6章:急変
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強い声で名を呼ばれているのに母はそれに答える事が出来ないようで、時折押し殺したような声が聞こえてくる。
荒く息を吐くことを繰り返しているせいか、肩が激しく上下に動いておりそれだけ苦しいのだと言うことを無言のまま訴えていた。
「母さん?」
何が起こっているのだ?
そう思いながら母の方を見つめる事しか出来ずに居る若葉とは対照的に、最初こそ動揺していた再婚相手であったがすぐに冷静さを取り戻すと鋭い声でハンドルへと向かい告げた。
「軍医の元へ迎え!邪魔をする者は排除して構わん!!」
『了解』
初めて聞く機械音声に若葉は反応することが出来ない。
ただ、軍医という言葉を聞いた瞬間、母の身に良からぬ事が起きているのだと理解すると母の様子を確認するためシートから身を起こそうとしたときだ。
そうはさせないと言うかのように無言のままシートベルトが若葉の身体に絡みつきシートへと引き戻す。
「・・・え?」
何が起こったのだ?若葉がそう思いながらも自分を拘束するかのようなシートベルトを外そうとするが、何故か金具部分は全くと言っていい程反応をしてはくれない。
『メガトロン様』
「構わん。そのまま拘束しておけ」
『了解』
自分の状況が何一つとして理解出来てはいない若葉とは対照的に、どこかの誰かと冷静に会話をする母の再婚相手の姿を見た若葉は、彼が自分をこうしてシートに縛り付けているのだと理解すると眦をつり上げて吠える。
「コレ外してよ!!」
「却下だ。何が起こるのか解らんだろうが!!」
「はぁ!?」
シートベルトを掴みながら乱暴に引っ張る若葉に対して再婚相手は荒々しい言葉で返答をした時だ。
『メガトロン様、着きます』
「軍医には?」
『事情は説明済みです。軍医の他に人間の医者も待機しているとの返答がありました』
「良し・・・・あと少しだ、頑張れ」
再婚相手は母の頬を労るかのように撫でる。
車のスピードがゆっくりと減速したのと同時にドアが開く。
やって来たのは先程であったばかりのラチェットで、彼は助手席から母を抱き上げるかのようにして降ろすと側に置いて居たストレッチャーに乗せると建物内へと入っていく。
「お前はここにいろ」
「いやだ!!私も降りる!!」
若葉の言葉に何一つ反応しないままメガトロンは車を降りると、母が運ばれていった建物へと入っていく。一人だけ残されてしまった若葉はシートベルトを外すため奮闘していたが、一向に外れないそれに対して最終的に癇癪を起こすかのように車のドアをガンッと蹴りつけたときだ。
『いってぇぇぇ!?』
ガクンッと大きく車が一度だけ揺れたかと思えば、再婚相手と会話をしていたらしい機械音声が車内に響く。
『あ・・・しまった。声出しちゃったよ』
怒られる、そう呟いた声には悲壮感がありまるで人間のように若葉には感じられた。
荒く息を吐くことを繰り返しているせいか、肩が激しく上下に動いておりそれだけ苦しいのだと言うことを無言のまま訴えていた。
「母さん?」
何が起こっているのだ?
そう思いながら母の方を見つめる事しか出来ずに居る若葉とは対照的に、最初こそ動揺していた再婚相手であったがすぐに冷静さを取り戻すと鋭い声でハンドルへと向かい告げた。
「軍医の元へ迎え!邪魔をする者は排除して構わん!!」
『了解』
初めて聞く機械音声に若葉は反応することが出来ない。
ただ、軍医という言葉を聞いた瞬間、母の身に良からぬ事が起きているのだと理解すると母の様子を確認するためシートから身を起こそうとしたときだ。
そうはさせないと言うかのように無言のままシートベルトが若葉の身体に絡みつきシートへと引き戻す。
「・・・え?」
何が起こったのだ?若葉がそう思いながらも自分を拘束するかのようなシートベルトを外そうとするが、何故か金具部分は全くと言っていい程反応をしてはくれない。
『メガトロン様』
「構わん。そのまま拘束しておけ」
『了解』
自分の状況が何一つとして理解出来てはいない若葉とは対照的に、どこかの誰かと冷静に会話をする母の再婚相手の姿を見た若葉は、彼が自分をこうしてシートに縛り付けているのだと理解すると眦をつり上げて吠える。
「コレ外してよ!!」
「却下だ。何が起こるのか解らんだろうが!!」
「はぁ!?」
シートベルトを掴みながら乱暴に引っ張る若葉に対して再婚相手は荒々しい言葉で返答をした時だ。
『メガトロン様、着きます』
「軍医には?」
『事情は説明済みです。軍医の他に人間の医者も待機しているとの返答がありました』
「良し・・・・あと少しだ、頑張れ」
再婚相手は母の頬を労るかのように撫でる。
車のスピードがゆっくりと減速したのと同時にドアが開く。
やって来たのは先程であったばかりのラチェットで、彼は助手席から母を抱き上げるかのようにして降ろすと側に置いて居たストレッチャーに乗せると建物内へと入っていく。
「お前はここにいろ」
「いやだ!!私も降りる!!」
若葉の言葉に何一つ反応しないままメガトロンは車を降りると、母が運ばれていった建物へと入っていく。一人だけ残されてしまった若葉はシートベルトを外すため奮闘していたが、一向に外れないそれに対して最終的に癇癪を起こすかのように車のドアをガンッと蹴りつけたときだ。
『いってぇぇぇ!?』
ガクンッと大きく車が一度だけ揺れたかと思えば、再婚相手と会話をしていたらしい機械音声が車内に響く。
『あ・・・しまった。声出しちゃったよ』
怒られる、そう呟いた声には悲壮感がありまるで人間のように若葉には感じられた。