1話:手に入れたのは不思議な車でした
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強ばった顔をして店に入ってきたチャーリーとセツナを見たハンクは、これはまたきっと自分に対して無理強いをしてくるだろうなとひっそりと感じ取っていた。
そう思うのには十分な理由があったからだ。
この2人がここに初めてやって来た時と2人は今と同じ顔をしていた。
「ハンクおじさん。あのビークルを私に頂戴」
「随分と突然だな」
「そうだね。でも、ハンクおじさん言っていたよね?いつの間にか置かれていて迷惑してるってさ?だから・・・私が貰いたい」
「貰いたい、か?金は支払わないんだな?」
「・・・・だってアレは壊れてるでしょ?修理代と相殺って事じゃ駄目?」
チャーリーの指摘にハンクはそう来るかと思いながら顎を撫でた。
あのビークルの状態が酷い事はハンクは知っている。
修理しても動くか解らない代物だ。
自分でも難しいのにチャーリーに修理が出来るかと考えたが、答えはすぐに出てくる。
自らの中で出た答えが少しばかり癪で、それ故にハンクの口から出てきたのは意地の悪い返答だった。
「断る」
「お願いよ」
チャーリーは縋るような声音でハンクへと話しかけてきているが、彼女の目には諦めるという感情が一切ない。
ハンクはコレは手を焼きそうだと判断すると、チャーリーと共にやって来たセツナへと視線を向ける。
「私からもお願いします。どうか譲って頂けませんか?」
セツナは下手に出つつもその声には絶対に退かないという確固たる強い意志が宿っており、ハンクはこれは自分1人では分が悪すぎるだろうと思うがそれを顔には出さない。
あんな壊れてボロボロの見るも無惨なビークルを何故この2人が欲しいと思うのかハンクは理解出来ず、深々とため息を吐き出す。
それを否定と受け取ったチャーリーは目の前にあるデスクに手を着くとハンクに向かい、自分に出来る事ならばやるから譲って欲しいと願いでる。
「だったら無料で譲ってくれとは言わない・・・・この店で一年間働くから!毎日だって構わない。書類仕事だって喜んで引き受けるよ!」
「断る。悪いが手は足りてるんでな」
自分の後ろで作業をしていた従業員のビルを指さしながらハンクはチャーリーの申し出を切捨てる。
ならば次だと言うかのようにチャーリーは口を開く。
「なら・・・・床にこびりついてる油を落とす作業をやるから」
「不要だ」
「だったら」
「何を言っても断る」
「そんな」
希望が砕かれてしまった、そう言うかのような顔をしてハンクを見つめるチャーリーの横顔を見たセツナは彼女の手助けをする。
「このお店のトイレ掃除だってします。人にトラウマを与えてしまいそうな程、汚いトイレをピカピカにしますから、それでも駄目ですか?」
「お嬢ちゃん。家のトイレがトラウマなのか?」
「・・・・はい」
可能ならば絶対に二度と目にしたくもないし、近づきたくもない場所の一つでもあるが、チャーリーを助けるために出来る事ならばトイレ掃除くらいやってやる、と半ば投げやりに近い気持ちを抱きながらセツナは告げるとハンクは少しばかり申し訳ない顔をした。
そう思うのには十分な理由があったからだ。
この2人がここに初めてやって来た時と2人は今と同じ顔をしていた。
「ハンクおじさん。あのビークルを私に頂戴」
「随分と突然だな」
「そうだね。でも、ハンクおじさん言っていたよね?いつの間にか置かれていて迷惑してるってさ?だから・・・私が貰いたい」
「貰いたい、か?金は支払わないんだな?」
「・・・・だってアレは壊れてるでしょ?修理代と相殺って事じゃ駄目?」
チャーリーの指摘にハンクはそう来るかと思いながら顎を撫でた。
あのビークルの状態が酷い事はハンクは知っている。
修理しても動くか解らない代物だ。
自分でも難しいのにチャーリーに修理が出来るかと考えたが、答えはすぐに出てくる。
自らの中で出た答えが少しばかり癪で、それ故にハンクの口から出てきたのは意地の悪い返答だった。
「断る」
「お願いよ」
チャーリーは縋るような声音でハンクへと話しかけてきているが、彼女の目には諦めるという感情が一切ない。
ハンクはコレは手を焼きそうだと判断すると、チャーリーと共にやって来たセツナへと視線を向ける。
「私からもお願いします。どうか譲って頂けませんか?」
セツナは下手に出つつもその声には絶対に退かないという確固たる強い意志が宿っており、ハンクはこれは自分1人では分が悪すぎるだろうと思うがそれを顔には出さない。
あんな壊れてボロボロの見るも無惨なビークルを何故この2人が欲しいと思うのかハンクは理解出来ず、深々とため息を吐き出す。
それを否定と受け取ったチャーリーは目の前にあるデスクに手を着くとハンクに向かい、自分に出来る事ならばやるから譲って欲しいと願いでる。
「だったら無料で譲ってくれとは言わない・・・・この店で一年間働くから!毎日だって構わない。書類仕事だって喜んで引き受けるよ!」
「断る。悪いが手は足りてるんでな」
自分の後ろで作業をしていた従業員のビルを指さしながらハンクはチャーリーの申し出を切捨てる。
ならば次だと言うかのようにチャーリーは口を開く。
「なら・・・・床にこびりついてる油を落とす作業をやるから」
「不要だ」
「だったら」
「何を言っても断る」
「そんな」
希望が砕かれてしまった、そう言うかのような顔をしてハンクを見つめるチャーリーの横顔を見たセツナは彼女の手助けをする。
「このお店のトイレ掃除だってします。人にトラウマを与えてしまいそうな程、汚いトイレをピカピカにしますから、それでも駄目ですか?」
「お嬢ちゃん。家のトイレがトラウマなのか?」
「・・・・はい」
可能ならば絶対に二度と目にしたくもないし、近づきたくもない場所の一つでもあるが、チャーリーを助けるために出来る事ならばトイレ掃除くらいやってやる、と半ば投げやりに近い気持ちを抱きながらセツナは告げるとハンクは少しばかり申し訳ない顔をした。