41章:ヒーローはアウディ
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戦う者としての矜持を見せたサイドウェイズの姿を見たネメシスの目が一瞬だけではあるが、驚いたかのように見開かれた。けれどすぐに下らないと言うかのようにゆるく首を振るとネメシスはサイドウェイズに問う。
「その程度の装備で俺に勝てると?」
「やってみなきゃ解らないだろう?もしかしたらアンタをびっくりさせる仕掛けがあるかもしれないぜ?」
唇の端を持ち上げて不敵に笑ったサイドウェイズの言葉にネメシスは警戒するかのように身構えたが、彼の持つセンサーはサイドウェイズの武器が見た目通りであることを見抜く。
「所詮は弱者の虚勢か」
これ以上の茶番には付き合いきれない。
そう言うかのようにネメシスは持っていた長剣を構え直す。
ソレを見たサイドウェイズはいつでも対処できるように身構えたのと同時に、ネメシスは地面を強く踏む。
一気に距離を詰めるのと同時に持っていた長剣を両手で持ち勢い良く振り下ろす。
宙を切り裂く音と共に自分へと向かって振り下ろされる凶器をサイドウェイズは冷静に処理をする。下手に逃げることは自分の首を絞める行為へとなるため、直前まで剣の軌道を確認してから回避した瞬間、先ほどまで居た場所を鋭い銀色が一閃していく。
「ほぅ?」
まさか避けるとは思っていなかったネメシスが感心した声を上げる中、サイドウェイズはバックステップで長剣の間合いから離れつつも拳銃の引き金を引く。
いくつかある急所を狙って放たれた弾丸をネメシスは回避することをせず、全て持っていた長剣で叩き払う。
一瞬散った火花を見たサイドウェイズは舌打ちをする。
「威嚇にすらならねぇのかよ!?」
「児戯だな。……まぁ人間相手ならば通用するだろう」
遠回りしに下手くそと言われたサイドウェイズの脳裏に、訓練中に同じような事を言っていたバリケードの蔑んだ顔が思い浮かぶ。
銃による威嚇が駄目ならばナイフによる攻撃しかない。
相手は長剣、懐に入ってしまえば小回りのきく自分が有利だと判断したサイドウェイズがナイフを握り直し、ネメシスへと近づこうとするため腰を落とし足に力を入れたときだ。
「忘れるなよ。俺たちの仕事は斥候だ」
実践に近い訓練の最中、バリケードはそう告げた。
それは今と同じく銃とナイフを用いた戦闘訓練にてサイドウェイズがバリケードに不用意に接近し、投げ飛ばされて床にたたきつけられた時の事だ。
「敵に接触し情報を入手する。生きて帰って情報を上に報告するまでが斥候の仕事だ。……敵も馬鹿じゃねぇからブラフを混ぜてくる。下手な誘い、解りやすい隙があったとしても乗るな。攻めるならテメェで作った隙のみにしろ。でないと死ぬぞ」
いつもにも増して不機嫌そうな目をしていたバリケードが殺気を滲ませながら告げた言葉。
それはバリケードが意図的に作った隙にサイドウェイズが乗ったから。サイドウェイズが成長はしていることは解っている、そして本人もまたそれを自覚しているからこそ釘を刺しておかなければならない事をバリケードは知っている。
「過信は身を滅ぼすだけだ」
そんな馬鹿な事をして死んでいった同胞を何人も知っている。
いつものバリケードならば馬鹿な奴が馬鹿な事をして死んだと判断し、酒のネタにでもして嗤っただろう。
他人の情報は掌握していたとしても不必要に踏み込むことはしない主義のバリケードだからこそ人の生死に関しては敏感だ。
サイドウェイズが命を落とすことを阻止しなければならないことを瞬時に察した。
誰よりもディセプティコンらしい者が見せた姿、不器用な指導に、サイドウェイズは色々な事に気づくのと同時に自分には斥候として独り立ちするにはまだまだ不足していることばかりだと自覚をした。
不意にそのときの訓練を思い出したサイドウェイズは一歩踏み出そうとした足に力を入れてその場に踏みとどまる。
ネメシスの姿を改めて見つめると、その姿には一切の隙は無い。
