5話:キミの為にできる事
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泥と廃オイルで汚れているその掌をセツナは恨めそうに睨み付けながらも自分の手を重ねる。
「最初から解っているくせに聞かないでよ」
チャーリーはセツナが自分と一緒に来てくれると解った上で誘いを掛けてきた。
ここ最近は自分の考えが他人に見透かされてばかりだ、と思いながらセツナはクレーン車までの道のりを確認する。
「可能な限りビーの側を通っていく」
繋いだ手から伝わってくるチャーリーの鼓動は早い。
彼女もこれから自分が向かう場所がどのような所なのか解っているのだ。
巨大なロボット同士が戦っている足下を走り抜けるなど危険きわまりない行為で、一歩間違えればそのまま2人仲良く命を落としても可笑しくはない。
「無事に生きてあの場所をくぐり抜けたら、私この先の人生で何が起こってもきっと同じる事は無いと思う」
「あはは確かにね!」
軽い冗談を口にしたセツナの言葉を聞いたチャーリーは笑い声を上げる。
けれどその笑いを消すと、ゆっくりと深呼吸をするとセツナの手をキュッと軽く握った。
「行くよ」
「うん」
返事をしたのと同時に2人は走り出す。
突然近づいてきた2人の姿に気づいたバンブルビーは2人が何かをしようとしていることに気づいたらしく、行く手を遮るかのように立っているドロップキックへと向かい体当たりをする。
開いた道にチャーリーとセツナはスピードを落とさずに走り抜けた直後、背後から凄まじい音と共に黄色い腕やら、濃紺の足などが視界の片隅でチラチラと見えては消えていく。
あと少しでクレーン車の入口にたどり着ける。
けれどある事にセツナは気づくと、このままクレーン車に乗ることは出来ないと思いながら必死に視線を動かしていた時目当てのモノを見つけた。
チャーリーの手を振り払ったセツナはソレへと向かって進路を変えた。
「セツナッ!?」
「そのままクレーン車に乗って!私もすぐに行くから!!」
近くの台車の上に置かれていた工事道具一式の入った鞄を手に取ったセツナの姿を見たチャーリーは、 セツナが何故突然そんな行動を取ったのか理解するとクレーン車へと向かって上っていく。
鞄を手にしたセツナもクレーン車へと近づき、はしごを登ろうとした時だった。
「手を!」
伸ばされた手をセツナが掴むのと同時に思い切り腕を引かれる。
足先だけで跳ねるようにはしごを登ったセツナは持っていた鞄をチャーリーへと差し出す。
「必要なものはありそう?」
「・・・えぇ!大丈夫よ!!」
中に入っていた道具を確認したチャーリーは鞄をセツナから受け取るとしっかりとそれを肩に掛ける。
タワーに行くまでの道のりはまだまだ遠く、そしてここから先もかなり危険な道のりが続いており、自分の身体能力ではきっと乗り越えることは不可能だとセツナは理解すると口を開いた。
「ねぇチャーリー。一つ、約束をして」
「なに?」
クレーンへと移動しながらセツナはチャーリーの背中へと向かって話しかけた。
セツナから改まった声で言われた言葉にチャーリーは歩みを止めぬまま、視線だけを向けてきたためセツナはできるだけ平静を装いながら告げた。
「この先、セツナに何かがあったとしても絶対に立ち止まらないって」
共倒れになるようなことだけは何としてでも阻止しなければならない。
「最初から解っているくせに聞かないでよ」
チャーリーはセツナが自分と一緒に来てくれると解った上で誘いを掛けてきた。
ここ最近は自分の考えが他人に見透かされてばかりだ、と思いながらセツナはクレーン車までの道のりを確認する。
「可能な限りビーの側を通っていく」
繋いだ手から伝わってくるチャーリーの鼓動は早い。
彼女もこれから自分が向かう場所がどのような所なのか解っているのだ。
巨大なロボット同士が戦っている足下を走り抜けるなど危険きわまりない行為で、一歩間違えればそのまま2人仲良く命を落としても可笑しくはない。
「無事に生きてあの場所をくぐり抜けたら、私この先の人生で何が起こってもきっと同じる事は無いと思う」
「あはは確かにね!」
軽い冗談を口にしたセツナの言葉を聞いたチャーリーは笑い声を上げる。
けれどその笑いを消すと、ゆっくりと深呼吸をするとセツナの手をキュッと軽く握った。
「行くよ」
「うん」
返事をしたのと同時に2人は走り出す。
突然近づいてきた2人の姿に気づいたバンブルビーは2人が何かをしようとしていることに気づいたらしく、行く手を遮るかのように立っているドロップキックへと向かい体当たりをする。
開いた道にチャーリーとセツナはスピードを落とさずに走り抜けた直後、背後から凄まじい音と共に黄色い腕やら、濃紺の足などが視界の片隅でチラチラと見えては消えていく。
あと少しでクレーン車の入口にたどり着ける。
けれどある事にセツナは気づくと、このままクレーン車に乗ることは出来ないと思いながら必死に視線を動かしていた時目当てのモノを見つけた。
チャーリーの手を振り払ったセツナはソレへと向かって進路を変えた。
「セツナッ!?」
「そのままクレーン車に乗って!私もすぐに行くから!!」
近くの台車の上に置かれていた工事道具一式の入った鞄を手に取ったセツナの姿を見たチャーリーは、 セツナが何故突然そんな行動を取ったのか理解するとクレーン車へと向かって上っていく。
鞄を手にしたセツナもクレーン車へと近づき、はしごを登ろうとした時だった。
「手を!」
伸ばされた手をセツナが掴むのと同時に思い切り腕を引かれる。
足先だけで跳ねるようにはしごを登ったセツナは持っていた鞄をチャーリーへと差し出す。
「必要なものはありそう?」
「・・・えぇ!大丈夫よ!!」
中に入っていた道具を確認したチャーリーは鞄をセツナから受け取るとしっかりとそれを肩に掛ける。
タワーに行くまでの道のりはまだまだ遠く、そしてここから先もかなり危険な道のりが続いており、自分の身体能力ではきっと乗り越えることは不可能だとセツナは理解すると口を開いた。
「ねぇチャーリー。一つ、約束をして」
「なに?」
クレーンへと移動しながらセツナはチャーリーの背中へと向かって話しかけた。
セツナから改まった声で言われた言葉にチャーリーは歩みを止めぬまま、視線だけを向けてきたためセツナはできるだけ平静を装いながら告げた。
「この先、セツナに何かがあったとしても絶対に立ち止まらないって」
共倒れになるようなことだけは何としてでも阻止しなければならない。