4話:支配者
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無機質な廊下を無言のまま歩きながらセツナは何とかして彼等の目を欺き、ここから逃げ出さなければと思っていたとき先頭を歩いていたパウエルの足取りが止る。
彼の前にあるのは厳重なロックが掛けられている扉だ。
その先にシャッターが居るのだと悟ったセツナは逃げようとするが、そうはさせないと言うかのように軍人達によって腕をひねり上げられる。
「乱暴は駄目だ」
「ですが、このままだと逃走の可能性があります・・・実際にここに来るまでの間に何度か逃げだそうとしていましたが?」
「そうか。それは少し困るな。仕方がない、セツナ。君を拘束させて貰うよ」
致し方のない事だと言うかのように残念そうな口調でそう告げたパウエルはセツナの手を身体の前へと引き寄せると両手に手錠を掛ける。
ガチャンッを音を立てて手首に嵌められた冷たい金属の感触にセツナは嫌な汗が背筋を伝い落ちていったのを感じ取る。
「君達はもう良い。私とセツナだけがここから先に進む」
そう告げたパウエルは目の前の扉を開くと、セツナに対して中に入るように視線で促してくる。
今ここで逆らったとしても決して良い事態にはならない、そう判断したセツナは大人しく従っておくべきだと判断すると足を動かす。
扉の先にあった場所は格納庫だった。
普段は武器等が所狭しと保管されているのだろうが、現在はそれらは外へと出されているらしく最低限の物しか置かれていない格納庫内は広々としているはずなのだが、三体のロボットが居る為か広さを感じるよりも、狭さを感じられる程だ。
「ビー?」
天井から吊された鎖で腕を頭上の位置で拘束されているバンブルビーの身体の至る所には殴られたような凹みがある事に気づいたセツナは、バンブルビーが自分が想像していたよりも酷い扱いをされていたことに気づくと口元を手で覆う。
今すぐ怪我の状態を確認するために駆け寄りたいのだが、目の前で起きた残酷な現実に対して足が竦んでしまいその場から動けずに居た。
「約束通りセツナを連れてきた」
パウエルの言葉に振り返ったのはシャッターだ。
赤い目がセツナの姿を見ると楽しげに細められる。
『あぁ・・・・セツナ。待っていたよ』
ゆっくりとした足取りでシャッターはセツナが居る場所へと近づいてくる。
眼前に立ったシャッターの顔をセツナはなけなしの勇気を振り絞りながら睨み付ける。セツナの態度に対してシャッターは気を悪くするでもなく、むしろそれで良いのだと言うかのように楽しげに笑う。
「私を呼んだと聞いたけれど、私が貴方の役に立てる事なんて何も無い」
淡々とした声でそう告げたセツナはシャッターの肩越しに見えるバンブルビーへと視線を向けた。
先程まで項垂れていたバンブルビーだったがセツナの声を聞いた為か、伏せていた顔を上げており、青い目が何故ここにセツナがいるのかが解らないと言うかのように揺れ動く。
頼りなく揺れていたバンブルビーの青い目が何かを決意したかのようにキュッと細められたかと思えば、今すぐ逃げろと言うかのようにドアの方へとチラチラと視線を向け始めたことに気づいたセツナは困ったように眦を下げて微笑んだ時だ。
『随分とB-127と仲が良いようだ』
「えぇそうね。ビーは貴方と違って電話で脅しを掛けてこないもの」
『これはこれは。嫌われてしまったようだ・・・君に敵意を向けられるのも悪くはないのだが、少しくらいは強者に対する従順さを覚えた方が長生きできる』
「犬のように尻尾を振って愛想をふれ、と?冗談じゃない」
そんな事は絶対にごめんだ、強い声でそう言葉を返したセツナの姿を見たパウエルが必死に謝罪するように横から口を挟んでくるが、それに対して聞こえないと言うかのような態度でセツナはシャッターを見つめていた時だった。
