9章:お友達大作戦
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部屋の中に雰囲気はまさに一触即発で、些細な事から暴力沙汰になりそうな事くらいは若葉とて理解している。
それは未だに警戒を解かないアイアンハイドとレノックスの姿から明らかだ。
彼等2人を睨み付けているメガトロンのこめかみにはうっすらと血管が浮かんでおり、彼がかなり激怒していることを物語っている。
「(・・・・あぁ、どうしよう?)」
メガトロンとアイアンハイドを不安な面持ちで若葉は見つめながら、なんとかしなければと思うのだが、メガトロン達の事もそうだがそれ以上に若葉の心の中は彼等とは違う意味で修羅場だ。
その原因となっているのは自分の腹部へと回されている筋肉質な腕が原因だ。
頭の中で必死に思い出すのは昨日の夜、お風呂上がりに乗った体重計の数字で、それは見間違いではなければ日本に来る前と比べ少しばかり増えていた。
ここ最近はカロリーの高そうなお菓子を食べていたことを思い出す。お腹周りにある肉が増えていたかもしれない、と思った若葉はお腹に力を入れる。
若葉なりのささやかな抵抗であったのだが、若葉を捕まえているショックウェーブはそうは思わなかった。
「安心しろ。メガトロンは強い。あの2人を相手に戦ったとしても負けはしない」
若葉がお腹に力を込めたのはメガトロンが負けてしまうと判断したらしいショックウェーブは、若葉を安心させるかのように少しばかり柔らかな声でそう話しかける。
「え・・・?」
この人は突然言っているのだ?
言われた事が理解出来なかった若葉は背後にいるショックウェーブを見ると、彼は当たり前だと言うかのような顔をしてゆっくりと頷く。
「せいぜい苦戦するのはプライムくらいなものだろう」
「確かにメガトロンの強さは知っているさ。だけど、勝敗なんてのは戦ってみないと解らないぜ?」
ニコニコと微笑みながらショックウェーブに話しかけてきたのは青いバイザーの男だ。
彼は気さくで陽気な雰囲気を漂わせているが、ショックウェーブへと話しかけるその声には少しばかり険があることに気づいた若葉は顔を引きつらせると無言のまま視線を足下へと落とす。
他人からの、特に男からの険のある声にあまり良い思い出がないからだ。
そんな若葉に気づいたショックウェーブは空いていた手で若葉の頭を優しく撫でてきた。
まるで大丈夫だと言われたような気がした若葉はゆっくりと息を吐き出し、そっとショックウェーブへと視線を向けると、そこには笑みの一つも浮かべない無表情のショックウェーブの姿があった。
けれど若葉を見る赤い目には微かに若葉を案じているかのような感情が浮かんでいる。
「あの、・・・ありがとうございます」
「気にするな」
どこかに表情を忘れてきてしまったかのような無表情ではあるものの、解りにくいショックウェーブの優しさに若葉は安堵の息を吐く。
メガトロンの部下に対して若葉はあまり良い感情を抱いてはいなかった。
人の携帯をハッキングする人やら、横暴な刺青男という印象があまりにも強く、可能ならば接点を持ちたくはなかったが本音だった。
「ショックウェーブさんは優しい人ですね」
ぎこちなかったが笑みを浮かべてお礼を告げるとショックウェーブは驚いたように一瞬だけ目を見張った後、パチパチと瞬きを数度繰り返す。
「メガトロン」
「なんだ?用件は手短に話せ」
アイアンハイドとレノックスを睨み付けながらメガトロンは素っ気ない声で答える。
それを合図にショックウェーブは若葉の身体を両手で抱きかかえた。突然、視界が高くなったことに驚いた若葉はショックウェーブの肩に手を乗せる。
「若葉は俺の部屋に連れて行く。若葉はきっとドリラーと良い友になれるはずだ」
