5話:キミの為にできる事
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遠ざかっていくチャーリーへと手を伸ばしたセツナだったが、その手がチャーリーに届くことはない。
「チャーリーッ!!」
先端ギリギリまで身を乗り出したセツナの目に見えたのはタワーのはしごにしがみついているチャーリーの姿だった。
無事に成功したことを伝えるかのようにチャーリーはVサインを向けてきており、怪我を負ってはいないことにセツナはゆるく息を吐き出す。
「セツナ!」
名前を呼ばれたセツナがチャーリーを見ると、チャーリーは飛べと言うかのように大きく腕を振っていた。
「無理だよ」
長い間飛込みをしていたチャーリーの身体能力は高いが、彼女と比べて何もスポーツをしてきてはいないセツナは色々な意味で確実に劣っている。
ゆるく首を振ったセツナは自分に出来る事はここまでだ、そう告げるかのように微笑むとチャーリーは乱暴に首を振った。
「ごめんね。最後まで付き合えなくて・・・」
最後まで力になることが出来なかった事を悔いるかのようにセツナは静かに目を伏せたときだった。
「私一人じゃ無理なのッ!!アンタが、セツナが居てくれなきゃ私は駄目なの!!」
悲痛なチャーリーの声にセツナは伏せていた目を開くのと同時に彼女を見ると、そこには今にも泣き出しそうな顔をしているチャーリーの姿があった。
「いつだって私が辛いときにアンタが居てくれたから・・・だから私は今こうして笑っていられる。だから、だからッ!!最後まで私に付き合いなさいよ!!」
「ッ・・・私だって出来る事なら最後まで一緒に居たいよ!!でも、無理なものは」
「セツナ!」
一際大きな声で名前を呼んだチャーリーは手を伸ばす。
届くことは絶対にありえ無いと解った上で、それでもチャーリーが手を伸ばした事の意味を理解したセツナはゆっくりとその場から立ち上がる。
チャーリーは助走をつけなくとも飛び移れたが、自分にはきっと無理だと解りきっているセツナは後ろへと少し下がる。
ゆっくりと深呼吸をして気持ちを落ち着かせたセツナは目の前に立っているタワーだけを見つめ、他の者は極力見ないように意識を集中し始めた。
「大丈夫。大丈夫・・・きっとできる」
思い出すのはチャーリーの父が飛込みをするチャーリーに向かって言っていた言葉。
「ただ一点だけを見つめながら自分には出来ると思いなさい」
自分にはきっと出来る。
そう言い聞かせたのと同時にセツナは走り出す。
踵が床張り巡らされている金網に触れる度にカンカンカンッという甲高い音が鳴り響く。
最後の一枚を思い切り踏みしめたセツナは飛ぶ。
ふわりとした浮遊感の気持ち悪さに悲鳴を上げながらセツナは目の前にあるタワーへと向かって落下していく。
必死に目の前にあるはしごへと手を伸ばす。
掌に触れた冷たい金属をしっかりと掴んだのと同時に、身体を思い切り叩付けてしまいその痛みで顔を歪ませながらも掴んだはしごは離さない。
「ナイスジャンプ」
頭上から聞こえてきた軽快な声に対しセツナは青白い顔を向けながら、恨めしさを隠すことをせずに告げた。
「・・・二度とやらない」
少しばかり気持ちを落ち着かせたセツナは短く息を吐き出し、気持ちを切替えるとはしごを登り始めた。
「チャーリーッ!!」
先端ギリギリまで身を乗り出したセツナの目に見えたのはタワーのはしごにしがみついているチャーリーの姿だった。
無事に成功したことを伝えるかのようにチャーリーはVサインを向けてきており、怪我を負ってはいないことにセツナはゆるく息を吐き出す。
「セツナ!」
名前を呼ばれたセツナがチャーリーを見ると、チャーリーは飛べと言うかのように大きく腕を振っていた。
「無理だよ」
長い間飛込みをしていたチャーリーの身体能力は高いが、彼女と比べて何もスポーツをしてきてはいないセツナは色々な意味で確実に劣っている。
ゆるく首を振ったセツナは自分に出来る事はここまでだ、そう告げるかのように微笑むとチャーリーは乱暴に首を振った。
「ごめんね。最後まで付き合えなくて・・・」
最後まで力になることが出来なかった事を悔いるかのようにセツナは静かに目を伏せたときだった。
「私一人じゃ無理なのッ!!アンタが、セツナが居てくれなきゃ私は駄目なの!!」
悲痛なチャーリーの声にセツナは伏せていた目を開くのと同時に彼女を見ると、そこには今にも泣き出しそうな顔をしているチャーリーの姿があった。
「いつだって私が辛いときにアンタが居てくれたから・・・だから私は今こうして笑っていられる。だから、だからッ!!最後まで私に付き合いなさいよ!!」
「ッ・・・私だって出来る事なら最後まで一緒に居たいよ!!でも、無理なものは」
「セツナ!」
一際大きな声で名前を呼んだチャーリーは手を伸ばす。
届くことは絶対にありえ無いと解った上で、それでもチャーリーが手を伸ばした事の意味を理解したセツナはゆっくりとその場から立ち上がる。
チャーリーは助走をつけなくとも飛び移れたが、自分にはきっと無理だと解りきっているセツナは後ろへと少し下がる。
ゆっくりと深呼吸をして気持ちを落ち着かせたセツナは目の前に立っているタワーだけを見つめ、他の者は極力見ないように意識を集中し始めた。
「大丈夫。大丈夫・・・きっとできる」
思い出すのはチャーリーの父が飛込みをするチャーリーに向かって言っていた言葉。
「ただ一点だけを見つめながら自分には出来ると思いなさい」
自分にはきっと出来る。
そう言い聞かせたのと同時にセツナは走り出す。
踵が床張り巡らされている金網に触れる度にカンカンカンッという甲高い音が鳴り響く。
最後の一枚を思い切り踏みしめたセツナは飛ぶ。
ふわりとした浮遊感の気持ち悪さに悲鳴を上げながらセツナは目の前にあるタワーへと向かって落下していく。
必死に目の前にあるはしごへと手を伸ばす。
掌に触れた冷たい金属をしっかりと掴んだのと同時に、身体を思い切り叩付けてしまいその痛みで顔を歪ませながらも掴んだはしごは離さない。
「ナイスジャンプ」
頭上から聞こえてきた軽快な声に対しセツナは青白い顔を向けながら、恨めしさを隠すことをせずに告げた。
「・・・二度とやらない」
少しばかり気持ちを落ち着かせたセツナは短く息を吐き出し、気持ちを切替えるとはしごを登り始めた。