12章:本当の気持ち
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大人2人が何かを考えるかのように沈黙する。
気づけば全員の歩みは止っており、それぞれが何かを考えるかのような真剣な面持ちをしていた。
そんな中、若葉はこの沈黙が訪れたことを良かったと思っていた。
母のことを思ってメガトロンとオプティマスが真剣に考えてくれているという事、それは若葉にとってとても幸せな事だ。
「今から私はとても狡いことを閣下に言います」
今から言うことに対して絶対にメガトロンは反論することは出来ないと解った上で、あえて無理強いを口にするのだと若葉は口にする。
それがメガトロンを傷つけることだと解っていながらも若葉はその言葉を口にした。
「母と赤ちゃんを助けて下さい」
ソレを実行すると言うことはメガトロンは2人に対してつきっきりになり、若葉への対応に関して何一つ満足にできなくなる。
この基地の中で頼るべき保護者を失った若葉自身がどのような立場に追いやられるのか、どれほど肩身の狭い思い立場になるのか解った上で若葉はそれを口にした。
「お前は解っているのか?」
「・・・なんとなくは」
恐らく碌な扱いはされないと解っている、と暗に告げればメガトロンは自分の目元を押さえつけた。
言うべき言葉を、説得すべき言葉を探しているメガトロンの姿を見た若葉は、この人は本当に優しい人だと思いながら微笑む。
「閣下。・・・貴方が守るべきは妻と血の繋がった子どもでしょう?」
妻の連れ子ではない。
それが当たり前の事実だと言うかのように若葉は微笑みながら告げる。
この発言がメガトロンをどれくらい傷つけたのか解っていながら。
追い詰められたメガトロンが妻子を守る為に若葉という存在を切捨てる事に、どれほど苦しむのか解った上で。
「閣下。迷わないで下さい。貴方の持てる全てを使って妻子を守って下さい」
誰かを助けるために、誰かが踏みつけられたとしてもソレは仕方のない事なのだと言うかのように若葉は微笑む。
その笑みを見たメガトロンはすぐさま否定の言葉を発しようとしたが、感情を抜きにした打算的な判断を下すブレインは若葉の申し出をこれ幸いだと言うかのようにメガトロンに対して受け入れろと命じる。
「私は」
今から言う言葉。
それは絶対に言ってはならない言葉であり、若葉自身絶対に言いたくはない言葉だ。
本当ならばメガトロンを父と呼びたかった。
彼と母と、自分と生まれてくる赤ちゃんを交えて、家族と呼びたかった。
けれど母を助けるためには犠牲を払わなければならなくて、その犠牲になるのは自分1人で十分だと思いながら若葉は告げた。
「私は貴方の実の娘ではありません」
だから迷うことなく自分を切捨てろ。
動じることなくいつも通り告げられた自分を若葉は褒めたくなった。
「短い間ですが、貴方の娘になれたことは私にとって幸せな事でした・・・母のこと、そして赤ちゃんのこと、よろしくお願いします」
ツンッとした痛みを発する鼻の奥、ジクジクと痛む目元に力を込めながら若葉は無理矢理笑うと、深々と頭を下げた。
「それがお前の下した決断か?」
「はい」
「そうか」
メガトロンは落胆を隠すことなく言葉を返す。
いつもと比べて少ない言葉、メガトロンが本当に自分を見限ったのだと悟った若葉はコレで良いと思いつつも、胸を締め付けるかのような喪失感に泣きたくなった。
気づけば全員の歩みは止っており、それぞれが何かを考えるかのような真剣な面持ちをしていた。
そんな中、若葉はこの沈黙が訪れたことを良かったと思っていた。
母のことを思ってメガトロンとオプティマスが真剣に考えてくれているという事、それは若葉にとってとても幸せな事だ。
「今から私はとても狡いことを閣下に言います」
今から言うことに対して絶対にメガトロンは反論することは出来ないと解った上で、あえて無理強いを口にするのだと若葉は口にする。
それがメガトロンを傷つけることだと解っていながらも若葉はその言葉を口にした。
「母と赤ちゃんを助けて下さい」
ソレを実行すると言うことはメガトロンは2人に対してつきっきりになり、若葉への対応に関して何一つ満足にできなくなる。
この基地の中で頼るべき保護者を失った若葉自身がどのような立場に追いやられるのか、どれほど肩身の狭い思い立場になるのか解った上で若葉はそれを口にした。
「お前は解っているのか?」
「・・・なんとなくは」
恐らく碌な扱いはされないと解っている、と暗に告げればメガトロンは自分の目元を押さえつけた。
言うべき言葉を、説得すべき言葉を探しているメガトロンの姿を見た若葉は、この人は本当に優しい人だと思いながら微笑む。
「閣下。・・・貴方が守るべきは妻と血の繋がった子どもでしょう?」
妻の連れ子ではない。
それが当たり前の事実だと言うかのように若葉は微笑みながら告げる。
この発言がメガトロンをどれくらい傷つけたのか解っていながら。
追い詰められたメガトロンが妻子を守る為に若葉という存在を切捨てる事に、どれほど苦しむのか解った上で。
「閣下。迷わないで下さい。貴方の持てる全てを使って妻子を守って下さい」
誰かを助けるために、誰かが踏みつけられたとしてもソレは仕方のない事なのだと言うかのように若葉は微笑む。
その笑みを見たメガトロンはすぐさま否定の言葉を発しようとしたが、感情を抜きにした打算的な判断を下すブレインは若葉の申し出をこれ幸いだと言うかのようにメガトロンに対して受け入れろと命じる。
「私は」
今から言う言葉。
それは絶対に言ってはならない言葉であり、若葉自身絶対に言いたくはない言葉だ。
本当ならばメガトロンを父と呼びたかった。
彼と母と、自分と生まれてくる赤ちゃんを交えて、家族と呼びたかった。
けれど母を助けるためには犠牲を払わなければならなくて、その犠牲になるのは自分1人で十分だと思いながら若葉は告げた。
「私は貴方の実の娘ではありません」
だから迷うことなく自分を切捨てろ。
動じることなくいつも通り告げられた自分を若葉は褒めたくなった。
「短い間ですが、貴方の娘になれたことは私にとって幸せな事でした・・・母のこと、そして赤ちゃんのこと、よろしくお願いします」
ツンッとした痛みを発する鼻の奥、ジクジクと痛む目元に力を込めながら若葉は無理矢理笑うと、深々と頭を下げた。
「それがお前の下した決断か?」
「はい」
「そうか」
メガトロンは落胆を隠すことなく言葉を返す。
いつもと比べて少ない言葉、メガトロンが本当に自分を見限ったのだと悟った若葉はコレで良いと思いつつも、胸を締め付けるかのような喪失感に泣きたくなった。