突然、何の前触れもなくヒュッという風を切るかのような音がセツナの耳に届いた直後、セツナが立っていた場所から数歩分離れた場所に勢いよく何かが叩付けられた。
彼の前にあるのは厳重なロックが掛けられている扉だ。
その先にシャッターが居るのだと悟ったセツナは逃げようとするが、そうはさせないと言うかのように軍人達によって腕をひねり上げられる。
「乱暴は駄目だ」
「ですが、このままだと逃走の可能性があります・・・実際にここに来るまでの間に何度か逃げだそうとしていましたが?」
「そうか。それは少し困るな。仕方がない、セツナ。君を拘束させて貰うよ」
致し方のない事だと言うかのように残念そうな口調でそう告げたパウエルはセツナの手を身体の前へと引き寄せると両手に手錠を掛ける。
ガチャンッを音を立てて手首に嵌められた冷たい金属の感触にセツナは嫌な汗が背筋を伝い落ちていったのを感じ取る。
「君達はもう良い。私とセツナだけがここから先に進む」
そう告げたパウエルは目の前の扉を開くと、セツナに対して中に入るように視線で促してくる。
今ここで逆らったとしても決して良い事態にはならない、そう判断したセツナは大人しく従っておくべきだと判断すると足を動かす。
扉の先にあった場所は格納庫だった。
普段は武器等が所狭しと保管されているのだろうが、現在はそれらは外へと出されているらしく最低限の物しか置かれていない格納庫内は広々としているはずなのだが、三体のロボットが居る為か広さを感じるよりも、狭さを感じられる程だ。
「ビー?」
天井から吊された鎖で腕を頭上の位置で拘束されているバンブルビーの身体の至る所には殴られたような凹みがある事に気づいたセツナは、バンブルビーが自分が想像していたよりも酷い扱いをされていたことに気づくと口元を手で覆う。
今すぐ怪我の状態を確認するために駆け寄りたいのだが、目の前で起きた残酷な現実に対して足が竦んでしまいその場から動けずに居た。
「約束通りセツナを連れてきた」
パウエルの言葉に振り返ったのはシャッターだ。
赤い目がセツナの姿を見ると楽しげに細められる。
『あぁ・・・・セツナ。待っていたよ』
ゆっくりとした足取りでシャッターはセツナが居る場所へと近づいてくる。
眼前に立ったシャッターの顔をセツナはなけなしの勇気を振り絞りながら睨み付ける。セツナの態度に対してシャッターは気を悪くするでもなく、むしろそれで良いのだと言うかのように楽しげに笑う。
「私を呼んだと聞いたけれど、私が貴方の役に立てる事なんて何も無い」
淡々とした声でそう告げたセツナはシャッターの肩越しに見えるバンブルビーへと視線を向けた。
先程まで項垂れていたバンブルビーだったがセツナの声を聞いた為か、伏せていた顔を上げており、青い目が何故ここにセツナがいるのかが解らないと言うかのように揺れ動く。
頼りなく揺れていたバンブルビーの青い目が何かを決意したかのようにキュッと細められたかと思えば、今すぐ逃げろと言うかのようにドアの方へとチラチラと視線を向け始めたことに気づいたセツナは困ったように眦を下げて微笑んだ時だ。
『随分とB-127と仲が良いようだ』
「えぇそうね。ビーは貴方と違って電話で脅しを掛けてこないもの」
『これはこれは。嫌われてしまったようだ・・・君に敵意を向けられるのも悪くはないのだが、少しくらいは強者に対する従順さを覚えた方が長生きできる』
「犬のように尻尾を振って愛想をふれ、と?冗談じゃない」
そんな事は絶対にごめんだ、強い声でそう言葉を返したセツナの姿を見たパウエルが必死に謝罪するように横から口を挟んでくるが、それに対して聞こえないと言うかのような態度でセツナはシャッターを見つめていた時だった。
突然、何の前触れもなくヒュッという風を切るかのような音がセツナの耳に届いた直後、セツナが立っていた場所から数歩分離れた場所に勢いよく何かが叩付けられた。