41章:ヒーローはアウディ
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目の前を銀色のきらめきが一閃した後、一寸遅れて自分の髪が幾本か宙を舞うのを見たサイドウェイズは顔を引きつらせることしかできない。
「(今のは危なかった)」
咄嗟に後ろに下がっていなければ首が胴体とさよならする事態になっていた。
ヒヤリとした冷たい何かが背筋を伝い落ち、額に嫌な汗が滲むのが自分でも解る。
緊張故か無意識の内に呼吸が浅くなっていたらしく、息苦しさを感じたサイドウェイズは気持ちを落ち着かせるためにゆっくりと深呼吸をした。
そんなサイドウェイズの姿を見たネメシスが目を細めて嗤う。
「どうした?大口を叩いた割にずいぶんな姿じゃないか」
楽しげに嗤いながらネメシスはサイドウェイズを見つめる。
その手には長剣が握られており、明かりを受けて鋭い光を放っているソレを一撃でも受けてしまえば自分が再起不能になることくらい解っていた。
「お前のことは知っている。ディセプティコンの斥候。けれどソレは名ばかりで実際には斥候としての勤めを何一つ果たしてはいない……基本的に内勤の書類仕事ばかりを処理している臆病者」
サイドウェイズが今までしてきたことを口にし、そして蔑むことを忘れないネメシスのやり方にサイドウェイズは不快そうに目を細める。
突きつけられた事実、それを遮るために耳を塞ぎたい。
他人から見た自分の評価、それを認めたくなくて逃げたしたい。
けれそソレを今は選ぶことはしない。
不安そうな眼差しでこちらを見つめてくる若葉の姿があるから。
「随分と君らしくない事をしているな」
「自分でもそう思うよ」
ぎこちなく微笑みながらサイドウェイズは言葉を返す。
ネメシスが言ったとおり、本来ならばこの場にいるのはメガトロンのはずだ。もしくは確実に若葉を守れる力を持つだろう参謀達。
けれど彼等はこの場に居ない。
居るのは場違いな斥候で、なんの実力も無い戦士、そして若葉を守りたいと願っている自分だけ。
「(あぁ……本当に何やってんだろうなぁ俺)」
スパークが怯えるかのように震える感覚に対し、サイドウェイズは当たり前だと言いたい。
目の前に居るのはオプティマス・プライムだ。
メガトロンと同等の立場であり、そして彼に勝つことが出来る猛者。
そんな人物相手に自分が勝てるわけが無いことくらい解っていた。それでもサイドウェイズはここに来た。
「若葉嬢はここに居る。どうか彼女を助けてくれ……君にしか、彼女を救うことができない」
突然、オプティマスから通信が入ったかと思えば位置情報が送られてきた。
その事に混乱するサイドウェイズに対し、オプティマスはテキストメッセージで一時的に自我を取り戻せた事、けれどすぐに自分の意識は失われ現れることが困難になること、そしてこのままだと若葉の身に取り返しにつかないことが起こると伝えてきた。
本来ならばその情報を上の者に報告すべきだったが、現在のディセプティコンはフォールンによって各自待機せよと命令が下され、仲間同士による連絡手段を奪われていた。
ソレらのことを踏まえサイドウェイズは迷うことなく部屋を飛び出すと位置情報へと向かって走ったのだ。
訪れた施設にこっそりと潜入してみると、内部の壁が不自然に破壊されており、何かがあったことが明白だった。
慌てて生体スキャンをしてみると少し離れた場所から反応があったためその場所へと向かったサイドウェイズの目が見つけたのはボロボロになった若葉だった。
「こんな戦いは斥候のやることじゃねぇのになぁ」
密かに動く事が斥候の役割だ。
尤も、同じ斥候であるバリケードは単体でも戦えるだけの実力があるし、オートボットの斥候も戦える者だ。
斥候としての役割しか果たせないのが自分だけだということくらいサイドウェイズは解っている。
