6話:友の幸せを願っている
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迫り来る大量の海水と砕けたコンクリート片にシャッターはその場から逃げようとしたが、そうはさせないと言うかのようにバンブルビーが背後からシャッターを拘束する。 2体を襲うのは海水とコンクリートだけではない。
停泊していた船が流れ出した海水に乗って2体へと襲いかかっていた。
船はかなりの重量があることは明らかで、ソレにぶつかってしまえば無事では済まないことは確実だ。
シャッターの拘束を止めて今すぐ逃げなければバンブルビーの命はない。
「なにやってるのよ」
震える声でそう呟いたチャーリーの声にセツナは答える事が出来ず、ただ縋るかのように目の前にある手すりを握りしめることしか出来ない。
バンブルビーは顔に着けていたバトルマスクを外すと、シャッターへと向けていた顔を鉄塔に居る2人の方へと向けてきた。
遠目ではあるが青い目と視線が合った瞬間、チャーリーとセツナはバンブルビーがシャッターと共にここで死ぬつもりなのだと理解する。
手すりから身を乗り出したチャーリーはバンブルビーに対して必死に思い直すように声を張り上げるが、バンブルビーはソレを理解していながらも絶対に動くことはしない。
「ビーッ!逃げてよ、お願いだから!!!」
セツナも腕を振って逃げるように訴えるがバンブルビーが動く気配はない。
そうしている間に2体へと船首が勢いよく衝突した。
衝突の衝撃によってバンブルビーの身体は呆気ない程簡単に吹き飛ばされ、凄まじい威力の前にシャッターの拘束が解かれる。
宙へと浮かぶ2体に対して間髪を入れぬまま凄まじい量の海水が襲いかかり、カナリアイエローと深紅のロボットの姿は見えなくなってしまう。
「大丈夫よ。そうよ、あの甘ったれのイタズラ蜂が死ぬはずなんてないんだから」
気丈にもそう告げたチャーリーではあったが視線は先程までバンブルビーが居た場所へとヒタリと向けられたまま逸らされることはない。
それはセツナも同じでバンブルビーの姿が最後まで確認することが出来た場所から視線を逸らさかった時だ。
船の船首の方で何かが動いたことに気づく。
もしかしたらバンブルビーだろうか?そう思いながら視線を向けるとそこにはシャッターの姿があった。
必死に船の上に上がろうとしていたシャッターは背後にある壁に気づくことに対し、一瞬だけ遅れてしまう。
その遅れは彼女にとって致命的なミスとなった。
気づいたときには既に遅く、海水に流されて勢いのある船と強固な壁に挟まれたシャッターの身体はいとも簡単に爆発をし、彼女の命は潰えてしまう。
「シャッター」
彼女の名を呼びながらセツナはそっと胸元に手を置くと静かに目を伏せて黙祷を捧げた。
地球に住む者達に対して危害を加えようとした彼女の死を悼むことは間違いかもしれないが、1つの命が消えてしまったことを悲しむことは間違いではないはずだ、と誰に弁解するわけでもなく セツナはシャッターが安らかに眠れるように祈りを捧げた。
「ねぇ・・・・アイツが無事だったのならきっとビーも無事って事よね?」
微かな希望を見つけたと言うかのようなチャーリーの言葉にセツナは閉じていた目を開く。
言われてみればそうなのだ。
同じ位置に居ただろう2体なのだから片方が助かったのならば、もう片方とて無事である可能性が高い。
ならば今すぐバンブルビーの元へと向かうべきだとセツナは思ったのだが、どうやってあの場所まで行けば良いのだろうか?と考える。
2人が今いる鉄塔の周りは強力な電流が流れたフェンスで覆われており、触れてしまえば命の危険が高いため正攻法でここから出ることは不可能だ。
「どうしたら・・・」
何か他に移動手段は無いのだろうか?視線を彷徨わせながら必死に脱出方法を探していたセツナの肩をチャーリーが掴む。
「あそこから出よう」
「どこ?」
チャーリーの指が示す場所に視線を向けたセツナの目に見えたのは手すりが一部分が意図的に外されていた。
まさかあの場所から飛び降りるというのか?
