4話:支配者
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以前、チャーリーとセツナが森林の中で見た映像が宙へと浮かび上がった。
あの時は所々映像が乱れており、音声も途切れ途切れであったのだが、今映し出されている映像には何の乱れもない。
『B-127。この通信が君に届いていることを願う』
雑音が混じらない、途切れ途切れでもない、クリアな音声が格納庫の中に響く。
語られたのはサイバトロン星とやらで尚も続く戦争は激しさを増す一方である事、一度体制を整えるために地球を臨時の避難場所にすること、そして地球に仲間を連れて近い内に映像に映っているロボットが来る、ということだった。
音も無く映像が消えた後の格納庫の雰囲気はソレまでとは一変していた。
『プライムがこの星に来る?』
『・・・らしいな。しかもお仲間を連れて来てくれるなんて、我々にとっては願ってもない事じゃないか』
先程まではどこか余裕のある雰囲気であったドロップキックとシャッターだったが、今の2人にはそういったものが一切ない。
軍人として成すべき事が見つかった、そう言うかのような2人は何やら今後の作戦に関して会話をしている為、セツナの存在などすでに彼等の中から綺麗さっぱり消えてしまっている。
「セツナ」
勘違いかと思う程の小さな声で誰かに名前を呼ばれた事にセツナは気づくと、その方向に対して目線だけ向けると、そこに居たのはパウエル博士だった。
彼はシャッターとドロップキックを警戒しながらセツナへと近づくとポケットから鍵を一つ取り出すとセツナの手首に嵌められている手錠を解除する。
「私が合図したらあのドアから逃げるんだ」
「でも」
「B-127の事ならば私が何とかする。君は君の事だけを考えなさい・・・まさか、こうなるとは思っていなかった」
自分の判断ミスだ。
挙げ句の果てに信じてはいけない者達と手を組み、地球を危険に晒してしまった。
そう告げたパウエルは持っていたトランシーバーの電源を入れる。
間髪おかずに「こちらバーンズ」という低い男の声が聞こえてきたことに気づくと、トランシーバーを口元へと近づけると、シャッター達が地球に軍隊を送ってくるつもりであることを報告したときだ。
『パウエル博士。これまでの手厚いもてなしに感謝する』
目的は全て果たした為、これ以上この場に留まっている必要性は感じられないと言うかのようなシャッターの言葉を聞いた瞬間、パウエルは彼等が人間の持っている技術力を利用するつもりしかないことを悟った。
最初から勝ち目などなかったのだと理解したパウエルの手からトランシーバーが滑り落ちていく。
『じゃあな人間!』
素っ気ない別れの挨拶を告げたドロップキックが腕を向けてくる。
その腕がいつの間にか銃の形に変わっていることに気づいたパウエルとセツナは、彼が自分達をここで殺すことを選択したことを理解した。
「パウエルおじさん!ドアから逃げて!!!」
直撃したのならば即死は免れないが、ドアか何かを盾にしたのならば命は助かるかもしれない、そう思ったセツナは今すぐ走って逃げるよう告げたときだ。
ドンッという衝撃と共に身体が前に突き飛ばされる。
先程、ドロップキックが拳を叩付けて破壊した部分からセツナは身体を投げ出す。
何が起こったのか解らないセツナが驚愕した顔をしたまま落下していく中で見えたのは、セツナに向かって微笑んでいるパウエルの姿だ。
パウエルが自分を助けるためにあの場所から突き飛ばした、そう理解したセツナが腕を伸ばした直後、ドロップキックの攻撃によってパウエルはその姿を一瞬で消してしまう。
「ッ・・・・」
助けられなかった。
悔いるかのようにきつく目をつぶった直後、セツナの身体は硬い何かに掴まれる。
何事かと思い視線を向けるとそこにはバンブルビーの姿があった。
あの時は所々映像が乱れており、音声も途切れ途切れであったのだが、今映し出されている映像には何の乱れもない。
『B-127。この通信が君に届いていることを願う』
雑音が混じらない、途切れ途切れでもない、クリアな音声が格納庫の中に響く。
語られたのはサイバトロン星とやらで尚も続く戦争は激しさを増す一方である事、一度体制を整えるために地球を臨時の避難場所にすること、そして地球に仲間を連れて近い内に映像に映っているロボットが来る、ということだった。
音も無く映像が消えた後の格納庫の雰囲気はソレまでとは一変していた。
『プライムがこの星に来る?』
『・・・らしいな。しかもお仲間を連れて来てくれるなんて、我々にとっては願ってもない事じゃないか』
先程まではどこか余裕のある雰囲気であったドロップキックとシャッターだったが、今の2人にはそういったものが一切ない。
軍人として成すべき事が見つかった、そう言うかのような2人は何やら今後の作戦に関して会話をしている為、セツナの存在などすでに彼等の中から綺麗さっぱり消えてしまっている。
「セツナ」
勘違いかと思う程の小さな声で誰かに名前を呼ばれた事にセツナは気づくと、その方向に対して目線だけ向けると、そこに居たのはパウエル博士だった。
彼はシャッターとドロップキックを警戒しながらセツナへと近づくとポケットから鍵を一つ取り出すとセツナの手首に嵌められている手錠を解除する。
「私が合図したらあのドアから逃げるんだ」
「でも」
「B-127の事ならば私が何とかする。君は君の事だけを考えなさい・・・まさか、こうなるとは思っていなかった」
自分の判断ミスだ。
挙げ句の果てに信じてはいけない者達と手を組み、地球を危険に晒してしまった。
そう告げたパウエルは持っていたトランシーバーの電源を入れる。
間髪おかずに「こちらバーンズ」という低い男の声が聞こえてきたことに気づくと、トランシーバーを口元へと近づけると、シャッター達が地球に軍隊を送ってくるつもりであることを報告したときだ。
『パウエル博士。これまでの手厚いもてなしに感謝する』
目的は全て果たした為、これ以上この場に留まっている必要性は感じられないと言うかのようなシャッターの言葉を聞いた瞬間、パウエルは彼等が人間の持っている技術力を利用するつもりしかないことを悟った。
最初から勝ち目などなかったのだと理解したパウエルの手からトランシーバーが滑り落ちていく。
『じゃあな人間!』
素っ気ない別れの挨拶を告げたドロップキックが腕を向けてくる。
その腕がいつの間にか銃の形に変わっていることに気づいたパウエルとセツナは、彼が自分達をここで殺すことを選択したことを理解した。
「パウエルおじさん!ドアから逃げて!!!」
直撃したのならば即死は免れないが、ドアか何かを盾にしたのならば命は助かるかもしれない、そう思ったセツナは今すぐ走って逃げるよう告げたときだ。
ドンッという衝撃と共に身体が前に突き飛ばされる。
先程、ドロップキックが拳を叩付けて破壊した部分からセツナは身体を投げ出す。
何が起こったのか解らないセツナが驚愕した顔をしたまま落下していく中で見えたのは、セツナに向かって微笑んでいるパウエルの姿だ。
パウエルが自分を助けるためにあの場所から突き飛ばした、そう理解したセツナが腕を伸ばした直後、ドロップキックの攻撃によってパウエルはその姿を一瞬で消してしまう。
「ッ・・・・」
助けられなかった。
悔いるかのようにきつく目をつぶった直後、セツナの身体は硬い何かに掴まれる。
何事かと思い視線を向けるとそこにはバンブルビーの姿があった。