41章:ヒーローはアウディ
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大見得切ってみたものの結果がどうなるのかなどサイドウェイズには解っていた。
どれほど訓練をしても、実力を付けたとしても、無理なものは無理なのだ。
「(解っていた)」
刹那の夢を見ていただけだった。
らしくもなく願ってしまったのは欲が出てしまったから。
今までの自分ならばそんなモノをすぐに捨てていた。
けれどそうすることができなかった。
「サイドウェイズさん」
泣きはらした目をして自分の名を呼ぶ若葉に向かい、サイドウェイズはぎこちなく微笑む。
「実に愚かな選択をしたな」
淡々とそう告げたネメシスは冷めた目をサイドウェイズへと向ける。
サイドウェイズとネメシスの戦い。
それは戦いにすらならなかった。
一方的に強者が弱者を痛めつけるという結果になった。
「愚か、かぁ……そうだな」
サイドウェイズにとっては一生に一度あるかないかの挑戦だったというのに、ソレを愚かの一言で片付けられてしまう。
少しばかりスパークが痛むが、痛むのはスパークだけではない。
ネメシスによって損傷を受けた体はすでにいつ機能が停止しても可笑しくはない状態になっている事くらいサイドウェイズが一番よく解っていた。傷口から溢れ出た疑似血液が足下に溜まっているのを見たサイドウェイズは危機感を抱く。
この肉体は人間にかなり似通っているとラチェットが自信満々に言っていた。
通常時の金属生命体ならば生きていられる状態でも人間と同じ状態では生存不可能だと言っていた。注意事項の一つに疑似血液を一定量失えば人間と同じく失血死するので注意するよう言っていた事を思い出す。
「(この状況からどうにかできる起死回生の一手なんてものは俺にはない)」
サイドウェイズが最初から持っていたのは自分という武器だけ。
それだって他の者達と比べれば弱い武器でしかない。
そうだと解っていてもサイドウェイズはここに来ることを止められなかった。
らしくないことをしたのはきっと、オプティマスが頼んできたからだ。
けれどそれだけでは無いことも解っている。
「俺が助けたかったんだ」
若葉を自分の手で助けたかった。
人間達の言う物語に登場する白馬の王子様みたいに、囚われたお姫様を颯爽と助けたかった。
そんなの自分には似合わない配役だということくらい解っていたのに。
それでもらしくもなく望んだ。
「ちょっと高望みしすぎたかな」
「解っているのならば何故そのような選択をした?お前のような弱者には過ぎた願いだろう?」
サイドウェイズの言葉を聞いたネメシスが理解しかねると言うかのように目を眇めながら問う。
オプティマスならば理解が出来ただろう発言をネメシスは理解することが出来ない。
けれどサイドウェイズには解っている事実だけが酷く不快だった。
金属生命体と人間が互いを理解していること。
特定の者達がソレを当たり前のように受け入れ、理解をしていること。
それがネメシスには理解が出来ない。
劣等種を当たり前のように受け入れている。
「オプティマス・プライムならば理解ができた?」
無意識の内に呟いた言葉を理解した瞬間、ネメシスの思考は白く染まる。
それは怒りからなのか、それとも彼の思考を理解しきれぬ己への劣等感からなのかは解らない。
ただ、一つだけ解るのはオプティマスとネメシスが違う存在なのだという事実。
優劣などは関係ない。
ただ、目の前に居るサイドウェイズをここで排除しなければならないという考えを抱く。
今すぐ排除しなければならない。
そう思いながら剣を持つ手に力を込めたときだ。
どれほど訓練をしても、実力を付けたとしても、無理なものは無理なのだ。
「(解っていた)」
刹那の夢を見ていただけだった。
らしくもなく願ってしまったのは欲が出てしまったから。
今までの自分ならばそんなモノをすぐに捨てていた。
けれどそうすることができなかった。
「サイドウェイズさん」
泣きはらした目をして自分の名を呼ぶ若葉に向かい、サイドウェイズはぎこちなく微笑む。
「実に愚かな選択をしたな」
淡々とそう告げたネメシスは冷めた目をサイドウェイズへと向ける。
サイドウェイズとネメシスの戦い。
それは戦いにすらならなかった。
一方的に強者が弱者を痛めつけるという結果になった。
「愚か、かぁ……そうだな」
サイドウェイズにとっては一生に一度あるかないかの挑戦だったというのに、ソレを愚かの一言で片付けられてしまう。
少しばかりスパークが痛むが、痛むのはスパークだけではない。
ネメシスによって損傷を受けた体はすでにいつ機能が停止しても可笑しくはない状態になっている事くらいサイドウェイズが一番よく解っていた。傷口から溢れ出た疑似血液が足下に溜まっているのを見たサイドウェイズは危機感を抱く。
この肉体は人間にかなり似通っているとラチェットが自信満々に言っていた。
通常時の金属生命体ならば生きていられる状態でも人間と同じ状態では生存不可能だと言っていた。注意事項の一つに疑似血液を一定量失えば人間と同じく失血死するので注意するよう言っていた事を思い出す。
「(この状況からどうにかできる起死回生の一手なんてものは俺にはない)」
サイドウェイズが最初から持っていたのは自分という武器だけ。
それだって他の者達と比べれば弱い武器でしかない。
そうだと解っていてもサイドウェイズはここに来ることを止められなかった。
らしくないことをしたのはきっと、オプティマスが頼んできたからだ。
けれどそれだけでは無いことも解っている。
「俺が助けたかったんだ」
若葉を自分の手で助けたかった。
人間達の言う物語に登場する白馬の王子様みたいに、囚われたお姫様を颯爽と助けたかった。
そんなの自分には似合わない配役だということくらい解っていたのに。
それでもらしくもなく望んだ。
「ちょっと高望みしすぎたかな」
「解っているのならば何故そのような選択をした?お前のような弱者には過ぎた願いだろう?」
サイドウェイズの言葉を聞いたネメシスが理解しかねると言うかのように目を眇めながら問う。
オプティマスならば理解が出来ただろう発言をネメシスは理解することが出来ない。
けれどサイドウェイズには解っている事実だけが酷く不快だった。
金属生命体と人間が互いを理解していること。
特定の者達がソレを当たり前のように受け入れ、理解をしていること。
それがネメシスには理解が出来ない。
劣等種を当たり前のように受け入れている。
「オプティマス・プライムならば理解ができた?」
無意識の内に呟いた言葉を理解した瞬間、ネメシスの思考は白く染まる。
それは怒りからなのか、それとも彼の思考を理解しきれぬ己への劣等感からなのかは解らない。
ただ、一つだけ解るのはオプティマスとネメシスが違う存在なのだという事実。
優劣などは関係ない。
ただ、目の前に居るサイドウェイズをここで排除しなければならないという考えを抱く。
今すぐ排除しなければならない。
そう思いながら剣を持つ手に力を込めたときだ。