嘘だと言って欲しいと願いながらセツナがチャーリーへと視線を向けると、チャーリーは少しばかり引きつった笑みを浮かべながら頷いた。
停泊していた船が流れ出した海水に乗って2体へと襲いかかっていた。
船はかなりの重量があることは明らかで、ソレにぶつかってしまえば無事では済まないことは確実だ。
シャッターの拘束を止めて今すぐ逃げなければバンブルビーの命はない。
「なにやってるのよ」
震える声でそう呟いたチャーリーの声にセツナは答える事が出来ず、ただ縋るかのように目の前にある手すりを握りしめることしか出来ない。
バンブルビーは顔に着けていたバトルマスクを外すと、シャッターへと向けていた顔を鉄塔に居る2人の方へと向けてきた。
遠目ではあるが青い目と視線が合った瞬間、チャーリーとセツナはバンブルビーがシャッターと共にここで死ぬつもりなのだと理解する。
手すりから身を乗り出したチャーリーはバンブルビーに対して必死に思い直すように声を張り上げるが、バンブルビーはソレを理解していながらも絶対に動くことはしない。
「ビーッ!逃げてよ、お願いだから!!!」
セツナも腕を振って逃げるように訴えるがバンブルビーが動く気配はない。
そうしている間に2体へと船首が勢いよく衝突した。
衝突の衝撃によってバンブルビーの身体は呆気ない程簡単に吹き飛ばされ、凄まじい威力の前にシャッターの拘束が解かれる。
宙へと浮かぶ2体に対して間髪を入れぬまま凄まじい量の海水が襲いかかり、カナリアイエローと深紅のロボットの姿は見えなくなってしまう。
「大丈夫よ。そうよ、あの甘ったれのイタズラ蜂が死ぬはずなんてないんだから」
気丈にもそう告げたチャーリーではあったが視線は先程までバンブルビーが居た場所へとヒタリと向けられたまま逸らされることはない。
それはセツナも同じでバンブルビーの姿が最後まで確認することが出来た場所から視線を逸らさかった時だ。
船の船首の方で何かが動いたことに気づく。
もしかしたらバンブルビーだろうか?そう思いながら視線を向けるとそこにはシャッターの姿があった。
必死に船の上に上がろうとしていたシャッターは背後にある壁に気づくことに対し、一瞬だけ遅れてしまう。
その遅れは彼女にとって致命的なミスとなった。
気づいたときには既に遅く、海水に流されて勢いのある船と強固な壁に挟まれたシャッターの身体はいとも簡単に爆発をし、彼女の命は潰えてしまう。
「シャッター」
彼女の名を呼びながらセツナはそっと胸元に手を置くと静かに目を伏せて黙祷を捧げた。
地球に住む者達に対して危害を加えようとした彼女の死を悼むことは間違いかもしれないが、1つの命が消えてしまったことを悲しむことは間違いではないはずだ、と誰に弁解するわけでもなく セツナはシャッターが安らかに眠れるように祈りを捧げた。
「ねぇ・・・・アイツが無事だったのならきっとビーも無事って事よね?」
微かな希望を見つけたと言うかのようなチャーリーの言葉にセツナは閉じていた目を開く。
言われてみればそうなのだ。
同じ位置に居ただろう2体なのだから片方が助かったのならば、もう片方とて無事である可能性が高い。
ならば今すぐバンブルビーの元へと向かうべきだとセツナは思ったのだが、どうやってあの場所まで行けば良いのだろうか?と考える。
2人が今いる鉄塔の周りは強力な電流が流れたフェンスで覆われており、触れてしまえば命の危険が高いため正攻法でここから出ることは不可能だ。
「どうしたら・・・」
何か他に移動手段は無いのだろうか?視線を彷徨わせながら必死に脱出方法を探していたセツナの肩をチャーリーが掴む。
「あそこから出よう」
「どこ?」
チャーリーの指が示す場所に視線を向けたセツナの目に見えたのは手すりが一部分が意図的に外されていた。
まさかあの場所から飛び降りるというのか?
嘘だと言って欲しいと願いながらセツナがチャーリーへと視線を向けると、チャーリーは少しばかり引きつった笑みを浮かべながら頷いた。