8章:未来に対する選択
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メガトロンと若葉は一度家に帰ると、入院している母が必要であろう物を持って母の元へと向かった。
母が起きているのならば少し話が出来るかもしれないと少しばかり心を躍らせていた若葉だったが、母は二人が帰った後すぐに眠ってしまったらしく入院中に必要な物をラチェットに渡して二人は帰路に着いた。
遅くなった夕食を食べ終えた後、メガトロンと若葉の間で話し合いが開始された。
「携帯の監視を止めては頂けませんか?」
「却下だ」
間髪おかずに言い返された否定の言葉に若葉の顔は引きつる。
そもそも、メガトロンにこうして抗議したところで彼は大人しくその言葉を聞き入れてくれるのだろうか?と疑問を抱く。
今日一日だけしか知らないのだが、仕事をしているメガトロンに対して誰も異論を申してはいなかった。唯一、やんわりと訂正やら修正やらを申し出ていたのはサウンドウェーブくらいなものだった。
「(肝心のその人が私の携帯に色々してくるんだもんなぁ)」
げんなりした顔をして若葉はため息を吐く。
仕事の出来そうな雰囲気をしていたがまさかハッキングまでできるとは思わなかったなぁと若葉はここには居ないサウンドウェーブの顔を思い浮かべる。
「閣下。さっきも言いましたけど、私にだってプライベートってものがあります。閣下だって、母さんとのメールを誰かに知られたくありませんよね?」
「・・・確かに」
「私が言っているのはそれと同じなんです。私にだって見られたくはない事や知られたくない事があるんですよ」
「それは相手が俺だからか?アイツにならば言えるのか?」
「母さんにも言えない事だってあります」
友達に知られるのは抵抗がないし気軽に声に出す事はできるのだが、母には言えない知られたくはない事だって若葉の年頃ならばいくらだってある。
勿論それは悪い事ではなく、知れば誰もが微笑ましいと思えるような事だ。けれどそれを大人には知られたくはないのは、隠しておきたいのは同じ歳の者達だけが持っている奇妙な連帯感と、大人に対する反発心がそうさせてしまう。
「・・・自分一人で対処できないような事が起きたり、何か迷うような事になったら絶対に相談します。だから携帯へのハッキングはやめてもらえませんか?」
縋るような気持ちで若葉はメガトロンを見つめる。
その申し出を受け入れるべきか断るべきか迷っているかのように赤い瞳が頼りなく揺れていたが、ゆっくりとため息を吐くのと同時にそっとメガトロンは目を閉じる。
「何かあれば最優先に俺に報告をしろ。本来ならばアイツにすべきなのだろうが、妊娠中のアイツに心配を掛けさせるわけにはいかないからな」
「はい!!」
「全く・・・お前達親子には勝てんな」
苦笑交じりにメガトロンが呟いた言葉に若葉はくすぐったい気持ちになる。
若葉は父親を知らない。
友達から聞く父親の話はいつも悪口や愚痴ばかりで、その言葉を微笑みながら聞きながらも父親という存在が居る事を少しだけ羨んでいた。
今のメガトロンとの会話はまるで友達から聞いていた父と娘の会話そのもので、ソレが出来た事が嬉しくて、そして少しだけ恥ずかしかった若葉は自身の頬が熱を持った事に気づくとそれを隠すかのように深々と頭を下げる。
「ありがとうございます」
「携帯の話は終わったな。では次にお前の門限について話し合うぞ」
「・・・え?門限?」
「今の門限はバイトをしているということもあってか20時だったな?いくら日本がアメリカと比べて安全とは言え、若い娘が一人で夜道を歩くのは関心しないな」
ブツブツと呟くメガトロンの言葉にまさか自分のこれからの行動に関し、一つずつ話し合って決めていくつもりなのか?と若葉は焦りを抱くのと同時に、なんとかして今の状態を守らなければと自分を奮い立たせると強大な敵との話し合いを開始した。
母が起きているのならば少し話が出来るかもしれないと少しばかり心を躍らせていた若葉だったが、母は二人が帰った後すぐに眠ってしまったらしく入院中に必要な物をラチェットに渡して二人は帰路に着いた。
遅くなった夕食を食べ終えた後、メガトロンと若葉の間で話し合いが開始された。
「携帯の監視を止めては頂けませんか?」
「却下だ」
間髪おかずに言い返された否定の言葉に若葉の顔は引きつる。
そもそも、メガトロンにこうして抗議したところで彼は大人しくその言葉を聞き入れてくれるのだろうか?と疑問を抱く。
今日一日だけしか知らないのだが、仕事をしているメガトロンに対して誰も異論を申してはいなかった。唯一、やんわりと訂正やら修正やらを申し出ていたのはサウンドウェーブくらいなものだった。
「(肝心のその人が私の携帯に色々してくるんだもんなぁ)」
げんなりした顔をして若葉はため息を吐く。
仕事の出来そうな雰囲気をしていたがまさかハッキングまでできるとは思わなかったなぁと若葉はここには居ないサウンドウェーブの顔を思い浮かべる。
「閣下。さっきも言いましたけど、私にだってプライベートってものがあります。閣下だって、母さんとのメールを誰かに知られたくありませんよね?」
「・・・確かに」
「私が言っているのはそれと同じなんです。私にだって見られたくはない事や知られたくない事があるんですよ」
「それは相手が俺だからか?アイツにならば言えるのか?」
「母さんにも言えない事だってあります」
友達に知られるのは抵抗がないし気軽に声に出す事はできるのだが、母には言えない知られたくはない事だって若葉の年頃ならばいくらだってある。
勿論それは悪い事ではなく、知れば誰もが微笑ましいと思えるような事だ。けれどそれを大人には知られたくはないのは、隠しておきたいのは同じ歳の者達だけが持っている奇妙な連帯感と、大人に対する反発心がそうさせてしまう。
「・・・自分一人で対処できないような事が起きたり、何か迷うような事になったら絶対に相談します。だから携帯へのハッキングはやめてもらえませんか?」
縋るような気持ちで若葉はメガトロンを見つめる。
その申し出を受け入れるべきか断るべきか迷っているかのように赤い瞳が頼りなく揺れていたが、ゆっくりとため息を吐くのと同時にそっとメガトロンは目を閉じる。
「何かあれば最優先に俺に報告をしろ。本来ならばアイツにすべきなのだろうが、妊娠中のアイツに心配を掛けさせるわけにはいかないからな」
「はい!!」
「全く・・・お前達親子には勝てんな」
苦笑交じりにメガトロンが呟いた言葉に若葉はくすぐったい気持ちになる。
若葉は父親を知らない。
友達から聞く父親の話はいつも悪口や愚痴ばかりで、その言葉を微笑みながら聞きながらも父親という存在が居る事を少しだけ羨んでいた。
今のメガトロンとの会話はまるで友達から聞いていた父と娘の会話そのもので、ソレが出来た事が嬉しくて、そして少しだけ恥ずかしかった若葉は自身の頬が熱を持った事に気づくとそれを隠すかのように深々と頭を下げる。
「ありがとうございます」
「携帯の話は終わったな。では次にお前の門限について話し合うぞ」
「・・・え?門限?」
「今の門限はバイトをしているということもあってか20時だったな?いくら日本がアメリカと比べて安全とは言え、若い娘が一人で夜道を歩くのは関心しないな」
ブツブツと呟くメガトロンの言葉にまさか自分のこれからの行動に関し、一つずつ話し合って決めていくつもりなのか?と若葉は焦りを抱くのと同時に、なんとかして今の状態を守らなければと自分を奮い立たせると強大な敵との話し合いを開始した。