3話:復讐は蜜の味、脅しは恐怖の味
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嫌味なくらいに続く沈黙、ドクドクと心臓が脈打つ音だけがセツナにとって全てのように感じられていた。
もしかしたら先程の返答でシャッターの堪忍袋の緒が切れてしまったのではないか?とセツナが不安になったときだった。
『セツナ』
「はい」
『私に対して臆することなく意志を貫き通した君の矜持を讃え、この場は引くとしよう』
セツナの返答が嘘だと解った上で身を引く、その意味が分からずセツナは眉をしかめる。
脅しまでしてきたというのにあまりにもあっさりと身を引くことがセツナには理解が出来ない。こういったタイプは手を変え、趣向を変え、何かしらの情報を得るために行動するはずなのに、それをしないというシャッターに対してセツナは薄ら寒いモノを感じ取っていた。
これから先の会話はきっと今までの自分の選択を後悔する事になるのかもしれない、自分の愚かさを突きつけられ、苦しむだけなのかもしれないとセツナが思った時だ。
『セツナ。もう少し私の話に付き合ってくれるな?あぁ、安心して欲しい。B-127の事に関して君に聞くようなことはない』
「解りました」
バンブルビーの事を問わない。
それなのに自分と話をしたいというシャッターの考えがセツナには解らず、これから話される内容はきっと良くない事だということだけは理解出来た。
『地球に来る前に我々はB-127の同僚を見つけ、その者からB-127の情報を得ようと思ったのだが、彼は中々口を割ってくれなくてね。そのため少しばかり乱暴な手段をとってしまい最終的には命を落としてしまったんだ・・・・彼は自らの命が潰える最期の瞬間まで仲間を守り通した実に勇敢な者だった』
命が潰える。
その言葉を聞いたセツナの脳裏に嫌な光景が浮かぶ。
「B-127の同僚と同じ事を私にもしますか?」
相手は巨大な金属のロボットだ。
人間の自分は彼等に対して何の抵抗も出来ぬまま、ただ為す術なく傷つけられるだけだ。
幾度にも渡って行われたやり取り、それを最後まで突っぱねた自分に対してシャッターは容赦はしないだろう。
徹底的に痛めつけられる自分の姿を想像したセツナが恐怖で身を震わせる。
『私は君の事を高く評価していると言っただろう?最後までB-127の事を裏切らなかった君に敬意を払い、君を傷つけるような事はしない。だが君は私の任務遂行の邪魔をした事も事実だ』
「貴方達の法律で私を裁くの?」
『我々と人間では思想が違う。どちらの法律も規律も無価値だ・・・・故に私なりに君が君の行動を悔いるよう、君の周りの者達に君の愚かな行為を償ってもらう。最初は君の父親だ』
「待って・・・」
動揺したセツナの声を聞いたシャッターは楽しくて仕方がないと言うかのような声で無慈悲な返答をする。
『いいや駄目だ』
「お願い。お願いです。父には危害を加えないでッ!!」
『セツナ』
とても、とても、楽しげな声音が受話器から聞こえてくる。
セツナが苦しんでいる姿が、自らの愚かさを悔やむ声音が、全てが楽しくて仕方がないと言うかのようにシャッターは笑う。
『君が今どんな顔をしているのかこの目で見られないことがとても残念だ』
セツナの頭に浮かんだのは無残に殺される父の姿だ。
そんな未来はあり得ない、そういうかのように首を振ってその光景をセツナは消す。
父は研究者だ。
だからきっと、大丈夫だと根拠のない理屈で荒れる気持ちをセツナは無理矢理落ち着かせるが、先程浮かんだ光景はどうしても消えてはくれなかった。
もしかしたら先程の返答でシャッターの堪忍袋の緒が切れてしまったのではないか?とセツナが不安になったときだった。
『セツナ』
「はい」
『私に対して臆することなく意志を貫き通した君の矜持を讃え、この場は引くとしよう』
セツナの返答が嘘だと解った上で身を引く、その意味が分からずセツナは眉をしかめる。
脅しまでしてきたというのにあまりにもあっさりと身を引くことがセツナには理解が出来ない。こういったタイプは手を変え、趣向を変え、何かしらの情報を得るために行動するはずなのに、それをしないというシャッターに対してセツナは薄ら寒いモノを感じ取っていた。
これから先の会話はきっと今までの自分の選択を後悔する事になるのかもしれない、自分の愚かさを突きつけられ、苦しむだけなのかもしれないとセツナが思った時だ。
『セツナ。もう少し私の話に付き合ってくれるな?あぁ、安心して欲しい。B-127の事に関して君に聞くようなことはない』
「解りました」
バンブルビーの事を問わない。
それなのに自分と話をしたいというシャッターの考えがセツナには解らず、これから話される内容はきっと良くない事だということだけは理解出来た。
『地球に来る前に我々はB-127の同僚を見つけ、その者からB-127の情報を得ようと思ったのだが、彼は中々口を割ってくれなくてね。そのため少しばかり乱暴な手段をとってしまい最終的には命を落としてしまったんだ・・・・彼は自らの命が潰える最期の瞬間まで仲間を守り通した実に勇敢な者だった』
命が潰える。
その言葉を聞いたセツナの脳裏に嫌な光景が浮かぶ。
「B-127の同僚と同じ事を私にもしますか?」
相手は巨大な金属のロボットだ。
人間の自分は彼等に対して何の抵抗も出来ぬまま、ただ為す術なく傷つけられるだけだ。
幾度にも渡って行われたやり取り、それを最後まで突っぱねた自分に対してシャッターは容赦はしないだろう。
徹底的に痛めつけられる自分の姿を想像したセツナが恐怖で身を震わせる。
『私は君の事を高く評価していると言っただろう?最後までB-127の事を裏切らなかった君に敬意を払い、君を傷つけるような事はしない。だが君は私の任務遂行の邪魔をした事も事実だ』
「貴方達の法律で私を裁くの?」
『我々と人間では思想が違う。どちらの法律も規律も無価値だ・・・・故に私なりに君が君の行動を悔いるよう、君の周りの者達に君の愚かな行為を償ってもらう。最初は君の父親だ』
「待って・・・」
動揺したセツナの声を聞いたシャッターは楽しくて仕方がないと言うかのような声で無慈悲な返答をする。
『いいや駄目だ』
「お願い。お願いです。父には危害を加えないでッ!!」
『セツナ』
とても、とても、楽しげな声音が受話器から聞こえてくる。
セツナが苦しんでいる姿が、自らの愚かさを悔やむ声音が、全てが楽しくて仕方がないと言うかのようにシャッターは笑う。
『君が今どんな顔をしているのかこの目で見られないことがとても残念だ』
セツナの頭に浮かんだのは無残に殺される父の姿だ。
そんな未来はあり得ない、そういうかのように首を振ってその光景をセツナは消す。
父は研究者だ。
だからきっと、大丈夫だと根拠のない理屈で荒れる気持ちをセツナは無理矢理落ち着かせるが、先程浮かんだ光景はどうしても消えてはくれなかった。