この部屋に居る誰もが何を言われたのか解らぬまま、何一つとして問いかける事が出来ないままショックウェーブを見つめる事しか出来ずにいた。
それは未だに警戒を解かないアイアンハイドとレノックスの姿から明らかだ。
彼等2人を睨み付けているメガトロンのこめかみにはうっすらと血管が浮かんでおり、彼がかなり激怒していることを物語っている。
「(・・・・あぁ、どうしよう?)」
メガトロンとアイアンハイドを不安な面持ちで若葉は見つめながら、なんとかしなければと思うのだが、メガトロン達の事もそうだがそれ以上に若葉の心の中は彼等とは違う意味で修羅場だ。
その原因となっているのは自分の腹部へと回されている筋肉質な腕が原因だ。
頭の中で必死に思い出すのは昨日の夜、お風呂上がりに乗った体重計の数字で、それは見間違いではなければ日本に来る前と比べ少しばかり増えていた。
ここ最近はカロリーの高そうなお菓子を食べていたことを思い出す。お腹周りにある肉が増えていたかもしれない、と思った若葉はお腹に力を入れる。
若葉なりのささやかな抵抗であったのだが、若葉を捕まえているショックウェーブはそうは思わなかった。
「安心しろ。メガトロンは強い。あの2人を相手に戦ったとしても負けはしない」
若葉がお腹に力を込めたのはメガトロンが負けてしまうと判断したらしいショックウェーブは、若葉を安心させるかのように少しばかり柔らかな声でそう話しかける。
「え・・・?」
この人は突然言っているのだ?
言われた事が理解出来なかった若葉は背後にいるショックウェーブを見ると、彼は当たり前だと言うかのような顔をしてゆっくりと頷く。
「せいぜい苦戦するのはプライムくらいなものだろう」
「確かにメガトロンの強さは知っているさ。だけど、勝敗なんてのは戦ってみないと解らないぜ?」
ニコニコと微笑みながらショックウェーブに話しかけてきたのは青いバイザーの男だ。
彼は気さくで陽気な雰囲気を漂わせているが、ショックウェーブへと話しかけるその声には少しばかり険があることに気づいた若葉は顔を引きつらせると無言のまま視線を足下へと落とす。
他人からの、特に男からの険のある声にあまり良い思い出がないからだ。
そんな若葉に気づいたショックウェーブは空いていた手で若葉の頭を優しく撫でてきた。
まるで大丈夫だと言われたような気がした若葉はゆっくりと息を吐き出し、そっとショックウェーブへと視線を向けると、そこには笑みの一つも浮かべない無表情のショックウェーブの姿があった。
けれど若葉を見る赤い目には微かに若葉を案じているかのような感情が浮かんでいる。
「あの、・・・ありがとうございます」
「気にするな」
どこかに表情を忘れてきてしまったかのような無表情ではあるものの、解りにくいショックウェーブの優しさに若葉は安堵の息を吐く。
メガトロンの部下に対して若葉はあまり良い感情を抱いてはいなかった。
人の携帯をハッキングする人やら、横暴な刺青男という印象があまりにも強く、可能ならば接点を持ちたくはなかったが本音だった。
「ショックウェーブさんは優しい人ですね」
ぎこちなかったが笑みを浮かべてお礼を告げるとショックウェーブは驚いたように一瞬だけ目を見張った後、パチパチと瞬きを数度繰り返す。
「メガトロン」
「なんだ?用件は手短に話せ」
アイアンハイドとレノックスを睨み付けながらメガトロンは素っ気ない声で答える。
それを合図にショックウェーブは若葉の身体を両手で抱きかかえた。突然、視界が高くなったことに驚いた若葉はショックウェーブの肩に手を乗せる。
「若葉は俺の部屋に連れて行く。若葉はきっとドリラーと良い友になれるはずだ」
この部屋に居る誰もが何を言われたのか解らぬまま、何一つとして問いかける事が出来ないままショックウェーブを見つめる事しか出来ずにいた。