6章:急変
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我が物顔で乗り混んできた男に対し、若葉は警戒した眼差しを向ければ男はニヤリと楽しげに笑った。
男が軍服を着ていることから軍人である事は認識できた。
露わになっている肌には至る所に刺青が見えており、全身だけで飽き足らなかったのか男は顔にまで入れ墨を彫っている。
ここが日本ならば絶対に近づかないだろう人物だ。
そんな人物に対して若葉がどん引きをしている中、男は楽しげな声で宣言をした。
「喜べ小娘。この俺様が貴様の面倒を見てやろう!!」
フフンッと意気揚々とした笑みを浮かべながら男が告げた言葉を聞いた瞬間、若葉は何となくコレは良くない傾向だと悟る。
「遠慮します。間に合ってます。速やかにお帰り下さい」
にっこりと人好きのする笑みを浮かべながらドアを手で示せば、刺青まみれの男は頬を引きつらせる。
その顔を見たサイドウェイズがこっそりと笑っていると、男の鋭い視線が向けられたため慌てて顔を背けた。
「貴方は誰ですか?・・・あの人の部下ですか?」
「あの人?あぁ、閣下のことか」
サイドウェイズへと向けていた視線を若葉へと戻した男が口にした閣下という単語が全ての答えだ。
秘書風の男からこんな刺青まみれの男、挙げ句の果てにはしゃべる車まで持っている母の再婚相手に対し若葉は彼は何者なのだろうか?と考え始める。
「小娘。貴様は閣下の義理の娘になるのだろう?ならば父親と呼ぶのが相応しいのではないか?閣下はあぁ見えて面倒見が良いからな、義理とは言え娘になったお前の事を無碍には扱わんぞ?せいぜいその浅はかな知能を使って閣下のご機嫌を取っておけ。ある程度のモノは手に入れられるだろうさ」
「私は・・・別にモノが欲しいわけじゃない。ただ、あの人が母さんを大切にしてくれればそれで良い」
膝の上でキュッと手を握りながら若葉が告げれば、それに対し下らないと言うかのように鼻で笑われる。
思わず若葉が男を見るとそこには楽しげに目を細めて笑っている男の顔が合った。
その顔に浮かぶのは自分に対する嘲笑、悪意だ。
今まで何度かそういった感情を向けられた事があったが、目の前に居る男のようにはっきりと、そして尚且つこれほどまで強いものを向けられた事が無かった若葉はその恐怖故にヒュッと息を吸い込む。
「母親を理由に閣下を拒絶するか」
「違うッ!!」
「ならば何故そんなにムキになる?」
ニタニタと笑う男は自分の言葉一つで簡単にも動揺する若葉の姿が面白くて仕方が無い、そう言うかのように笑っている。
『スタースクリーム、その辺にしておけよ。ソイツ困ってんじゃん?』
「黙ってろ、満足に任務も遂行できない屑が。誰が貴様の尻ぬぐいに来てやったと思っている?・・・・別に危害を加えるというわけじゃないんだ、これくらいの楽しみはかまわんだろう?そもそも閣下がコイツの面倒を俺様に見るように命じたのが間違いだ。まぁ俺達の中に面倒見の良い奴なんて居ないだろうがな」
人選ミスだと思いながらスタースクリームは建物へと視線を向ける。
本来ならばブラックアウト辺りが適任だったのだろうが、急遽任務が入ったため出撃中だった為、他の者を選ぼうとしたメガトロンに対しスタースクリームは自ら立候補をした。
常日頃、メガトロンから無理難題を押しつけられ、時には理不尽な目に遭っているスタースクリームは今がやり返すチャンスだと思っていた。
メガトロンの大切にしている者を傷つける、それだけで今までの溜飲が下がるような気がしたためどうやっていたぶり続けてやろうかと考えていた時だ。
カチリ、という音が響いたかと思えば若葉をシートに縛り付けていたシートベルトが外れていた。
突然のことに驚いた若葉が運転席を見た直後、先程まで蹴っていたドアが開く。
『行けよ』