ソレを確認した瞬間、サイドウェイズは自分がいつの間にか熱くなっていたことに気づくと、荒れる気持ちを落ち着かせるかのようにゆっくりと息を吐き出すとナイフを握り直した。
「その程度の装備で俺に勝てると?」
「やってみなきゃ解らないだろう?もしかしたらアンタをびっくりさせる仕掛けがあるかもしれないぜ?」
唇の端を持ち上げて不敵に笑ったサイドウェイズの言葉にネメシスは警戒するかのように身構えたが、彼の持つセンサーはサイドウェイズの武器が見た目通りであることを見抜く。
「所詮は弱者の虚勢か」
これ以上の茶番には付き合いきれない。
そう言うかのようにネメシスは持っていた長剣を構え直す。
ソレを見たサイドウェイズはいつでも対処できるように身構えたのと同時に、ネメシスは地面を強く踏む。
一気に距離を詰めるのと同時に持っていた長剣を両手で持ち勢い良く振り下ろす。
宙を切り裂く音と共に自分へと向かって振り下ろされる凶器をサイドウェイズは冷静に処理をする。下手に逃げることは自分の首を絞める行為へとなるため、直前まで剣の軌道を確認してから回避した瞬間、先ほどまで居た場所を鋭い銀色が一閃していく。
「ほぅ?」
まさか避けるとは思っていなかったネメシスが感心した声を上げる中、サイドウェイズはバックステップで長剣の間合いから離れつつも拳銃の引き金を引く。
いくつかある急所を狙って放たれた弾丸をネメシスは回避することをせず、全て持っていた長剣で叩き払う。
一瞬散った火花を見たサイドウェイズは舌打ちをする。
「威嚇にすらならねぇのかよ!?」
「児戯だな。……まぁ人間相手ならば通用するだろう」
遠回りしに下手くそと言われたサイドウェイズの脳裏に、訓練中に同じような事を言っていたバリケードの蔑んだ顔が思い浮かぶ。
銃による威嚇が駄目ならばナイフによる攻撃しかない。
相手は長剣、懐に入ってしまえば小回りのきく自分が有利だと判断したサイドウェイズがナイフを握り直し、ネメシスへと近づこうとするため腰を落とし足に力を入れたときだ。
「忘れるなよ。俺たちの仕事は斥候だ」
実践に近い訓練の最中、バリケードはそう告げた。
それは今と同じく銃とナイフを用いた戦闘訓練にてサイドウェイズがバリケードに不用意に接近し、投げ飛ばされて床にたたきつけられた時の事だ。
「敵に接触し情報を入手する。生きて帰って情報を上に報告するまでが斥候の仕事だ。……敵も馬鹿じゃねぇからブラフを混ぜてくる。下手な誘い、解りやすい隙があったとしても乗るな。攻めるならテメェで作った隙のみにしろ。でないと死ぬぞ」
いつもにも増して不機嫌そうな目をしていたバリケードが殺気を滲ませながら告げた言葉。
それはバリケードが意図的に作った隙にサイドウェイズが乗ったから。サイドウェイズが成長はしていることは解っている、そして本人もまたそれを自覚しているからこそ釘を刺しておかなければならない事をバリケードは知っている。
「過信は身を滅ぼすだけだ」
そんな馬鹿な事をして死んでいった同胞を何人も知っている。
いつものバリケードならば馬鹿な奴が馬鹿な事をして死んだと判断し、酒のネタにでもして嗤っただろう。
他人の情報は掌握していたとしても不必要に踏み込むことはしない主義のバリケードだからこそ人の生死に関しては敏感だ。
サイドウェイズが命を落とすことを阻止しなければならないことを瞬時に察した。
誰よりもディセプティコンらしい者が見せた姿、不器用な指導に、サイドウェイズは色々な事に気づくのと同時に自分には斥候として独り立ちするにはまだまだ不足していることばかりだと自覚をした。
不意にそのときの訓練を思い出したサイドウェイズは一歩踏み出そうとした足に力を入れてその場に踏みとどまる。
ネメシスの姿を改めて見つめると、その姿には一切の隙は無い。
ソレを確認した瞬間、サイドウェイズは自分がいつの間にか熱くなっていたことに気づくと、荒れる気持ちを落ち着かせるかのようにゆっくりと息を吐き出すとナイフを握り直した。
