その視線に対してセツナは問題はないと言うかのように微笑みながら頷く
「飛び込んだときにビーの場所は確認してる。先導するからしっかり着いてきてよ?」
「解った」
「それじゃ、行くわよ」
大きく息を吸い込んだチャーリーが水の中へと沈んでいく。
チャーリーから数秒遅れる形でセツナも海中に沈むと、海底へと向かって深く潜っていくチャーリーの姿が見えた為、同じような動きでセツナも海底へと向かって進む。
あの巨大な船と衝突したのだからかなり深い傷を負っているのではないだろうか?と不安になったセツナだったが、幸運な事にもバンブルビーが致命傷を負っているようには見えない。
「(バンブルビー)」
ひとまず安心できたセツナはゆっくりとバンブルビーへと近づく。
怪我こそしなかったが船と衝突で意識が朦朧としているのか、青い目の光が弱々しい。
ソレに気づいたチャーリーがバンブルビーの頬にそっと触れると、触れた所から伝わってくる温もりに気づいたらしいバンブルビーの目に力がこもる。
青い目が「何故ここに居るの?」と言うかのように瞬きをした。
チャーリーとセツナの姿を確認するとバンブルビーは身体を起こし、二人の身体をそっと抱き寄せると海底を蹴って上昇する。
二人と一体は海から上がると何事もなかったかのような雰囲気のまま建っているタワーを見て無事に全てが終わったことを悟った。
「この辺はまぁ随分と酷い事になっちゃってるけどね」
戦闘によって港は戦場のようになってしまっており、明日になれば作業員達が自分達の居ない夜の間に何が起こったのだ?と困惑して右往左往するだろうなとセツナは思うと申し訳なさを抱くが、きっと彼等への説明を含めてきっと軍が動いてくれることは解っていた時だ。
「お前達」
聞こえてきた誰かの声に全員が声のした方を見ると、そこには怪我を負っている軍人の姿があった。
このままでは溺れてしまうと焦りを抱いたセツナは冷静さを取り戻そうとするのだが、思うように動かせぬ手足と息苦しさがセツナを追い詰めていく。水の中でパニックになってしまえば命は危険に晒されると解っているのだが、落ち着くことができぬままセツナが必死に足掻いていたときだった。
右手を誰かが掴む。
その方向を見るとそこにはチャーリーの姿があった。
目が合うのと同時に安心させるかのように微笑んだチャーリーを見たセツナはコクリと頷く。
ゆっくりとではあるが確実に海面へと向かって泳ぎ始める。
近づいてくる海面を見つめながらセツナはあと少し、あと少しだと思いながら息苦しさに耐えながら腕を動かしていると指先が冷たい風を感じ取った。
「ッ!!!」
思い切り顔を上に向かって突き上げ、口を大きく開いて息を吸い込む。
顔、首、肩、と順に海面から出したセツナは荒く呼吸をすることに集中する。
沈まないように海中で足は絶えず動かし続けていると、少しずつ呼吸も落ち着きを取り戻し始めた。
「セツナ、大丈夫?」
「うん。チャーリー・・・助けに来てくれてありがとう」
溺れかけている人間の救出は難しく、訓練の受けてはいない者がそれを行う事の危険性をチャーリーは知っていたはずだが、それでも助けに来てくれたチャーリーの勇気と優しさにセツナは心から感謝しながら告げれば、チャーリーは気にするなと言うかのように微笑む。
「ビーの所まで潜ることになるけど大丈夫?」
セツナが落ち着いた事に気づいたチャーリーは再度、海中に身を沈めることになるのだが平気か?と不安げな目を向けてきたが、その視線に対してセツナは問題はないと言うかのように微笑みながら頷く
「飛び込んだときにビーの場所は確認してる。先導するからしっかり着いてきてよ?」
「解った」
「それじゃ、行くわよ」
大きく息を吸い込んだチャーリーが水の中へと沈んでいく。
チャーリーから数秒遅れる形でセツナも海中に沈むと、海底へと向かって深く潜っていくチャーリーの姿が見えた為、同じような動きでセツナも海底へと向かって進む。
あの巨大な船と衝突したのだからかなり深い傷を負っているのではないだろうか?と不安になったセツナだったが、幸運な事にもバンブルビーが致命傷を負っているようには見えない。
「(バンブルビー)」
ひとまず安心できたセツナはゆっくりとバンブルビーへと近づく。
怪我こそしなかったが船と衝突で意識が朦朧としているのか、青い目の光が弱々しい。
ソレに気づいたチャーリーがバンブルビーの頬にそっと触れると、触れた所から伝わってくる温もりに気づいたらしいバンブルビーの目に力がこもる。
青い目が「何故ここに居るの?」と言うかのように瞬きをした。
チャーリーとセツナの姿を確認するとバンブルビーは身体を起こし、二人の身体をそっと抱き寄せると海底を蹴って上昇する。
二人と一体は海から上がると何事もなかったかのような雰囲気のまま建っているタワーを見て無事に全てが終わったことを悟った。
「この辺はまぁ随分と酷い事になっちゃってるけどね」
戦闘によって港は戦場のようになってしまっており、明日になれば作業員達が自分達の居ない夜の間に何が起こったのだ?と困惑して右往左往するだろうなとセツナは思うと申し訳なさを抱くが、きっと彼等への説明を含めてきっと軍が動いてくれることは解っていた時だ。
「お前達」
聞こえてきた誰かの声に全員が声のした方を見ると、そこには怪我を負っている軍人の姿があった。