その言葉で誰が自分に助けを出してくれたのか理解した若葉は車から転がるようにして飛び出ると、母と再婚相手が入っていった建物へと向かって走り出した。
男が軍服を着ていることから軍人である事は認識できた。
露わになっている肌には至る所に刺青が見えており、全身だけで飽き足らなかったのか男は顔にまで入れ墨を彫っている。
ここが日本ならば絶対に近づかないだろう人物だ。
そんな人物に対して若葉がどん引きをしている中、男は楽しげな声で宣言をした。
「喜べ小娘。この俺様が貴様の面倒を見てやろう!!」
フフンッと意気揚々とした笑みを浮かべながら男が告げた言葉を聞いた瞬間、若葉は何となくコレは良くない傾向だと悟る。
「遠慮します。間に合ってます。速やかにお帰り下さい」
にっこりと人好きのする笑みを浮かべながらドアを手で示せば、刺青まみれの男は頬を引きつらせる。
その顔を見たサイドウェイズがこっそりと笑っていると、男の鋭い視線が向けられたため慌てて顔を背けた。
「貴方は誰ですか?・・・あの人の部下ですか?」
「あの人?あぁ、閣下のことか」
サイドウェイズへと向けていた視線を若葉へと戻した男が口にした閣下という単語が全ての答えだ。
秘書風の男からこんな刺青まみれの男、挙げ句の果てにはしゃべる車まで持っている母の再婚相手に対し若葉は彼は何者なのだろうか?と考え始める。
「小娘。貴様は閣下の義理の娘になるのだろう?ならば父親と呼ぶのが相応しいのではないか?閣下はあぁ見えて面倒見が良いからな、義理とは言え娘になったお前の事を無碍には扱わんぞ?せいぜいその浅はかな知能を使って閣下のご機嫌を取っておけ。ある程度のモノは手に入れられるだろうさ」
「私は・・・別にモノが欲しいわけじゃない。ただ、あの人が母さんを大切にしてくれればそれで良い」
膝の上でキュッと手を握りながら若葉が告げれば、それに対し下らないと言うかのように鼻で笑われる。
思わず若葉が男を見るとそこには楽しげに目を細めて笑っている男の顔が合った。
その顔に浮かぶのは自分に対する嘲笑、悪意だ。
今まで何度かそういった感情を向けられた事があったが、目の前に居る男のようにはっきりと、そして尚且つこれほどまで強いものを向けられた事が無かった若葉はその恐怖故にヒュッと息を吸い込む。
「母親を理由に閣下を拒絶するか」
「違うッ!!」
「ならば何故そんなにムキになる?」
ニタニタと笑う男は自分の言葉一つで簡単にも動揺する若葉の姿が面白くて仕方が無い、そう言うかのように笑っている。
『スタースクリーム、その辺にしておけよ。ソイツ困ってんじゃん?』
「黙ってろ、満足に任務も遂行できない屑が。誰が貴様の尻ぬぐいに来てやったと思っている?・・・・別に危害を加えるというわけじゃないんだ、これくらいの楽しみはかまわんだろう?そもそも閣下がコイツの面倒を俺様に見るように命じたのが間違いだ。まぁ俺達の中に面倒見の良い奴なんて居ないだろうがな」
人選ミスだと思いながらスタースクリームは建物へと視線を向ける。
本来ならばブラックアウト辺りが適任だったのだろうが、急遽任務が入ったため出撃中だった為、他の者を選ぼうとしたメガトロンに対しスタースクリームは自ら立候補をした。
常日頃、メガトロンから無理難題を押しつけられ、時には理不尽な目に遭っているスタースクリームは今がやり返すチャンスだと思っていた。
メガトロンの大切にしている者を傷つける、それだけで今までの溜飲が下がるような気がしたためどうやっていたぶり続けてやろうかと考えていた時だ。
カチリ、という音が響いたかと思えば若葉をシートに縛り付けていたシートベルトが外れていた。
突然のことに驚いた若葉が運転席を見た直後、先程まで蹴っていたドアが開く。
『行けよ』
その言葉で誰が自分に助けを出してくれたのか理解した若葉は車から転がるようにして飛び出ると、母と再婚相手が入っていった建物へと向かって走り出した。