13章:謀の犠牲になる者は?
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シンッとした部屋の中に若葉の少しばかり苦しげな呼吸音が響く。
メガトロンはラチェットのような軍事用の高機能センサーを所有してはいない。今後はこのような場合に備えて、次のメンテの時に申請しておくことを見当する。
「お前は嫌がりそうだな」
苦笑を浮かべたメガトロンは若葉が引きつった笑みを浮かべながら、絶対にソレを自分には使うなと言ってくる顔が思い浮かぶ。
「それにしても俺には言えないことをオプティマスに話すとは・・・」
少しばかりオプティマスへと嫉妬しながらメガトロンは、オプティマスと若葉の会話を思い出す。
今後の事を想定し、メガトロンは自らの師の元に助力を得るために向かい、無事に師の協力を得られたため急ぎ足でオプティマスの家に向かっていたとき、オプティマスは善意からか若葉との会話を通信を使って中継してきたのだ。
最初こそ勝手な事をするなと言おうとしたメガトロンだったが、他人だから話せることもあると言われたため大人しく2人の会話を聞くこととなった。
「全く・・・オプティマスにではなく、俺に向かって言えば良いものを」
父さん、と。
最初こそ警戒心しかなかった若葉が少しずつ、その警戒を解き、少しだけ本心を見せ始めていたことはメガトロンにとって喜ばしい変化だった。
「閣下と呼ばれるとは思ってはいなかったがな」
必死に持てるだけの知恵を振り絞った若葉が選択した呼び方が「閣下」だったことはメガトロンにとっては想定外のことで、少し前の自分ならばそのような呼び方を人間の小娘がしたのならば迷うことなく命を奪っていただろう。
けれどオプティマスにも指摘されたとおり、以前の自分に戻ってしまった今となってはその呼び方も悪くはないと思っていた。
本心としては「父さん」呼びが喜ばしいのだが、それは先の楽しみとして残しておこうと思ったメガトロンは目を細めて笑う。
もう少ししたら若葉が自分の事を父と呼んでくれるだろうなという予感を感じ取っていたときだ。
「メガトロン様」
意外な人物の声が聞こえた事にメガトロンは笑みを消し、入口へと視線を向けるとそこにはサウンドウェーブの姿があった。
視線が合ったサウンドウェーブはそっと頭を下げる。
「俺は軍医を呼んだが貴様を呼んだ覚えはないぞ?」
「解っております。ですが若葉様の件で至急お耳に入れたいことがございまして、軍医と共に参りました」
サウンドウェーブの口調から恐らく良くはないことだと判断したメガトロンはそっと視線を若葉へと向ける。
「サウンドウェーブ」
「はい」
「それは今しなければならん話なのか?」
熱を出して眠っている若葉を無視してまで話さなければならない事態が起きているようにはメガトロンには思えない。
日本で暮していたときから解っていた事だが、若葉は特に大きな問題は今まで起きてはおらず、起こるとしたらそれはこれからだろうとメガトロンは判断していた。
「私個人の判断ですが、早急に手を打たなければ若葉様を失う可能性が高いと判断しております」
それほどまでに悪い話なのかと判断したメガトロンは若葉の側から離れる。
寝室を出るとメガトロンとサウンドウェーブの会話が終わるまでの間、待っていたらしいラチェットと視線が合う。
「メガトロン。博士の妊娠を知ったらしい政府はある専門家にここに来るように招集を掛けたらしい」
「・・・・何故アイツの事で人間共が口を挟んでくる」
酷く不快だと言うかのように赤い目を細めてメガトロンはラチェットを睨み付けると、ラチェットは八つ当たりするなと言うかのように顔をしかめながら肩をすくめる。
メガトロンはラチェットのような軍事用の高機能センサーを所有してはいない。今後はこのような場合に備えて、次のメンテの時に申請しておくことを見当する。
「お前は嫌がりそうだな」
苦笑を浮かべたメガトロンは若葉が引きつった笑みを浮かべながら、絶対にソレを自分には使うなと言ってくる顔が思い浮かぶ。
「それにしても俺には言えないことをオプティマスに話すとは・・・」
少しばかりオプティマスへと嫉妬しながらメガトロンは、オプティマスと若葉の会話を思い出す。
今後の事を想定し、メガトロンは自らの師の元に助力を得るために向かい、無事に師の協力を得られたため急ぎ足でオプティマスの家に向かっていたとき、オプティマスは善意からか若葉との会話を通信を使って中継してきたのだ。
最初こそ勝手な事をするなと言おうとしたメガトロンだったが、他人だから話せることもあると言われたため大人しく2人の会話を聞くこととなった。
「全く・・・オプティマスにではなく、俺に向かって言えば良いものを」
父さん、と。
最初こそ警戒心しかなかった若葉が少しずつ、その警戒を解き、少しだけ本心を見せ始めていたことはメガトロンにとって喜ばしい変化だった。
「閣下と呼ばれるとは思ってはいなかったがな」
必死に持てるだけの知恵を振り絞った若葉が選択した呼び方が「閣下」だったことはメガトロンにとっては想定外のことで、少し前の自分ならばそのような呼び方を人間の小娘がしたのならば迷うことなく命を奪っていただろう。
けれどオプティマスにも指摘されたとおり、以前の自分に戻ってしまった今となってはその呼び方も悪くはないと思っていた。
本心としては「父さん」呼びが喜ばしいのだが、それは先の楽しみとして残しておこうと思ったメガトロンは目を細めて笑う。
もう少ししたら若葉が自分の事を父と呼んでくれるだろうなという予感を感じ取っていたときだ。
「メガトロン様」
意外な人物の声が聞こえた事にメガトロンは笑みを消し、入口へと視線を向けるとそこにはサウンドウェーブの姿があった。
視線が合ったサウンドウェーブはそっと頭を下げる。
「俺は軍医を呼んだが貴様を呼んだ覚えはないぞ?」
「解っております。ですが若葉様の件で至急お耳に入れたいことがございまして、軍医と共に参りました」
サウンドウェーブの口調から恐らく良くはないことだと判断したメガトロンはそっと視線を若葉へと向ける。
「サウンドウェーブ」
「はい」
「それは今しなければならん話なのか?」
熱を出して眠っている若葉を無視してまで話さなければならない事態が起きているようにはメガトロンには思えない。
日本で暮していたときから解っていた事だが、若葉は特に大きな問題は今まで起きてはおらず、起こるとしたらそれはこれからだろうとメガトロンは判断していた。
「私個人の判断ですが、早急に手を打たなければ若葉様を失う可能性が高いと判断しております」
それほどまでに悪い話なのかと判断したメガトロンは若葉の側から離れる。
寝室を出るとメガトロンとサウンドウェーブの会話が終わるまでの間、待っていたらしいラチェットと視線が合う。
「メガトロン。博士の妊娠を知ったらしい政府はある専門家にここに来るように招集を掛けたらしい」
「・・・・何故アイツの事で人間共が口を挟んでくる」
酷く不快だと言うかのように赤い目を細めてメガトロンはラチェットを睨み付けると、ラチェットは八つ当たりするなと言うかのように顔をしかめながら肩をすくめる。