15章:似ていて異なる
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サイドスワイプの治療が終わるまで、廊下で大人しく待っていようと決めた若葉は大人しくその場で待機していた。最初の数分は我慢できたのだが、次第に暇になり始めてしまう。
携帯で何か時間潰しをしようと思いポケットに手を伸ばすが指先に慣れ親しんだ感触はない。
「あ・・・オプティマスさんの部屋に置いてきたままだ」
母に顔を見せたらオプティマスの部屋にすぐに帰る予定だった為、携帯は所持せずに出てきてしまったことを思い出す。
いつもならば友達との交流などがあるため肌身離さず持っているのだが、この基地に来てからは友達とあまり交流をしてはいない。
「時差のこと考えてなかったなぁ」
若葉が起きている時間帯は友人達は眠っており、若葉が眠っている時間帯は友人達は起きているのだ。
真逆な生活に若葉はLINEなどをするのを控えてしまうのは無理も無いことだ。
仲の良い友人は気にしなくても良い、と言ってくれたのだが、彼女も夏休みの間はバイトをしているのでLINEの通知音で起こしてしまうのは申し訳なかったため、日に数度くらいしかメッセージを送ってはいない。
「そもそも日本に居るときと同じように使えることが凄いよね」
何も知らなかったときはメガトロンが職権乱用で政府を脅したのだろうか?と色々と心配になったが、彼の正体を知ってしまった今となれば出来て当然だと思ってしまう。
恐らくサウンドウェーブ辺りが色々とやってくれているのだろうなぁと若葉は考えており、今度顔を合わせたらちゃんとお礼を言わないと駄目だなぁと思う反面、あの人が携帯にハッキングして個人情報を盗んでいるんだよなぁ、それにあの人相手に貸しを作ると色々とヤバそうだなぁと密かに考えていた時だ。
「何しているんだ?」
怪訝な声が聞こえた事に若葉が視線を向けるとそこには見覚えのある1人の青年が立っていた。
今日は仕事中なのか軍服を着ているらしい青年は誰か居ないか確認するかのように視線を左右へと動かす。誰も居ないことを確認し終えてから青年は若葉へと近づいてきたのだが若葉の顔をみて驚いたように赤い目を見張る。
誰がどう見ても殴られました、と言うかのような若葉の顔をマジマジと見つめる青年の顔からは血の気が引いていた。
この基地で若葉に対して危害を加える等という愚行が出来る者は限られている。
博愛主義者であり、人間とは守るべき存在だと考えているオートボット達は除外されるだろうし、NESTに所属している軍人達にも事前に若葉の事はレノックスから報告されていた。娘が居る一部の親馬鹿な軍人達が若葉を守るぞと円陣を組んでいたのは有名な事だ。
そうなってくると残る選択肢は一つだけだ。
一部の過激派に所属しているディセプティコン達が手を出したのだ。
「殴られたのか?」
「えぇ。まぁそうみたいです」
あまりにも予想外の出来事だったため自分が殴られたときのことが理解出来てはいない、と言うかのように若葉は告げる。
若葉に対してそんな大それた馬鹿な事を出来そうな者なんてたった1人しか居ない。
「スタースクリームか?ほら、博士を運んだときにお前の面倒を見るとか言っていた刺青を入れてた男。アイツに殴られたのか?」
「違います」
「なら・・・もしかして閣下か?」
博士とは違う意味合いで溺愛をしている若葉に対してメガトロンが手を上げた、となるとこれはかなり色々と拙い展開ではないだろうか?と青年が思っていたときだ。
「違います。閣下は私には手を上げません」
「だよな?・・・あーマジで焦った」
バクバクと脈打つ心臓を抑えるかのように胸元に右手を置いた青年はゆっくりと息を吐き出した。
携帯で何か時間潰しをしようと思いポケットに手を伸ばすが指先に慣れ親しんだ感触はない。
「あ・・・オプティマスさんの部屋に置いてきたままだ」
母に顔を見せたらオプティマスの部屋にすぐに帰る予定だった為、携帯は所持せずに出てきてしまったことを思い出す。
いつもならば友達との交流などがあるため肌身離さず持っているのだが、この基地に来てからは友達とあまり交流をしてはいない。
「時差のこと考えてなかったなぁ」
若葉が起きている時間帯は友人達は眠っており、若葉が眠っている時間帯は友人達は起きているのだ。
真逆な生活に若葉はLINEなどをするのを控えてしまうのは無理も無いことだ。
仲の良い友人は気にしなくても良い、と言ってくれたのだが、彼女も夏休みの間はバイトをしているのでLINEの通知音で起こしてしまうのは申し訳なかったため、日に数度くらいしかメッセージを送ってはいない。
「そもそも日本に居るときと同じように使えることが凄いよね」
何も知らなかったときはメガトロンが職権乱用で政府を脅したのだろうか?と色々と心配になったが、彼の正体を知ってしまった今となれば出来て当然だと思ってしまう。
恐らくサウンドウェーブ辺りが色々とやってくれているのだろうなぁと若葉は考えており、今度顔を合わせたらちゃんとお礼を言わないと駄目だなぁと思う反面、あの人が携帯にハッキングして個人情報を盗んでいるんだよなぁ、それにあの人相手に貸しを作ると色々とヤバそうだなぁと密かに考えていた時だ。
「何しているんだ?」
怪訝な声が聞こえた事に若葉が視線を向けるとそこには見覚えのある1人の青年が立っていた。
今日は仕事中なのか軍服を着ているらしい青年は誰か居ないか確認するかのように視線を左右へと動かす。誰も居ないことを確認し終えてから青年は若葉へと近づいてきたのだが若葉の顔をみて驚いたように赤い目を見張る。
誰がどう見ても殴られました、と言うかのような若葉の顔をマジマジと見つめる青年の顔からは血の気が引いていた。
この基地で若葉に対して危害を加える等という愚行が出来る者は限られている。
博愛主義者であり、人間とは守るべき存在だと考えているオートボット達は除外されるだろうし、NESTに所属している軍人達にも事前に若葉の事はレノックスから報告されていた。娘が居る一部の親馬鹿な軍人達が若葉を守るぞと円陣を組んでいたのは有名な事だ。
そうなってくると残る選択肢は一つだけだ。
一部の過激派に所属しているディセプティコン達が手を出したのだ。
「殴られたのか?」
「えぇ。まぁそうみたいです」
あまりにも予想外の出来事だったため自分が殴られたときのことが理解出来てはいない、と言うかのように若葉は告げる。
若葉に対してそんな大それた馬鹿な事を出来そうな者なんてたった1人しか居ない。
「スタースクリームか?ほら、博士を運んだときにお前の面倒を見るとか言っていた刺青を入れてた男。アイツに殴られたのか?」
「違います」
「なら・・・もしかして閣下か?」
博士とは違う意味合いで溺愛をしている若葉に対してメガトロンが手を上げた、となるとこれはかなり色々と拙い展開ではないだろうか?と青年が思っていたときだ。
「違います。閣下は私には手を上げません」
「だよな?・・・あーマジで焦った」
バクバクと脈打つ心臓を抑えるかのように胸元に右手を置いた青年はゆっくりと息を吐き出した。