1話:手に入れたのは不思議な車でした
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先程までは確かにロボットが居たはずだ。
ソレなのに今はそのロボットは姿を消し、代わりにハンクの店から貰ってきた車が居る。
事態が飲み込めないセツナとは対照的にチャーリーはこれ幸いだと言うかのように、サリーに対し「ハンクおじさんから貰ったの」「私への誕生日プレゼントだって」と少しばかり上擦った声で伝えており、彼女があの黄色のロボットのことを隠すつもりだと理解したセツナはその話に乗ることにした。
「さっきまで色々と直してたんです。えぇっと・・・工具とか落としたりしちゃって凄い音をたててしまってすみませんでした」
「そうだったの。全く、どうせ貰うならもっとマシな車を貰ってきなさいよ」
「私が欲しかったのがこの車なの!!」
「はいはい。解りましたよ・・・・でもね、チャーリー、何かを貰うのならちゃんとママに話して?私達家族でしょ?ね?」
「うん、解った。今度からそうする。そうだよね、相談って大切だよね」
いつもは反抗的なチャーリーが大人しく親の言うことを聞き入れたことがサリーには嬉しかったらしく、お小言をこれ以上は言うつもりはないらしく仕方のない娘だと言うかのように目を細めて笑う。
「あの車、ホントに走るのぉ?」
「走るよ!!・・・セツナとまだ修理するから早く出てって!!」
「はいはい。解りましたよ。セツナ、あんまり遅くならない内に帰るのよ?いくら近所だからって何が起こるのか解らないんだから」
「わかりました。切りの良いところまで進めたら帰ります」
従順な返答をするとサリーは満足そうに頷くとドアを閉める。
即座にチャーリーがドアに耳を押し当てて母親の気配が去って行くのを確認し、母親が寝室へと入っていったのを悟るとゆっくりとドアから離れた。
顔を見合わせた2人は深々とため息を吐き出すと、ドアにもたれかかりながらズルズルとその場に座り込む。
「焦ったね」
「ホント。いつもはもう寝てるから油断した」
前髪を乱暴に掻き上げたチャーリーは再度深々と息を吐き出す。
セツナも今になって心臓がドクドクと早く脈打っていたことに気づくと、自分は知らないうちに緊張していたことを理解し、苦笑を浮かべながら黄色の車へと視線を向けた。
「あの子の事はどうする?」
手に入れた車がまさか変形するとは想像すらしていなかった。
ハンクはこの事を知っているのだろうか?そう考えるがすぐにソレはあり得ないことだとセツナは判断する。
もしもハンクがこの事を知っていたら彼は決してこの車をチャーリーに譲らなかったはずだ。
「どうしようかなぁ・・・とりあえず話してみるよ」
「そうだね。それが良いかもしれない」
2人は同時に立ち上がるとゆっくりとした足取りで車へと近づく。
車はここに来たときと同様に何事もなかったかのように沈黙をしている。
「ねぇ?まだここに居る?」
驚かせないようにそっと声を掛けながらチャーリーが車の前輪カバーに触れたときだ。
ガシャンッと音を立てて外れたカバーに2人の顔は引きつる。
「ごめん、わざとじゃないの。今直すから」
カバーを手にしたチャーリーが元の場所にかぶせた直後、それを合図に車が凄まじ勢いで形を変えていく。
一度見た光景ではあるが、再び目の前で行われた事に対してセツナは今度は恐怖ではなく純粋な好奇心を持って見つめる。
最後の一つのパーツがカチリと噛み合わさった後、やはりそこには先程会ったばかりの黄色のロボットが立っていた。
ソレなのに今はそのロボットは姿を消し、代わりにハンクの店から貰ってきた車が居る。
事態が飲み込めないセツナとは対照的にチャーリーはこれ幸いだと言うかのように、サリーに対し「ハンクおじさんから貰ったの」「私への誕生日プレゼントだって」と少しばかり上擦った声で伝えており、彼女があの黄色のロボットのことを隠すつもりだと理解したセツナはその話に乗ることにした。
「さっきまで色々と直してたんです。えぇっと・・・工具とか落としたりしちゃって凄い音をたててしまってすみませんでした」
「そうだったの。全く、どうせ貰うならもっとマシな車を貰ってきなさいよ」
「私が欲しかったのがこの車なの!!」
「はいはい。解りましたよ・・・・でもね、チャーリー、何かを貰うのならちゃんとママに話して?私達家族でしょ?ね?」
「うん、解った。今度からそうする。そうだよね、相談って大切だよね」
いつもは反抗的なチャーリーが大人しく親の言うことを聞き入れたことがサリーには嬉しかったらしく、お小言をこれ以上は言うつもりはないらしく仕方のない娘だと言うかのように目を細めて笑う。
「あの車、ホントに走るのぉ?」
「走るよ!!・・・セツナとまだ修理するから早く出てって!!」
「はいはい。解りましたよ。セツナ、あんまり遅くならない内に帰るのよ?いくら近所だからって何が起こるのか解らないんだから」
「わかりました。切りの良いところまで進めたら帰ります」
従順な返答をするとサリーは満足そうに頷くとドアを閉める。
即座にチャーリーがドアに耳を押し当てて母親の気配が去って行くのを確認し、母親が寝室へと入っていったのを悟るとゆっくりとドアから離れた。
顔を見合わせた2人は深々とため息を吐き出すと、ドアにもたれかかりながらズルズルとその場に座り込む。
「焦ったね」
「ホント。いつもはもう寝てるから油断した」
前髪を乱暴に掻き上げたチャーリーは再度深々と息を吐き出す。
セツナも今になって心臓がドクドクと早く脈打っていたことに気づくと、自分は知らないうちに緊張していたことを理解し、苦笑を浮かべながら黄色の車へと視線を向けた。
「あの子の事はどうする?」
手に入れた車がまさか変形するとは想像すらしていなかった。
ハンクはこの事を知っているのだろうか?そう考えるがすぐにソレはあり得ないことだとセツナは判断する。
もしもハンクがこの事を知っていたら彼は決してこの車をチャーリーに譲らなかったはずだ。
「どうしようかなぁ・・・とりあえず話してみるよ」
「そうだね。それが良いかもしれない」
2人は同時に立ち上がるとゆっくりとした足取りで車へと近づく。
車はここに来たときと同様に何事もなかったかのように沈黙をしている。
「ねぇ?まだここに居る?」
驚かせないようにそっと声を掛けながらチャーリーが車の前輪カバーに触れたときだ。
ガシャンッと音を立てて外れたカバーに2人の顔は引きつる。
「ごめん、わざとじゃないの。今直すから」
カバーを手にしたチャーリーが元の場所にかぶせた直後、それを合図に車が凄まじ勢いで形を変えていく。
一度見た光景ではあるが、再び目の前で行われた事に対してセツナは今度は恐怖ではなく純粋な好奇心を持って見つめる。
最後の一つのパーツがカチリと噛み合わさった後、やはりそこには先程会ったばかりの黄色のロボットが立っていた。