6話:友の幸せを願っている
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命綱も着けずにはしごを登る事は思っていたよりも体力を使っていたようで、はしごを登り終える頃にはセツナ息も絶え絶えになっていた。
肩で息をしながらセツナは額に滲んでいる汗を手の甲で乱暴に拭う。
はるか下に見える地面ではバンブルビーがドロップキックを無事に倒し終えていた。ボロボロではあるが動くことには問題が無い事にセツナはゆるく息を吐く。
「今度は私達の出番ね」
そう告げたチャーリーは持っていた鞄の中から大きめのレンチを取り出す。
目の前で緑色の光を放っている装置、ソレは恐らくシャッター達が着けたものであることは間違い無い。
「これさえ外しちゃえば」
電波塔から通信衛星へのメッセージの送信は出来なくなる可能性が高い。
セツナはどう思う?と問うかのようにチャーリーへと視線を向けると、彼女も同意見らしく目が合うとコクリと頷く。
2人とも同意見なのだから早急にこの装置を外すことを決めたチャーリーは持っていたレンチを差し込む。
装置はかなりしっかりと取り付けられているようで、ギチギチという金属の擦れる音が微かに聞こえるだけで外れる様子はない。
「私も手伝う」
チャーリーの持っているレンチに手を伸ばしたセツナも力を込めて必死に装置を外そうとするのだが、外れる気配は全くと言ってない。
データの送信というものは時間が掛かることは解っている。
だが、だからと言って残された時間があまりないことは明らかな事だ。
「早く・・・外れなさいよッ!」
苛立ちながらチャーリーは緑色の光を放つ機械へと文句を告げたときだ。
頭上から微かな金属音がした事に気づいたセツナが視線を上へと向けた瞬間、暗闇の中で赤い光が2つある事に気づく。
ソレを視認した瞬間、スッと赤い光が細められた事に気づいたのと同時にセツナはチャーリーの身体を抱きしめると主柱へと押しつける。
『何をしている小娘共ッ!!』
隠せぬ怒りをその声に乗せながらシャッターはチャーリーとセツナの行動を邪魔するかのように、銃弾の雨を降らせた。
耳元を凄まじい勢いで切り裂いていく風の音、金網に命中した銃弾が微かに爆ぜる音、爆ぜた火花が辺りに飛び散って消えていく音。
いつ終わるのか解らぬ恐怖にチャーリーとセツナは身体を震わせながら、縋るかのように相手の身体をきつく抱きしめることしか出来ずにいたのだが、2人が想像していたよりもその時間は長くはなかった。
耳を塞ぎたくなるような爆音が不意に途切れてから数秒が経った頃、恐る恐るチャーリーから離れたセツナは頭上へと視線を向けてみるのだが、そこにはシャッターの姿はない。
「・・・どこに?」
シャッターはメッセージ送信の邪魔をしていた自分達をみすみす見逃すようなタイプではない。
必ず自分達を亡き者にするために動くはずだ、と思っていたときだ。
セツナの視界の片隅に何かが入り込んでくる。
そっとその場所へと視線を向けた時、見覚えのあるカラーリングをした戦闘機がそこには居た。その戦闘機には目などないのに何故かセツナはシャッターと目が合った気がした。
「チャーリー!!装置を外すことに専念して!!」
そう告げるのと同時にセツナは手すりギリギリに近づくと両手を広げる。
自分の身をチャーリーを守る盾のようにセツナは立ちふさがると、目の前にいる戦闘機を睨み付けた。
「セツナ!?」
「急いで!!・・・・私は時間稼ぎをするから」
少しだけ顔を動かして背後にいるチャーリーに対し微笑みかけたセツナは、ここは自分に任せておけと言うかのように1つ頷くと再度、戦闘機へと視線を戻した。
一寸遅れてからチャーリーが動く気配がした為、セツナは少し緩んでいた気持ちを引き締める。
「(ここからが私の正念場だ)」
