10章:金属怪獣大決戦
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鋭く尖った金属の身体、こちらを睨み付けるかのような赤い瞳、それら全ては初めて見るはずなのに若葉にはその金属のロボットと初めて会う気がしなかった。
何故だろうか?そう思いながらジッとロボットを見つめていると、ロボットもまた無言のまま若葉を見つめてきており、その目を見ていた若葉の唇が無意識の内に動く。
「・・・・・閣下?」
その言葉を、その呼び名を口にした直後、若葉は目の前にいるのがメガトロンであるのだと理解する。
『良く解ったな』
「目の鋭さが同じなので」
『・・・そうか』
何とも言えないと言うかのような声音でメガトロンは告げると、自分の手に被さっていた瓦礫を払いのける。
地響きのような音と共に辺りに砂埃が舞う中、若葉はそれを気にとめることをしないまま、真っ直ぐメガトロンを見上げていた。
『何から話せば良いのだろうな』
「えぇ本当、そうですよね。私も何から聞けば良いのか解りません」
同じですね。
そう言ってぎこちなく微笑んだ若葉の顔を見たメガトロンは驚いたように赤い目を見開いた後、戸惑うかのように若葉へと問いかける。
『お前は恐ろしくはないのか?』
「正直、色々とありすぎて頭が理解するのを拒んでいるみたいな感じですかね?」
何とも言えない顔をした若葉は金属の蠍とミミズへと視線を向ける。
目の前で人間が金属の蠍とミミズに変形し、某怪獣映画も吃驚な大戦争を繰り広げられたのだから嫌でも認識をしなければならない。
今回の事件の当事者である蠍とミミズは、飼い主と思わしき男達からの説教をされているらしく申し訳なさそうに頭を下げていた。
「閣下。母さんは知っているんですか?」
メガトロンが、夫となるものが、金属のロボットになる事ができるのを。
問いかけに対してメガトロンはゆっくりとした口調で答える。
『知っている。俺がアイツと最初に出会ったのはこの姿だからな』
その返答に我が母ながら何とも剛胆な人だと若葉は尊敬するのと同時に、呆れたような気持ちになるのも無理は無かった。
『お前は俺が恐ろしいか?』
いつもよりも声が強ばっているような気がするのは金属ロボットになっているかなのか、それとも若葉の前で正体を明かしてしまった事によるものなのか、そして隠し事をしていたことに対する罪悪感なのか、どれが正解は若葉には解らない。
答えを求める声には怯えが混じっていることに気づいた若葉は驚いたように目を見張った直後、今の気持ちをどう言葉に表せば良いのか解らず黙り込む。
若葉が言葉を返すまでの間、メガトロンは待つことにしたらしく何も言わない。
先程まで金属の蠍とミミズの説教をしていた男達も黙り込んでこちらを見つめてきており、誰もがこの結末に対して関心がある事を意味していた。
だから若葉は自分の中にある気持ちを素直に口にした。
そうしなければならないと思ったのだ。
下手な言葉で偽ったり、問題を先延ばしにしてしまえば、きっとメガトロンが去って行ってしまうと無意識の内に感じ取っていた。
「姿形は違えど閣下は閣下でしょう?正直な気持ち、ロボットになれるとは思いませんでしたけど、閣下の本質は変わらないと思います。それに・・・」
『それに?』
「今の閣下の姿も格好いいですよ」
そう告げた若葉はメガトロンへと手を伸ばす。
触れた掌から伝わってくるのは金属の感触だったが、どこか生きていると思わせるかのような鼓動が伝わってきた事に若葉は何故か安心できた。
何故だろうか?そう思いながらジッとロボットを見つめていると、ロボットもまた無言のまま若葉を見つめてきており、その目を見ていた若葉の唇が無意識の内に動く。
「・・・・・閣下?」
その言葉を、その呼び名を口にした直後、若葉は目の前にいるのがメガトロンであるのだと理解する。
『良く解ったな』
「目の鋭さが同じなので」
『・・・そうか』
何とも言えないと言うかのような声音でメガトロンは告げると、自分の手に被さっていた瓦礫を払いのける。
地響きのような音と共に辺りに砂埃が舞う中、若葉はそれを気にとめることをしないまま、真っ直ぐメガトロンを見上げていた。
『何から話せば良いのだろうな』
「えぇ本当、そうですよね。私も何から聞けば良いのか解りません」
同じですね。
そう言ってぎこちなく微笑んだ若葉の顔を見たメガトロンは驚いたように赤い目を見開いた後、戸惑うかのように若葉へと問いかける。
『お前は恐ろしくはないのか?』
「正直、色々とありすぎて頭が理解するのを拒んでいるみたいな感じですかね?」
何とも言えない顔をした若葉は金属の蠍とミミズへと視線を向ける。
目の前で人間が金属の蠍とミミズに変形し、某怪獣映画も吃驚な大戦争を繰り広げられたのだから嫌でも認識をしなければならない。
今回の事件の当事者である蠍とミミズは、飼い主と思わしき男達からの説教をされているらしく申し訳なさそうに頭を下げていた。
「閣下。母さんは知っているんですか?」
メガトロンが、夫となるものが、金属のロボットになる事ができるのを。
問いかけに対してメガトロンはゆっくりとした口調で答える。
『知っている。俺がアイツと最初に出会ったのはこの姿だからな』
その返答に我が母ながら何とも剛胆な人だと若葉は尊敬するのと同時に、呆れたような気持ちになるのも無理は無かった。
『お前は俺が恐ろしいか?』
いつもよりも声が強ばっているような気がするのは金属ロボットになっているかなのか、それとも若葉の前で正体を明かしてしまった事によるものなのか、そして隠し事をしていたことに対する罪悪感なのか、どれが正解は若葉には解らない。
答えを求める声には怯えが混じっていることに気づいた若葉は驚いたように目を見張った直後、今の気持ちをどう言葉に表せば良いのか解らず黙り込む。
若葉が言葉を返すまでの間、メガトロンは待つことにしたらしく何も言わない。
先程まで金属の蠍とミミズの説教をしていた男達も黙り込んでこちらを見つめてきており、誰もがこの結末に対して関心がある事を意味していた。
だから若葉は自分の中にある気持ちを素直に口にした。
そうしなければならないと思ったのだ。
下手な言葉で偽ったり、問題を先延ばしにしてしまえば、きっとメガトロンが去って行ってしまうと無意識の内に感じ取っていた。
「姿形は違えど閣下は閣下でしょう?正直な気持ち、ロボットになれるとは思いませんでしたけど、閣下の本質は変わらないと思います。それに・・・」
『それに?』
「今の閣下の姿も格好いいですよ」
そう告げた若葉はメガトロンへと手を伸ばす。
触れた掌から伝わってくるのは金属の感触だったが、どこか生きていると思わせるかのような鼓動が伝わってきた事に若葉は何故か安心できた。