5章:消す事の出来ない過去の傷
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レノックスにグリグリと頭をなで回されながら若葉はオプティマスとラチェットの会話を聞いていた。会話と言ってもラチェットによるオプティマスへの説教というのが正しい表現だ。
しょんぼりと落ち込んでいるオプティマスの姿を見た若葉は気づけばラチェットへと声を掛けていた。
「あの、ラチェットさん?」
「なにかな?」
オプティマスに対する声とは全く違う声で返答したラチェットに対し、若葉は何とも言えない恐怖感を抱きながら話しかけた。
「私どれくらい眠っていたんでしょうか?」
「1時間にも満たない」
「・・・母には」
「連絡はしていないよ。君が嫌がっていると聞いたからね」
母には報告がされていない、それを知った若葉はホッとしたように微笑みながら胸をなで下ろす。
「ただ、メガトロンには連絡をしている。君が目を覚ましたら迎えに来ると言っていたから教えても構わないかな?」
「はい」
嫌だとは言わせぬ迫力があったため若葉が了承するとラチェットは連絡するために退出する。
ラチェットがこの部屋から完全に去ったのを確認したオプティマスが安堵の笑みを浮かべたのを見た若葉は、オプティマスへと近づくと声を潜めながら話しかけた。
「オプティマスさん、あの・・・ごめんなさい。私のせいで」
「それは違う。君のせいではない」
困ったように微笑みながらオプティマスは若葉の頭を一度だけそっと撫でた。
「何かあれば私の所に来ると良い。時々、私も仕事で席を外しているがここに居るときならば君の相談相手になろう。いや・・・任務は他の者に回しても構わない」
「何を馬鹿な事を言っているのかね?」
メガトロンへの報告を終えたラチェットが戻ってくる。
「君には君にしか出来ない仕事がある。彼女の事は私が責任を持つ」
「ラチェット!!」
「メガトロンも了承済みだよ」
既に先手を打って保護者の承認は得ていたらしいラチェットの言葉にオプティマスは頭を抱えてその場にうずくまる。
そんなオプティマスの姿を見たレノックスが声を上げながら笑い、バシバシとオプティマスの背中を乱暴に叩いていた。
「若葉だったね?」
「はい」
「・・・コレはこの基地の地図だ。私が普段在中している医務室はここだ。何かあればここに来なさい。ただし、来るときは誰かに必ず声をかけて来るように」
渡された地図はこのディエゴガルシア基地の全体マップだった。
一部黒く塗りつぶされている場所があるが、見取り図に表記されている部分くらいならば自分が行動しても良いという事なのだろうなと若葉は認識する。
ラチェットの居る医務室は黄色い蛍光ペンで塗りつぶされており、一目見て解りやすかった。
「ありがとうございます」
お礼を告げるのと同時に頭を下げたとき、ドアを破壊すると言うかのような凄まじい勢いで誰かが開く。
そこに立っていたのはメガトロンで、彼は若葉の顔を見るとホッとしたように目元を和らげたことを知っているのはごく一部の者達だけだった。
しょんぼりと落ち込んでいるオプティマスの姿を見た若葉は気づけばラチェットへと声を掛けていた。
「あの、ラチェットさん?」
「なにかな?」
オプティマスに対する声とは全く違う声で返答したラチェットに対し、若葉は何とも言えない恐怖感を抱きながら話しかけた。
「私どれくらい眠っていたんでしょうか?」
「1時間にも満たない」
「・・・母には」
「連絡はしていないよ。君が嫌がっていると聞いたからね」
母には報告がされていない、それを知った若葉はホッとしたように微笑みながら胸をなで下ろす。
「ただ、メガトロンには連絡をしている。君が目を覚ましたら迎えに来ると言っていたから教えても構わないかな?」
「はい」
嫌だとは言わせぬ迫力があったため若葉が了承するとラチェットは連絡するために退出する。
ラチェットがこの部屋から完全に去ったのを確認したオプティマスが安堵の笑みを浮かべたのを見た若葉は、オプティマスへと近づくと声を潜めながら話しかけた。
「オプティマスさん、あの・・・ごめんなさい。私のせいで」
「それは違う。君のせいではない」
困ったように微笑みながらオプティマスは若葉の頭を一度だけそっと撫でた。
「何かあれば私の所に来ると良い。時々、私も仕事で席を外しているがここに居るときならば君の相談相手になろう。いや・・・任務は他の者に回しても構わない」
「何を馬鹿な事を言っているのかね?」
メガトロンへの報告を終えたラチェットが戻ってくる。
「君には君にしか出来ない仕事がある。彼女の事は私が責任を持つ」
「ラチェット!!」
「メガトロンも了承済みだよ」
既に先手を打って保護者の承認は得ていたらしいラチェットの言葉にオプティマスは頭を抱えてその場にうずくまる。
そんなオプティマスの姿を見たレノックスが声を上げながら笑い、バシバシとオプティマスの背中を乱暴に叩いていた。
「若葉だったね?」
「はい」
「・・・コレはこの基地の地図だ。私が普段在中している医務室はここだ。何かあればここに来なさい。ただし、来るときは誰かに必ず声をかけて来るように」
渡された地図はこのディエゴガルシア基地の全体マップだった。
一部黒く塗りつぶされている場所があるが、見取り図に表記されている部分くらいならば自分が行動しても良いという事なのだろうなと若葉は認識する。
ラチェットの居る医務室は黄色い蛍光ペンで塗りつぶされており、一目見て解りやすかった。
「ありがとうございます」
お礼を告げるのと同時に頭を下げたとき、ドアを破壊すると言うかのような凄まじい勢いで誰かが開く。
そこに立っていたのはメガトロンで、彼は若葉の顔を見るとホッとしたように目元を和らげたことを知っているのはごく一部の者達だけだった。