自分へとヒタリと向けられたまま動かない機関銃を意識すると、少しばかり足が恐怖で震えたがソレを気持ちで押し込むとセツナは唇を動かした。
肩で息をしながらセツナは額に滲んでいる汗を手の甲で乱暴に拭う。
はるか下に見える地面ではバンブルビーがドロップキックを無事に倒し終えていた。ボロボロではあるが動くことには問題が無い事にセツナはゆるく息を吐く。
「今度は私達の出番ね」
そう告げたチャーリーは持っていた鞄の中から大きめのレンチを取り出す。
目の前で緑色の光を放っている装置、ソレは恐らくシャッター達が着けたものであることは間違い無い。
「これさえ外しちゃえば」
電波塔から通信衛星へのメッセージの送信は出来なくなる可能性が高い。
セツナはどう思う?と問うかのようにチャーリーへと視線を向けると、彼女も同意見らしく目が合うとコクリと頷く。
2人とも同意見なのだから早急にこの装置を外すことを決めたチャーリーは持っていたレンチを差し込む。
装置はかなりしっかりと取り付けられているようで、ギチギチという金属の擦れる音が微かに聞こえるだけで外れる様子はない。
「私も手伝う」
チャーリーの持っているレンチに手を伸ばしたセツナも力を込めて必死に装置を外そうとするのだが、外れる気配は全くと言ってない。
データの送信というものは時間が掛かることは解っている。
だが、だからと言って残された時間があまりないことは明らかな事だ。
「早く・・・外れなさいよッ!」
苛立ちながらチャーリーは緑色の光を放つ機械へと文句を告げたときだ。
頭上から微かな金属音がした事に気づいたセツナが視線を上へと向けた瞬間、暗闇の中で赤い光が2つある事に気づく。
ソレを視認した瞬間、スッと赤い光が細められた事に気づいたのと同時にセツナはチャーリーの身体を抱きしめると主柱へと押しつける。
『何をしている小娘共ッ!!』
隠せぬ怒りをその声に乗せながらシャッターはチャーリーとセツナの行動を邪魔するかのように、銃弾の雨を降らせた。
耳元を凄まじい勢いで切り裂いていく風の音、金網に命中した銃弾が微かに爆ぜる音、爆ぜた火花が辺りに飛び散って消えていく音。
いつ終わるのか解らぬ恐怖にチャーリーとセツナは身体を震わせながら、縋るかのように相手の身体をきつく抱きしめることしか出来ずにいたのだが、2人が想像していたよりもその時間は長くはなかった。
耳を塞ぎたくなるような爆音が不意に途切れてから数秒が経った頃、恐る恐るチャーリーから離れたセツナは頭上へと視線を向けてみるのだが、そこにはシャッターの姿はない。
「・・・どこに?」
シャッターはメッセージ送信の邪魔をしていた自分達をみすみす見逃すようなタイプではない。
必ず自分達を亡き者にするために動くはずだ、と思っていたときだ。
セツナの視界の片隅に何かが入り込んでくる。
そっとその場所へと視線を向けた時、見覚えのあるカラーリングをした戦闘機がそこには居た。その戦闘機には目などないのに何故かセツナはシャッターと目が合った気がした。
「チャーリー!!装置を外すことに専念して!!」
そう告げるのと同時にセツナは手すりギリギリに近づくと両手を広げる。
自分の身をチャーリーを守る盾のようにセツナは立ちふさがると、目の前にいる戦闘機を睨み付けた。
「セツナ!?」
「急いで!!・・・・私は時間稼ぎをするから」
少しだけ顔を動かして背後にいるチャーリーに対し微笑みかけたセツナは、ここは自分に任せておけと言うかのように1つ頷くと再度、戦闘機へと視線を戻した。
一寸遅れてからチャーリーが動く気配がした為、セツナは少し緩んでいた気持ちを引き締める。
「(ここからが私の正念場だ)」
自分へとヒタリと向けられたまま動かない機関銃を意識すると、少しばかり足が恐怖で震えたがソレを気持ちで押し込むとセツナは唇を動かした。