解っていても、それでも退けない事があるのだと言うかのようにサイドウェイズは所持していたナイフと銃を取り出す。
「(今のは危なかった)」
咄嗟に後ろに下がっていなければ首が胴体とさよならする事態になっていた。
ヒヤリとした冷たい何かが背筋を伝い落ち、額に嫌な汗が滲むのが自分でも解る。
緊張故か無意識の内に呼吸が浅くなっていたらしく、息苦しさを感じたサイドウェイズは気持ちを落ち着かせるためにゆっくりと深呼吸をした。
そんなサイドウェイズの姿を見たネメシスが目を細めて嗤う。
「どうした?大口を叩いた割にずいぶんな姿じゃないか」
楽しげに嗤いながらネメシスはサイドウェイズを見つめる。
その手には長剣が握られており、明かりを受けて鋭い光を放っているソレを一撃でも受けてしまえば自分が再起不能になることくらい解っていた。
「お前のことは知っている。ディセプティコンの斥候。けれどソレは名ばかりで実際には斥候としての勤めを何一つ果たしてはいない……基本的に内勤の書類仕事ばかりを処理している臆病者」
サイドウェイズが今までしてきたことを口にし、そして蔑むことを忘れないネメシスのやり方にサイドウェイズは不快そうに目を細める。
突きつけられた事実、それを遮るために耳を塞ぎたい。
他人から見た自分の評価、それを認めたくなくて逃げたしたい。
けれそソレを今は選ぶことはしない。
不安そうな眼差しでこちらを見つめてくる若葉の姿があるから。
「随分と君らしくない事をしているな」
「自分でもそう思うよ」
ぎこちなく微笑みながらサイドウェイズは言葉を返す。
ネメシスが言ったとおり、本来ならばこの場にいるのはメガトロンのはずだ。もしくは確実に若葉を守れる力を持つだろう参謀達。
けれど彼等はこの場に居ない。
居るのは場違いな斥候で、なんの実力も無い戦士、そして若葉を守りたいと願っている自分だけ。
「(あぁ……本当に何やってんだろうなぁ俺)」
スパークが怯えるかのように震える感覚に対し、サイドウェイズは当たり前だと言いたい。
目の前に居るのはオプティマス・プライムだ。
メガトロンと同等の立場であり、そして彼に勝つことが出来る猛者。
そんな人物相手に自分が勝てるわけが無いことくらい解っていた。それでもサイドウェイズはここに来た。
「若葉嬢はここに居る。どうか彼女を助けてくれ……君にしか、彼女を救うことができない」
突然、オプティマスから通信が入ったかと思えば位置情報が送られてきた。
その事に混乱するサイドウェイズに対し、オプティマスはテキストメッセージで一時的に自我を取り戻せた事、けれどすぐに自分の意識は失われ現れることが困難になること、そしてこのままだと若葉の身に取り返しにつかないことが起こると伝えてきた。
本来ならばその情報を上の者に報告すべきだったが、現在のディセプティコンはフォールンによって各自待機せよと命令が下され、仲間同士による連絡手段を奪われていた。
ソレらのことを踏まえサイドウェイズは迷うことなく部屋を飛び出すと位置情報へと向かって走ったのだ。
訪れた施設にこっそりと潜入してみると、内部の壁が不自然に破壊されており、何かがあったことが明白だった。
慌てて生体スキャンをしてみると少し離れた場所から反応があったためその場所へと向かったサイドウェイズの目が見つけたのはボロボロになった若葉だった。
「こんな戦いは斥候のやることじゃねぇのになぁ」
密かに動く事が斥候の役割だ。
尤も、同じ斥候であるバリケードは単体でも戦えるだけの実力があるし、オートボットの斥候も戦える者だ。
斥候としての役割しか果たせないのが自分だけだということくらいサイドウェイズは解っている。
解っていても、それでも退けない事があるのだと言うかのようにサイドウェイズは所持していたナイフと銃を取り出す。
